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マスク

私は、花粉症が酷かった。だから、ずいぶん前から、マスクは欠かせなかった。そして、私の花粉症は、年がら年中だった。冬も、初夏も、秋も、ずっと、マスクをつけてきた。

ちょっと、言いすぎかも知れないが、一昔前は、マスクは、不審者の専売特許のようなところがあった。

風邪が蔓延するとき。そして、春先の、花粉の時。それ以外でマスクをする人は、どこか、不審者の様相を呈していた。


それが、このご時世、どうだろう。

世の中の、ほとんどの人が、不審者のようだ。真夏の炎天下でも、身につけている。熱中症にも構わず。

みんな、マスクを取りたいはずだ。だが、誰かに、つけていないことを指摘されるのも怖い。

だが本当は、そんな批判よりも、熱中症の方が、怖い季節に、もう、なって久しい。


去年の今頃は、まだ、マスクが世の中に、充分に行き渡らない時があった。だから、マスクを配布する施策も、あったりした。

いろいろな考え方、意見もあろうが、私は、配布されたマスクを、よく、つけて、家内に、叱られた。


格好が悪いから、やめて!と。

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いろいろなマスクを、買った。そして、配布され、もらうことも、あった。

だが、給食当番以外に、私が、好んで、身につけているのは、この、3種類のマスクである。

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それぞれ、ワンポイントの、刺繍が、してある。

星は、我が家の守り神である。

そして、ツバメは、私の大好きな鳥である。

最後に、馬蹄は、課内が丙午で、私が、馬好きだからである。


会社には、この、刺繍付きは、していかない。不織布でないからとか、そんなことは、考えない。単に、無くなったりしたら、勿体ないからである。


だが、いつも使っているので、家内が、こう、言った。

コジくん、もう、そのマスク、外に行くときには、使わないでね。

黄色く、なってきているから。


心の中の、リトルkojuroが、悲しげに、つぶやいた。

家の中で、マスクは、しないからね。

常には。

と、いうことは、廃棄せよという意味だな。


まあ、この件は、近々、別の記事にあずけるとしよう。



実は、次女が中学の時、花粉症の私は、大量に、不織布マスクを、買い込んだ。

と、言うのは、友人が、在庫処分に困り、格安で譲ってくれたからである。

当時、一箱100枚入りで、50円。それを、20箱。つごう、1,000円で、2,000枚。1枚あたり、0.5円である。


当時、家内に、本気で言われた。

コジくん、バカだよ、と。

それも、1度や2度では、きかない。


それが、数年のちに、プラチナマスクになった。ほとんど1夜にして。

そして我が家は、世間が買い占めに走るときに、マスクについてだけは、余裕で傍観できた。


つくづく、世の中、何が起こるか分からない。


このマスクは、長男や長女に何箱か配布したが、我が家に、まだ、2箱、未開封の箱がある。


家内と長女は、私の、この、プラチナマスクを、今は、しない。私の、独占である。

理由は、大きすぎるということと、家内によると、マスクにも、消費期限があるというのだ。つまりは、耳かけのところが取れやすいとか、そういうとこだというが、私は、全く、そういう不都合を感じたことが無い。

だいいち、私は、フードロスハンターとして、食事についても、消費期限を過ぎても、目利きでどうにか、処分しないで食べる方向に持っていくくらいだから、マスクの消費期限など何とも思わないのである。


私が、この、プラチナマスクを、使い切るのは、来年の春くらいだろう。その頃には、恐らく、大きく潮目が変わっているはずだ。

それを信じて、このプラチナマスクの、カウントダウンをしていこう。


心の中の、リトルkojuroが、ボソッと、つぶやいた。

みんながマスクをしなくなると、また、コジ、変質者に逆戻りだな。


変質者。大いに結構。

どうしてもマスクをしなければならない人だけが、マスクをする世の中に、正常な世の中に戻るならば、変質者呼ばわりされるくらい、何とも思わない。


世の中には、イケメンのことを表現するのに、「甘いマスク」という言い方があるらしいが、私の場合、差し詰め、「辛いマスク」くらいだろうか。


もしも、このご時世が終わっても、花粉症で年がら年中マスクをしなければならなかったとして、それで一生を終えたら、そのときは、ついでに、デスマスクでも作ってもらって飾ってもらおうか。



最後の最後に、心の中の、リトルkojuroが、苦笑して、つぶやいた。


そんなもの、誰も、要らないよ。



今夜は、戯れ言語りも、これくらいに、しておこう。




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