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占いのジャンル分け

占いを3種類に分けて考えます。

1つは精神構造を体系化した各種宗教の経典を元に、国の政治運用の為に使われる政(まつりごと)としての占い

もう1つは西洋の天文学と西洋哲学・心理学を元に、未来を予測する為に使われる占星術としての占い

最後に遊戯として使われたタロットカードの絵柄から受け取る感性を元に、芸術的な表現をする為に使われる占い




政としての占い


昭和天皇の人間宣言により日本神話が記された古事記の本来の意味が一般公開されました。

その内容は約3,000年前、物質的な豊かさへの探求を始める為に1万年以上続いた精神的な豊かさを一旦は犠牲にし、物質的な豊かさが完成したら精神的な豊かさを再度復活させ物質と精神の第3文明を築こうという人類約3,000年をかけたビックプロジェクトでした。

その為に必要な政治運用の方法も記されていました。

その方法の元となる材料が人間の精神構造であり、古事記はこれを演繹的に体系化したものでした。

そしてそれを円形に表したものが占い(政)に使われる八咫鏡です。

さらにそこに数の概念を当てたのが易経です。


チベット仏教の曼荼羅も同じく精神構造を円形に表したものですが、物質社会に囚われた苦しい心を精神的な豊かさへ導く菩薩行の為という目的で使われました。

他にも目的は政治運用ではないものの干支や星座、五行思想、東西南北、春夏秋冬なども精神構造を円形に表す時に用いられます。

これらの人間の精神構造を演繹的に体系化したものの啓示は思い悩んだ時やこれからどうして行くべきかなど、人生を歩む上で必要な考え方としてかなり参考になりますが、緻密に理論化された堅い文章が多く一般的には馴染みがありません。




占星術としての占い


約3,000年前から始まった物質科学を探求する流れで天体観測が盛んに行われました。

天体の動きを予測すると共に人間の行動も一緒に予測できないかと思索して始まった占星術は、現在では天文学と西洋哲学・心理学とに大別して考えられています。

全体を捉えて考えることで宇宙的な真理に近づき、また、分けて考えるからこそ、それぞれの分野でより詳しい発見がされます。

約3,000年前から見ると、科学が進みあらゆる事象が明らかになった現在の天文学と西洋哲学・心理学は占星術による未来予測の精度をより正確に示すものとなりましたが、学術的な知識が必要である事と科学的な反証が不可能である事が原因で一部の間でしか扱われない対象となっています。





芸術としての占い


人間には誰に教わった訳でもなく、満開の桜を見て綺麗だと感じたり、ハエの集るゴミ山を見て汚いと感じる感性があります。

この感性を極めると真理が垣間見えます。

身近な例で言うとプロアスリートのゾーンです。
ゾーンに入った方はよく、どこに誰がいて何をどうしたら優勝できるのかが瞬時に理解出来た、という様な事を口にします。

他にも、突出した才能を輝かせる画家や歌手、文学者などの芸術家は人間離れしていると言われたり、宗教の創始者は神憑りによって啓示を受けたなどと言われます。

また、神様や幽霊を観る霊能力者は第六感を使っていると言われる様に、感性を研ぎ澄ました先には科学や西洋哲学では到達し得ない領域が広がっています。

タロット占いとはアスリートの様に今この瞬間に全意識を集中してカードの絵柄を観察する事で神憑り的な感性の領域に触れ、そこから得た情報を言葉に変換して表現するものなのです。

言語優位で物事を考える方には難しいかもしれませんが、視覚優位の方からすれば容易な事だと思います。

また、特別な知識を必要としない為、政や占星術に比較して普及率が高いです。

ただし、話術に長けた方の聞きやすい話は感性ではなく自己主張の面が強いかもしれませんので、聞く側にも注意力、直感力、即ち感性を必要とするものなのです。



以上3つにジャンル分けした占いを説明しました。

まとめると、


政の占いは、人生の役に立つけど難しい。

占星術は、未来が分かるかもしれない。

タロット占いは、信じるものではなく楽しむもの。


次回は各種占いを1つずつ考えていこうと思います。

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