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【傷だらけ】配偶者と子どもと猫と⑤【爪切り】

長男の左頬にはうっすら3㎝程の真一文字の傷があります。

冒険してできた男の勲章ではありません。

事件は彼が2歳のときに起きました。

長女(猫)が夜の運動会中に、誤って眠る長男の顔を踏んでしまったのです。

泣き叫ぶ長男。手当てする私を申し訳なさそうに見る長女(猫)。夜9時過ぎくらいの出来事だったと思います。


彼女(猫)は爪を切らせてくれません。

わが家にお迎えした子猫のころくらいまではなんとか無理やりにでも切っていましたが、もうここ5年以上爪を切っていません。

爪切りをした後ご褒美をあげたり、洗濯ネットでつかまえてみたり、配偶者と二人がかりで挑んだりと色々な方法を試してみましたが、根負けしました。

おかげさまでわが家には爪切りが3箇所設置されています。


現在いびきをかきながら私の後ろで眠っている彼女(猫)。

先ほどまで私の膝に乗って、10分ほどファーミネーターでブラッシングされていました。

心地よくなったのか、定番の「ふみふみ」を始めました。

太ももに乗るふわふわの白い生き物。つやつやの毛。私の鼻先をくすぐるゆれるしっぽ。膝につきささる鋭い爪。無数の傷に滲む血。

この家で一人起きている私は、これからコーヒーを楽しみます。


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