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古民家の瓦の葺き替えをした話

家を守る屋根はとても大事な存在です。屋根には、いくつか種類があり、それぞれ耐久年数や価格が異なります。しかし、家を守るという目的は全て同じです。何の種類を選ぶかはその時の状況などによると思いますが、ここでは築130年の古民家の瓦葺き替え工事をした話をします。


1.雨漏り?

工事前

今回、なぜ瓦を葺き替える事になったのかというと、雨漏りが原因。
ちなみに、瓦は耐久性が高く、比較的メンテナンスも容易です。
最近の瓦ですと、瓦全てが下地に釘止めされていて地震時に対しても強く、さらに防水機能のあるアスファルトルーフィングが瓦の下に敷かれているので、10年や20年で瓦が原因での雨漏りは、ほぼ心配ありません。(地震 耐風 大雪などの自然災害時は目視のメンテナンス必要)
しかし、古民家ともなると話は別。雨漏りとなる条件は幾つも存在します。
このお宅では、色々調査してみると、大屋根(2階の屋根)にある越屋根が原因の一つである事が分かりました。

雨漏りの原因となっていた越屋根

この越屋根を撤去して、既存の瓦や下地の状況を踏まえて今回は大屋根の瓦を葺き替える事にしました。

2.解体

瓦を撤去したところ

瓦を撤去してみると、檜皮(ひわだ)が姿を現しました。
瓦が葺かれる前、この檜皮がこのお宅を守っていたものと思われます。劣化が激しく、雨漏りも多いことから檜皮の上に瓦を葺いたのでしょう。
残念ながら、防水層としての役目もほぼ果たせてないので、問答無用で撤去します。
ちなみに、一般住宅では、まず見ることがない檜皮葺きですが、神社仏閣などでは今でも使われていたりします。手間もかかり専門の職人(檜皮職人)も希少ですが、後世に残したい日本の技術ですね。

瓦を全て撤去したところ

瓦を全て撤去して、傷んだ野地板や垂木などの屋根下地を修繕します。
そして、ルーフィングを敷き瓦を葺きます。
この後、越屋根も撤去しました。

3.完成

完成

瓦もメーカーによって種類がありますが、今回は石州瓦を採用しています。
この地方では石州瓦を使うことが多いイメージですかね。
瓦以外にも、何を葺くか色々考えましたが、やはり古民家には瓦が一番似合いますね。

4.最後に

屋根材にも種類は多くあり悩むところですが、耐久性やメンテンナンス性、コスト等のバランスが重要です。さらに葺き替えになると、既存建物との相性や見た目も大切です。雨漏りが気になる方や、屋根を吹き替えようと考えている方は一度メンテナンスも含めて、私どものような工務店に問い合わせてみるのも良いかもしれません。
と言う事で、お問い合わせお待ちしております!w
以上!

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