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12万㎡の土地を開発した男の不動産学校 :3時間目「道路 ~土地に接する道路編~」

【著者プロフィール】
✔ 不動産開発に携わって15年
✔ 住宅・商業施設・ホテル・物流施設の開発経験
✔ 関与した計画の総土地面積:約12万㎡、総土地代:約400億円

2時間目は建物についてお話しました。
https://note.com/n_arc_jack/n/n5f7a6b04c19b
次は「道路 ~土地に接する道路編~」についてお話します。

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道路には「道路法上の道路」「建築基準法上の道路」があります。

1.道路法上の道路
道路法上の道路には、次の4つがあります。
 ① 高速道路
 ② 国道
 ③ 都道府県道
 ④ 市町村道・区道
みなさんも「まぁ、そのへんにある道路は道路法上の道路なんだな」と違和感はないかと思います。

2.建築基準法上の道路
建物を建てるとき、原則として「幅員(道路の幅)4mの建築基準法上の道路に、2m以上接している」必要があります。

この「建築基準法上の道路」というのは、建築基準法第42条1項1~5号、または、第42条2項に概要する道路のことです。

■ 第42条1項
・1号:道路法の道路(国道、県道、市道、町道、村道等)で幅員4m以上のもの
・2号:都市計画法や土地区画整理法などの法律に基づいて造られた道路で幅員4m以上のもの
・3号:建築基準法施行時に幅員4m以上あった道
・4号:道路法、都市計画法等で事業計画がある幅員4m以上の道路で、2年以内に事業が施行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの
・5号:道路位置指定を受けたもので、幅員4m以上あるもの。

■ 第42条2項
建築基準法施行時、現に建築物が建ち並んでいる幅員4m未満の道で、特定行政庁の指定により、その中心線からの水平距離2mの線をその道路の境界線とみなされたもの

つまり「道路法上の道路ではあるが、建築基準法上の道路ではない道路に接している土地は建物が建てられない」ということです!!

分かりやすい事例で言うと「高速道路に接してるんだから、自宅を建てても問題ないだろ」という人いないですよね。笑
火事になったとき、高速道路から逃げなきゃいけないですし、消防車や救急車も高速道路から救助しなければならない…なんてこと許されないです。

高速道路は分かりやすい例ですが、意外と郊外にも建築基準法上の道路ではない道路があるので、見た目がしっかりしている道路であっても「建築基準法上の道路かどうか」は必ず確認しましょう。

これにて、3時間目が終了です。
4時間目は「道路 ~土地に至る道路編~」についてお話させていただきます。

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