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不動産業者に「この人、勉強してる」と思われる知識 ~部屋の高さ と 天井・床の種類~

不動産の売買・賃貸借取引において、不動産業者は「重要事項説明」という物件に関する大切な事柄を説明する義務を負います。

とは言え、
・重要事項であると説明されても理解できないこと
・重要事項ではないけど知っておきたいこと
があります。

気をつけるべきポイントを説明しながら、不動産業者から「この人、勉強してるな…」と思われる人になる(=不動産業者にナメられない)お手伝いをさせていただきます!!
ナメられないことで、業者からお得な物件を紹介してもらえたり、気に入った物件の売買条件を優位に進められる可能性がある…かもしれません。笑
勿論、知ったかぶりが一番良くないので、疑問があったら不動産業者に聞きまくるということは重要です。

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まず、住宅の購入・賃借を検討する際、みなさん「家の面積や間取り」は確認しますよね!?

…それでは「部屋の高さ」は?

マンションを開発した経験から申しますと、部屋の高さが10cm違うだけでも部屋がだいぶ広く感じるものです。
とはいえ、建物の高さは法令で決められていることが多いので、決められた建物高さの中で、いかに各部屋の高さを確保するか、がポイントになります。

まず、部屋の高さには「階高(かいだか)」「天高(てんだか)」の2つがあります。
 ・階高 … 自分の部屋の床 から 上階の部屋の床 までの高さ
 ・天高 … 自分の部屋の床 から 自分の部屋の天井 までの高さ
 (天井高とも言う)

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先程からお話している部屋の高さとは「天高」のことです。

本来、望ましいのは上図のような「二重天井(にじゅうてんじょう)」「二重床(にじゅうゆか)」というコンクリートと天井・床の間に空間(黄色部分)を確保する工事方法ですが、不動産開発業者は少しでも天高を確保するために、上図の黄色部分を無くして、コンクリートに直接 天井や床を貼り付ける「直天井(じかてんじょう)」「直床(じかゆか)」という工事方法を採用することもあるのです。

直天井・直床の弊害とは…
 ・直天井 … リフォーム時等に、照明器具の位置を移すことが出来ない
 ・直 床 … 下階への遮音性が低い

直天井は、電気配線用の配管や照明器具を設置する器具をコンクリートに直接埋め込むため、後から位置を変更することができません。長く住む我が家であれば家族構成の変化等、人生に併せて住みやすく自宅をカスタマイズできることは大切ですよね。

直床は、物を落としたときや人の足音が直接コンクリートに伝わるので、下階への遮音性は低いのです。(直床マンションも開発したことがあるのですが、特に重たいものを落とした ”ドスン” という音が二重床より響くと思います。)


さいごに…
大切な資産を購入する際は「部屋の広さ × 部屋の高さ」で作られる "空間を買うんだ!!!" という意識を持ってください。
加えて、その空間がどう作られているのか、不動産開発業者がどういった(無茶な?)工夫をしているのかを理解した上で、物件を選別いただければと思います。

より良い不動産ライフをお送りください。。。

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