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ラストスパート

今日で、刑法と憲法の基本書を読み終えた。昨日の時点で数時間あれば読み切れる位まで進んでいたが、朝から読んで、読み終えたのは18時。自分は何に関してもラストスパートをかけることが苦手だ。

講義中、残り時間が5分だと分かるとノートを取る手が止まってしまう。本の最後にある解説やあとがきは全く頭に入ってこない。腕立て伏せを30回しようと思っても28回でやめたくなって、やめる。

「あと一歩だけ進むんだ!」「最後だと思って全てを出し切れ!」という言葉や「1.1と0.9は僅かな差に見えるけど1.1×1000と0.9×1000の差はどうかな?」という出身高校(いわゆる自称進学校)で散々聞かされた計算式を前にすると目を背けたくなる。大学受験期の時は塾から帰る道は「なんで俺は最後まで集中できないんだ」と後味の悪さを毎回感じていた。

だけど、小学校低学年の体育の授業で、先生が動かした赤いコーンを思い出すようになってからは気にしなくなった。

「お前らの50ⅿ走のタイムを今から上げてやる」そう宣言して先生は、あの時ゴール目印の赤いコーンを2mほど後ろに下げた。そうすると、自分も含めて生徒のほとんどがタイムが上がった。「人はゴール目前になると力がぬける、だったら実際より長めのゴールをイメージすればいいんだよ」そんなようなことを先生は言っていた。

誰しもがラストスパートをかけるのは大変なんだ。だから、ラストスパートをかけさせてくれる言葉や理屈が飛び交っているんだろう。でも、自分は強い人間ではないから、言葉や理屈ではその弱さに勝てない。なので、諦めて赤いコーンを動かすことにした。講義時間が残り5分になったらその時まで集中していた自分を褒めて、思考を停止する。あとがきや解説は基本読まない。腕立ては40回やるつもりで(噓、腕立てに関しては普通に筋トレが苦手でそもそも続かない)。

刑法と憲法の基本書も実は今月で読めば大丈夫な予定を組んでるもんね。


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