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『影響力』が叫ばれるなか、『影響されやすいという能力』に注目してみた

先日、久しぶりに料理をした。
独身の時は、一時期趣味にしようかとしていた料理。
料理をすることを手間と捉えればこの上なくめんどくさいのだが、これが何の気なしに作業に入ると案外楽しいことに気づく。


必要な材料を買って、好きなものを作る。
あれをやっている間にこれをして、これが終わったらこれをして、と手順を考えながら組み立てていく作業は頭の体操にもなり、ストレスが緩和されるような気がする。


経験からそんなことを分かっていながらも、料理をしない時期が続くと自分で料理をするぐらいなら外食をしようという思考になってしまう。それはそれでいいのだけれど、せっかく料理をする楽しみを知っているのなら時々は料理をしたいものだ。


そんなことを思っていながらもきっかけがなかった。
僕の背中を後押ししてくれそうな正当なきっかけが。


そこでつい先日ある番組を見て、ある料理をしたくなった。



そう、その料理とは、

ナポリタンだ。



久しぶりに料理をして、なんだか嬉しくなってついつい写真を撮ってしまった。右上のソースがベチャぁってなってるのがなんだか汚らしく見えるが、味はなかなか美味しくできあがった。


このナポリタン、いや君野スペシャルを作ろうと思ったのは『ちびまる子』のスペシャルがやっていたからだ。マルコというイタリア料理のお店で出てくるマルコスペシャル。それにちなんで君野スペシャルというのを作った。
多分、こんなことを言っている奴は日本に五万といるはずだ。自分で作らなくとも無性にナポリタンが食べたくなって、ナポリタンを食いに行った奴は山ほどいるだろう。
そして僕も山ほどの中の一人だ。





つまり、僕は影響されやすい。



テレビで饅頭特集をしていたら、そういや僕は昔から饅頭が好きだったよなと記憶を捏造して、饅頭の名店を探したりする。そして、テレビでチェーン店のラーメン屋が特集していたものなら久しぶりにあのラーメン食べたくなってきたなと言っちゃうような人物だ。


それはミーハーとも言い換えることができる。


この考えは何も食に限ったことではない。友人が新しいことを始めようものなら、それにちょっと触れたくなったりもするのだ。




なんとも影響されやすいのだが、半分は素で半分はわざとそうしている。



ではそのわざとしている半分とはどういうことか。




それは経験しないままに判断をしたくないということである。


実はその何気無い経験が人生を変えちゃうんじやないかとそんな運命的な出会いがあるかもしれない。たまたま食べた饅頭が超絶にうますぎて饅頭作りの道に走るかもしれない。たまたま訪れたラーメン屋で人生観を変えちゃうような人物に出会えるかもしれない。
そんな可能性が数パーセントでも含んでいると思うとなんだか楽しい。


それに何より、このついつい影響されるという行動は少なからずも市場に貢献していると言える。


何もせずにタンス貯金に回していたかもしれないお金を市場の流通へと還元しているのだ。


なのでミーハーとか影響されるのって何も悪いことじゃない。
ミーハー=自分の意思がないと思われがちだが、その行動は自分の意思によって起こした行動である。



昨今、インフルエンサーという地位が確立したことによって、とかく影響力が叫ばれているが、影響されやすい力というのも捨てたものじゃない。なぜなら影響されたものの中から新しい価値が生み出されるのだから。

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