#49 名前について

人名、地名、モノとあらゆるものに名前がある。
これには人の心理というものが作用している。人は得体の知れないモノが恐いから、名前をつけることによりコントロールし不安を解消しているのだとか。単純に「あれ」や「それ」の区別を避けるために名前をつけているわけではないということだ。

僕の名前は君野ユウで、これを読んでいるあなたにも名前がある。
その名前には多かれ少なかれ理由がある。名前が持つ意味や漢字の意味であったり。仮になんとなく付けたとしてもその語感が好きだからという理由がある。

僕には子どもがいるわけではないが、名前を付けた経験はある。
友人とルームシェアをしていた時、一匹の猫を飼っていた。名前はニケである。名付け親は僕だ。ニケという名前は魔法陣グルグルの主人公から拝借している。理由は特にないがニケとは勝利の女神というギリシャ神話にちなんだことにしている。「ことにしている」というのは、いわゆる後づけというやつだ。後から分かったのにあたかも最初から用意していましたと言わんばかりのやつで、卑怯な手口だが割と嫌いじゃない。

ちなみにこの勝利の女神のニケとは英語表記では「Nike」と書く。そう、スポーツブランドで有名なナイキはここからとっている。
へぇーと感心したあなた、僕は今満面のドヤ顔を浮かべている。この手の名前にちなんだ雑学がとてつもなく好きなのだ。そこにストーリーが垣間見れるから否が応でも記憶してしまう。