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女の話について

何を隠そう、僕は女の子が好きである。

それゆえ、女の話も好きなのだ。

でもそれは何も特別なことではない。だって男の子だもん。だってだってなんだもん。


だから世の男性諸君も当然そうだろうと思っていたので僕は「女の話」をひとつのコミュニケーションツールとして長年使っていた。


どういうことか説明をする。


例えば、高校や学生時代に友人を作るとする。
友人になるにはまずコミュニケーションを取らなければならない。
内容はなんだっていいが、共通認識や共通点がある方が友情は築きやすいし、話は弾む。
10代で同じ学校であれば、同じ学校の同学年の生徒という属性の中で共通点は数多い。授業のことや、クラスメイトのことや、好きなテレビ番組に好きなアーティスト。学校内でもプライベートでも共通点は多い。
それが社会人になるとどうだろう。同じ会社に働いている場合。部署が同じであれば、部署が抱える問題や部署内の人間関係が共通点にあたる。部署が違えど会社が同じであれば会社が抱える問題や会社内の噂話になるだろう。
また会社が違えど社会人という立場同士であれば車や釣りといった趣味、マイホームのこと、未婚、既婚といった生活スタイルの話になる。

つまり何が言いたいかというと自分がどこに所属していて、コミュニケーションをとるその相手はどこに所属しているか。
その共通の所属に見合った内容の話をすることでコミュニケーションは円滑に進めるのである。

コミュニケーションの取り方が上手い人はまさにそれで見ず知らずの人とも当たり障りのない話をしながら自分がどの話題なら広げられて相手は興味を持ってくれるかを考えている。食いついた話題があればその話題を広げればいい。
しかし、この技ができるのは話題が豊富で、どのテーマでも自分のテリトリーに運べる人だ。

いかんせん、僕はそんなに話題が豊富ではない。なんなら興味のあることが極端に少ないし、趣味も少ない。
車は自分の体を安全に運んでくれたらそれでいいし、アニメもゲームも全然知らない。スポーツもあまりピンとこないし、ギャンブルもしない。

となると、話題性に弱くなる。

そこで僕はどうしたか。それが「女の話」である。
男同士である以上、男という属性に身をおいている。共通点は女の人を恋愛対象としている点だ。(ジェンダー論はここでは考えないでおく。)
なので仲良くなるまでのとっかかりとしてよく「女の話」をした。そして親交を深めるためには共通の話題や記憶が増えた方がいいということでよくコンパも行った。

わかりやすくまとめるとこうだ。

属性:男
共通の話題:女の話
共通の趣味:コンパ

とまぁ、こうやって表にするとなんともまぁチャラいのだ。
これはあくまでもとっかかりに過ぎない。これがバイク好きならこうだ。

属性:ライダー
共通の話題:バイク
共通の趣味:ツーリング

とても健全だ。しかしこれが女となるとゲスさが滲みでる。あくまでも仲良くなるまでのとっかかりとして「女の話」というのを話題に持ち上げていたのだけれど、これはなんともゲスいのだ。よって僕はチャラく見られることがあった。全然チャラくないのに。ある一面を前面に出したばっかりにだ。となると仲良くなれたであろう人ともこのチャラさにうんざりして仲良くなれなかった人も中にはいるだろう。
コミュニケーションのとっかかりを「女の話」にフォーカスを当てるという戦略はあまり良くないのかもしれない。ようやくそんなことに気づいたのである。



ではどうすれば良いか。

答えは明白だ。
それは冒頭でもお伝えしたように当たり障りのない話をしながら相手が興味を持った分野を徹底的に広げるという方法だ。
あくまでもとっかかりである。仲良くなるには誠実に優しく向き合うことが大切である。

次回は「ありがとうについて」


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