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冬の夜空

洗濯物を干す。

余りの外の寒さについ縮こまってしまう身体。

部屋へ部屋へ、いそいそと戻る手前、何気なく見上げる。
散りばめられ、点在している星。


そういえば小さな頃、できる限り顔を上げて
冬の星を楽しみながら自宅までを帰っていた。

星座の本が好きだった。ギリシャ神話の世界観に引き込まれていた。
しんと冷える冬空、目を懲らさずとも認識できる星座の数々。

壮大なスケールで描かれていたお話の主人公たちが、
確かに、目の前に存在している。貴重な夜の時間。

飽きることなく毎年,その時期になると楽しんでいた。


日々出会えるものに、もっとしっかり、目を向けていかないといけない。


過去の自分に教わった瞬間。
窓を閉めるスピードはいつもより少し、緩やかだった。



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