『堕落論』坂口安吾【読書感想文】

「人はあらゆる自由を許されたとき、自らの不可解な限定とその不自由さに気づくであろう」

あらすじ

 戦後社会について書かれた小説。戦時中、日本を覆った支配的な権力によって、国民を戦勝という大きな目標へ突き動かした。 しかし、戦後となりその目標を失ってしまう。坂口安吾氏はその「堕落」した姿こそが生来の人間のあるべき姿であると説いた。戦後文壇の代表的作品。

感想

 今でも時折、読み返す一冊です。
「戦争」という大きな波を超えた日本人の未来を案じ、苦悩し、生み出された文章なのだと、読んでいて感じます。そして、戦後の日本人の生きる「指針」を与えること。それがこの本の役割だったのだと。 その当時にこの本を読んだとしたら、自分はどう感じ、どう考えていたのだろう……。 氏の考えに賛同できたのだろうか。
 しかしどちらにせよ、間違いなくこの『堕落論』は人々にとって衝撃的であったと思います。


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