HIBIKI【感想文】

「人が面白いと思った小説に作者の分際で何ケチつけてんの。
太宰も言ってるでしょう。小説家なら傑作1本書いて死ねって。
私は死なないわよ。まだ傑作を書いた覚えはない」

あらすじ

 鮎喰響(あくいひびき)は、15歳の高校一年生。高校入学の前に書いた小説『お伽の庭』を出版社に投稿し、物語は始まります。彼女はとにかく常にストロングスタイルです。自らの価値観に反することであれば、売られたケンカは買い、友人を傷つける者には容赦なく鉄拳制裁。
 しかし、小説の才能は尋常ではなく、瞬く間に業界から評価を受けます。響の周囲の人間は、彼女の才能を目の当たりにしまた強く影響される。友人を始め、小説家、出版社、そして世間をも巻き込み注目を集めます。そして、とある事件からは世間からの反発も買うが、それでも自分を曲げない響。
果たして反発に挫けず、自分を貫き通すことができるのかーー。

感想

 やっと観ることが出来ました。よかったです。好きですね。ただし個人的に、という意味が強い。「小説」「破天荒」「平手友理奈」氏。これだけでもう最高ですね。ただし、映画だけでは補完できない部分も多くて不完全燃焼でした。これから、原作や関連する作品を読み漁りたいたいです。

与太話

 正直、「響」という人間がよくわかりませんでした。いやむしろそれがイイ。カテゴライズできない魅力。社会不適合者、非常識、暴力。と「普通の」目線で見ると彼女が理解できないのかな。と。
 時に平気で暴力を振るうこともあれば、年相応のかわいらしさがある。イッパン的な価値基準?ふるまい?何それ、誰が言ったの?私は私。まさに「破天荒」の権化。しかし、おそらくそんな言葉は彼女を全然表現できないのではないか。あえて言うのであれば、彼女はどこまでも「自分を大切に」している。そして、大きな主語(みんな、世間)の意見ではなく、個人の意見や考えを尊重する強い姿勢を感じました。決して付和雷同しない。忖度しない。かっこいい。「心に響く」小説が好きなのもうなずけます。ハリボテなものなんて要らない。まっすぐストレート。だから、観ていて痛快に感じるのだろう。また、欅坂のパフォーマンス時の平手氏とも重なっていることもいい。ものすごく力強く、魅力的なキャラクターでした。個人的に響役は平手氏で見ることができてよかったです。


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