見出し画像

本を読んだ: カフェオレの冷めない距離で(黒珈)


内容と全体の印象

全部で26の話が,目次や見出し,あとがきなどを含めた126ページの中に収められた短編集である。内容としては,会社員の風景の断片を描いたものである。それぞれの話が全く異なるものというわけではなく,その一方で各話が連続しているわけでもないが,背景や登場人物は全ての話を通して共通している。1話あたりの分量は2ページ程度と極めて短く,読了の難易度は極めて低いものであると思われた。登場人物によるメタ発言も一部含まれており,読者を巻き込む著者の遊び心も垣間見えた。

感想

本書は「超」短編集であり,内容も日常系ライトノベルのようなほのぼのとしたものであると感じられた。そのため大変読みやすく,読了まで20分もかからなかった。気になった点としては,表記の方法が統一されていないということである。具体的には,各話および1話内での登場人物の発言の際に,登場人物の名前が表示されている部分とそうではない部分とが混在していた: "(人物名)「〜」" という表記と "「〜」" という表記とがあった。特にシーンの違いや回想などとの区別を示しているものではないと考えられたため,この点は修正が必要であると思われた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?