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ふつうの人が、読まれる文を書くコツ

文章を書くスキルがますます求められる中、どうやったら上手く気軽に上達できるでしょうか。

ライターさんや記者さんでなくとも、仕事をしていれば文章を書く機会にあふれています。またプライベートでも、SNSなどに文章を書く機会は増えています。

その上コロナ禍、実際に人と会わずにチャットで連絡をする機会も増えていると思います。
実際わたしは、一度しか会っていない同僚たちと毎日slackで会話しながら仕事をし始めて、4か月が経ちました。

書くスキルを、もっと上手く気軽につけるためのコツを知りたい、と本を手に取りました。


1.「書く」ネタの集め方

日々起きたことや感情、考えをふくらませていけば良いのです。
それには、感情や考えを忘れずにメモをしておくことが必要です。

特にネガティブ感情はエネルギーなので、抑え込むのはもったいない。
本音の感情には熱がこもっていて、いいコンテンツになる可能性が高いそう。ポジティブに変換して発信すればOKです。

感情を文章の形にふくらませるときにヒントになるのがこの4つのワードです。
「つまり?」「たとえば?」「それで?」「そもそも?」
このワードで深堀をしていきます。

またそもそも、感情や考えを忘れずにメモをしておくことが必要です。

2.文章を作るコツ

考えを整理しても、他人に見せる文章を書こうとすると筆が止まってしまう…という経験は、多くの人にあると思います。
そんなときのコツがこの2つ。

まずは何も気にせず、伝えたいことを書きなぐること。
そのあとに冷静になって、編集者の立場で文章を整えていきます。
0から完璧な文章を書くよりも、不完全なものを修正していく方が簡単。
厳しい編集者として、自分の文章に赤入れをしていきます。

2つ目のコツは、「考える時間」と「書く時間」を分けること。
紙とペンを持って考えたり、考える時間はオンライン環境を避けたり。

書くときも、気が散らないようにオフラインにすると良いそう。
ネットにつながらないワープロ「ポメラ」欲しいなぁ…

3.伝わりやすい文章の書き方

①やさしい表現こそ、賢い表現
まずは嚙み砕いた表現にしていくことです。
難しくなりがちな文章の特徴は、イメージしづらい熟語がたくさん出てくること。
あとはカタカナ表現も要注意ですね。日本語で伝えられるものは日本語の方がより多くのひとに受け入れられます。
ライティング=書くこと、で大抵良い。

これはたしかに…プレスリリースを書くときにも口を酸っぱく言われていました。(いちいち熟語と専門用語に注釈をつけてた…めんどくさかったわー笑)

②伝えたいことを1つに絞る
一つの文で複数のことを伝えようとしない。基本的に一つの文では一つのことが伝わればいいのです。
むしろ複数のテーマがあると散らかってしまい、何も伝わりません。

また、前置きは短く、いきなり本題を書くこと。わざわざ言わなくてもわかるような部分は全部カットします。

③会話を文章にしていく
会話から文章にしていくのは、論理的な文章を生み出すいちばん簡単な方法です。
「つまり?」「たとえば?」「それで?」「そもそも?」…と自分の中で会話をさせて文章を組み立てていきます。

そうすると、自然と口語に近づき、分かりやすい文章になっていきます。
また、不要な説明や接続詞も使わずに済みます。

④こんな表現は削除してしまおう
・「本当に」や「とても」「すごく」といった強調の言葉
・「私は〜だと思います」という表現
・過剰な漢字変換。迷ったらひらがなに「ひらいた」方が分かりやすい!

4.誰に向かって書くべきか

特にプライベートで文章を書くときには、「誰に向かって書くべきか」を定めるのが難しく、悩んでしまいます。
そこで意識するのは「たった一人に届ける」 ということです。

「女性」「20代」…のような枠ではなく、「友達の○○ちゃん」…のような個人を思い浮かべて書いた方が、刺さる可能性が高くなります。

また、読み手が「自分ごと」にできるテーマを選ぶと需要が高まります。
「自分ごと」にしやすいテーマは以下の通り。

①お金(仕事、働き方を含む)
②食欲
③恋愛・結婚・家族 
④健康
⑤教育

「自分の得意分野×自分ごとにしやすいテーマ」 を意識すると書きやすく、他人に刺さりやすくなります。

5.刺さる文章を書くためのテクニック

①「自分にしか書けないこと」にするためにも、固有名詞を入れる
固有名詞を入れてしまった方が、リアルに想像ができて読み手の理解が進みます。

②ほかの表現をしたいときには、身体感覚を伴うような表現を
目で見ただけでなく、香りや触った感じなど、五感を表現すると幅が広がります。

③半径3メートルを例えに出す
たとえるときは、なるべく多くの人がイメージしやすいものでたとえると想像がしやすいです。
できれば半径 3 メートルくらいにある身近なものだと多くの人が感情移入しやすくなります。

④文章は読まれない、と覚悟して書く
スマホの向こう側にいるのは、ベッドの上でだらっと過ごしているような生身の人間。
新聞記事やニュースサイトの取材記事でない限り、他人は集中モードで文章を読みません。
そんな人にも気軽に読んでもらえるよう、書き手も人間であることを感じさせる文章の方がより読まれます。(それが難しいんだけどね…笑)


昔から感想文や小論文は得意だし、普段の仕事はほとんどテキストコミュニケーション。文章を書くことは嫌いじゃない…と思っていても、他人に読ませる文章を書くのはなかなか難しい。

気負って書こう!とするとしんどくなってしまうので、まずは何も考えずに興味のまま書いて、自分編集者に赤入れさせるのが良いのだと学びました。

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