転ばぬ先のベトナム情報(2) ベトナム人は優秀って本当?
前回の前フリの続きで、一番よく聞かれる「ベトナム人は優秀なんですよね!真面目で勤勉とか!?」についてです。※本記事は、多くのベトナム事業者が言いたくない厳しい内容が含まれています。
記事で伝えたいこと
大きな主語の記事で,話の範囲が広くなりますので誤解のないようにお伝えしておきたいのは
1. 50以上の部族も有り「ベトナム人」というわかりやすい「型」は無い
2. どのグループの「ベトナム人」の話なのか、的を絞り考えることが大切
3. 現実を直視して対応を考える。知ることがまず大切。
主に1と2について書いていますが、対応策も続けて書いていきたいと思います。
前提:ベトナム人という「型」はない
ある優秀な人がいるからと言ってざっくり「ベトナム人が優秀」と言うのは「韓国人は優秀」でも「インド人が優秀」でも成り立ちますし、同じように悪いことをする人や怠け者もどの国と地域にもいるので「この国の人は悪い!」という事もにもなり、単なる差別でしょう。
ことさらに根拠なく「ベトナム人は優秀だ」というのは差別と近い考えで、誤解を広げる広告的な表現だと言うことと、それがもたらす実務での問題について解説していきたいと思います。
ベトナムの混沌について書かれた良記事
https://globe.asahi.com/article/14746663
ベトナム人って優秀なの?
前回は、いきなり結論めいた事を書いてしまいましたが。。。
業種や仕事の内容についても異なると思いますが、一部分を切り取った言説だというのが実感です。
大前提として。。。
義務教育や女性選挙権など近代ー現代の歴史と積み上げが一定以上あり単一民族の日本と細長い中に多くの民族を抱え近代化を自力で成し遂げなかった植民地ベトナムでは「人のばらつき」は日本では想像できない格差が存在します。
大前提として「ベトナム人」という決まった水準は存在しません。そして平均を取ればかなり低いのが現実です。実感できる記事を見つけたので引用させていただきます。
(結論)特別に優秀ではないかも
同じ人間であり、できる人できない人もいて特別に優秀ということは無いです。
ただし、適性に関して言えば、
1.工場などの単純労働は◎
2. 最先端分野など新規のことはX
3. Web制作など枯れた分野の作業は△
4. 全体として短機能工(一人一芸)
ということは教育や国の産業の歴史からざっくり言えそうです。
基本工場作業に向いた労働者が大量にいる典型的な後進国です。
ベトナムITのASEANでの立ち位置
ベトナムのITの実力ついては、ASEANで浸透しているITサービスの開発国を見るとわかりやすいのです。 ベトナムでは物販やタクシー、スマホ決済を始め多くのアプリが利用されていますが、ベトナム発で成功しているものはほとんど無く多くはASEANの他の国のサービスで、自国製も劣化コピーがほとんど。 劣化コピー問題は同じ共産国の中国と似ているのも興味深いです。
アジアで見た時の立ち位置は以下。
こちらはアジアの主要企業300。中国はアリババやテンセント、バイドゥなどITが有名です。 日本は圏外。。。日本はアジアの中で見てもITでは遅れた国で「ベトナム人が優秀!」という時の日本の立ち位置も理解する必要がありそうです。
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