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【武士道を若者が解説】今こそ道徳観を見直す時(後編)

- 目次
- 1.あなたに活かせる重要な要素まとめ(礼・誠・名・忠)
- 2.まとめと一言


【武士道を若者が解説】今こそ道徳観を見直す時(後編)

前回の記事では、本の著者の紹介や本記事を読む意義をお伝えしました。

そのため、前編を読んでいない方はそちらから是非読んでください。

前記事では主に7つの要素のうち3つまでを解説しました。
義・勇・仁ですね。

これらとも密接に絡んでくるので、本記事も歴史が教えてくれる大切な教訓として読み進めてください。

それではいきましょう!GO 侍ジャパン!!


1. あなたに活かせる重要な要素まとめ(礼・誠・名・忠)

4. 礼 -礼儀

これはつまり”仁”の心が行いとなって現れるもので、いわば姿勢です。

本書では以下のように解説されています。

正当なる事物に対する正当なる尊敬、したがって社会的地位に対する正当なる尊敬を意味する。”礼”の最高の形態は、ほとんど愛に接近する。


おお。なかなか難しいですね。
そして更に続きます。

礼は寛容にして慈悲あり、礼を妬まず、礼は誇らず、驕らず、非礼を行わず、己れの利を求めず、憤らず、人の悪を思わず。

うわー。すごい。と思われた方も多いのではないでしょうか。しかし、一方でこの要素は同時に懸念もされています。

つまりどういうことかというと、見せかけの”礼"もあるよということです。

例えば、それに似た例としては媚を売ることです。

全く尊敬していない人に、「先輩すごいっす」なんて思ってもいないことを口にして、”礼”を示そうとする事はもはや”礼”ではないですよ。という内容です。

僕がこの要素をまとめるなら、”礼”は特にその他の要素が相互で作用して生まれる自然派性的なものだということです。

つまり「よし”礼”を実践しよう!」と意識する事は大切なのですが、これは今まで解説してきた要素を兼ね揃えていると自然に生まれてくるよと本書では解説されています。

そして締めくくりには皆さんも思だろう疑問で締め括られています。

真実を語ることと礼儀を守ることと、何がより重要であるか

これ本当に迷うところですよね。

例えば上司が自慢をしてきたとして、自分は全く凄いと思っていないのに凄いですねと称賛する行為は、果たして上司への尊厳を守るということで評価されることなのか?

それは次の要素である”誠”を話すまで答えを控えると
新戸部さんは仰っています。

5. 誠 -誠実

これはつまり自分の心に正直であれ。真実を犠牲にするなということです。
この誠実は好きな異性のタイプとかでもよく聞きますね。笑

この”誠”という要素はかなり深く考察されており、かつ最も重要であるとまで孔子さんを例にしても取り上げられているほどです。

「何故そこまで大切なのか?」というと、僕が思うにそれが全ての行為の一番の大前提を担うものだからだと思います。

例えば「僕は起業がしたい。」と言えば、多くの人は思うでしょう。

「なんでそれをしたいの?」

つまり、その動機の如何で僕の行為全ての見方が変わるということであり、同時にそこがブレていれば到底社会に利となる事は為せないということになるようです。

そしてここで面白かった部分を取り上げます。

もし普通の日本人に対し虚言を言うのと礼を失するのといずれを取るか質問すれば、躊躇なく『虚言』と答えるであろう

そう仰るんですね。そこで疑問持ちませんか?

「あれ結局嘘言ってますやん」って。

それが違うようでして、ここでは虚言と嘘を明確に区別しています。それを表しているのが以下の文章です。

単に礼儀のために真実を犠牲にすることは、「虚礼」であり「甘言人を欺くもの」である

とてもややこしい所になるので、本書でもかなり説明に苦戦をしています。

例えば、あなたが彼女や彼氏に料理を作ってもらったとします。そして相手が「どう美味しい?」といったときに実際あまり美味しくなかった時に、なんと答えるでしょうか。

▼礼を失する答え(※”失礼”)
「全然美味しくないわ」

▼虚言
「美味しい。これ好きやわ」

ここまでくると二個目は少し自分に嘘をついているようで、不謹慎ですよね笑

ですがここで僕は”仁”が関わってくるのだと思います。つまり動機です。


・相手を喜ばして自分に利があるように、称賛する
↪︎それは虚礼

・相手が自分に対して料理を作ってくれた行為を労うために、称賛する
↪︎それは虚言


つまり動機が相手視点か自分視点かで変わってくるということですね。

そのため、間違っても相手が称賛を求めてきた時に、真っ向から否定しないでください。相手の意図を想像力で汲み取って、その上で答えてあげましょう。

僕はかなり不器用なので、この部分をより働かせたいと心がけたいと思っています。意味のわからんことを言う人には、真っ向から立ち向かいますし失礼をすることもあります。

間違ったことではないのですが以下のように付け加えられています。

虚言は罪として審かられず、単に弱さとして排非せられた。それは弱さとして、甚だ”不名誉"とされた。

おおおお!なるほど!!と僕は思いました。つまりそういった相手に、真を伝えられないのは自分が弱いからだと。

まさしくその通りだと思いました。
以前にも例に出しましたいじめのケースですが、そのいじめの主体に自分の信を伝えれられないのはただ自分が弱いということになるのです。

そしてそれは次の”名”と関わってくるのだそうです。

・”誠”が”礼”の如何を左右する
・虚言と虚礼の違い
・”礼”は、己を鍛えながら”仁”を持つことで生まれてくるものだ


6. 名 -名誉

つまりこれは名誉であると思われる行いを意識しろということです。

ここまで解説してきて本書を読んでいて思った疑問に結論が出ました。

”礼”・”名”は特に、得ようと思って得られるものでなく、行為の先に自然とついてくるものだと。これを求めようと、過ぎた人は大抵残念な結果に終わってしまっているようなイメージです。

ここでは簡潔に以下の文章でまとめます。

善き名ー人の名声、「人自身の不死の部分、これなくんば人は禽獣である」


つまり高い成功を収めている人でも、誰からも名誉と思われてなければダメだということです。

そして、ここではそれを「人格」という語に近いと解説しています。

金の亡者とか批判されるのは、その行為の意が万人に受け入れられてないからなのでしょう。

何が正しいかは、各個人が決めることですが少し頭に入れておくと良いかと思います。

7. 忠 -忠誠心

これは、武士の中で際立っていた忠誠の心。つまり子弟関係に似たものであると解説されています。

僕は正直ここをうまく解説できません。そしてここは、過ぎると大きな過ちになると歴史を考察していても思います。

そのため、ここは読者の方に自身で判断頂きたいです。

しかし、”忠”というのは親子の関係だったり、先輩後輩の関係だったりで重要です。しかし、それは強制されるべきものではないと思っています。

士農工商という士が最も権威があったときの、事実としてここでは述べています。時代は変わりますし、考え方も変わります。

以上全ての要素を僕なりにまとめてみました。

この要素もいずれ理解できたらいいなと脳の片隅に入れて考えています。

次の章で最後に全てをまとめて終わりにしたいと思います。

2. まとめと一言

皆さんまとめはいかがでしたでしょうか?
少し固すぎる内容で今っぽくないと思われた方も多いと思います笑

僕もよく「真面目やなぁ」と揶揄されることが多いのも事実です。。

ですが何としても、道徳的教科書として今特に伝えたかった内容です。

そして皆さんが海外に出られた時に、日本のことを話す一つのキッカケになるかと思います。

この内容の難しいところは、何かに尖りすぎるのを良しとしないことです。孔子の「中庸」という概念、つまりバランスを持つということが大切です。

”仁”が過ぎれば、弱くなりますし。
”義”が過ぎれば、それは情け無用な残酷なことにもなります。
”勇”に過ぎても、動機が不十分であればただ荒いだけ。

そんな感じでそれぞれが密接しているのです。

最後に具体例として、
二人の私の尊敬してやまないお二方を例に出させて頂きます。

・坂本龍馬
・渋川栄一

両者とも血の気の荒い武士でした。最初は譲位といって海外を討とうと考えていて鎖国を考えていた二人です。

しかし、両者とも学びに謙虚であらゆる経験や出会いでその志を変え、世界を変えてきたのです。

両者が口を揃えていうのは、”動機が信であるか”。

つまり、「そもそも何のためにそれをやってるの?」これを常に問いながら人生を歩んでいくと良いのではないかと思った次第です。

サムライジャパンとして是非一度読んでみてはいかがでしょうか?

正直、そんなん言ってられへんくらい辛い時期もあります。
ですが大切なものを見失わず前進できればと思う限りです。

何かご相談があればTwitterなどでDM等頂ければと思います。

というわけで以上です。
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