見出し画像

充電@岡本太郎展①

各地巡回している岡本太郎展に行ってきました。
彼の作品と対峙するのは二回目のこと。

一昔前、流行っていたエッグベネディクトを求めて南青山を歩いていた時にたまたま通りかかった岡本太郎記念館。折角だからとふらり立ち寄ってみました。それが初・岡本太郎でした。作品を鑑賞したというより、彼の概念に触れたといった印象と衝撃。
パブロ・ピカソの情熱。ジョアン・ミロのポップとダークの融合。シュールレアリスムから来るサルバドール・ダリの奇抜さ。様々なアーティストを彷彿とさせつつ、それを上回る岡本太郎のアイデンティティがたっぷりと詰まった空間でした。

そんな彼の企画展。逃しそうでしたが、行くべきとお勧め頂き行って参りました。

歓喜

早速鬼が待ち構えているじゃないか、と思ったら梵鐘でした。名古屋市久国寺岡本太郎作の歓喜の鐘。愛知県でもいくつか重要な作品を作成しており、何度もこの地を訪れていたということを初めて知りました。

月の壁
自画像

岡本太郎は1930年からの10年間をパリで過ごします。抽象画からシュールレアリスムへ。またその最中哲学、民俗学を学びます。

後にジョルジュ・バタイユとの出逢いから秘密結社アセファルに加入するなど、パリの幅広くディープなインプットは彼の人生と作品に大きな影響を与えた重要な時代であったといえると言えます。

夜 1947年

そして1940年日本に帰還します。戦時体制ど真ん中の日本国。徴兵されて戦場へ向かうのです。

発見された作品

パリ時代の作品はほとんど戦争により消失してしまったところ、岡本太郎の作品と思われる抽象画が3点発見されました。推定ではありますが、岡本太郎と思われるサインが残されていたことと、使用されているインクの成分が同じであることから岡本太郎の作品である可能性が高いようです。近年にこうして発見される奇跡と、その眼識と研究が素晴らしい。
こうしてまた一つ貴重な作品が後世に残されるのです。長くなりそうなので、後半は次回。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?