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Sexy Zoneとトンチキソング

トンチキソングといえば、ジャニーズソングの王道の一つである。本人たち自身ですら歌詞やタイトルの意味もよく分かってないまま、キラキラスマイル、キレキレダンスでとびきりクールに決めきる。これがトンチキソング定義だ。

Sexy Zoneの序盤の曲はそんなトンチキソングのオンパレードだ。

思春期で多感な彼らがトンチキソングばかりをリリースしていくのは複雑な気持ちもあっただろう。しかし、トンチキソングを世に出すことはジャニーさんが託したSexy Zoneの使命だったんじゃないかと思う。

Sexy Zone、Ladyダイヤモンド、Sexy Summerに雪が降る、Real Sexy!、バィバィDuバィ~See you again~、King&Queen&Joker。デビューから3人体制になるまでにリリースしたシングルだ。私は当時まだファンではなかった。でもタイトルは知っていた。それだけインパクトが強かった。

Sexy Summerに雪が降る…。季節感が謎すぎる。これがリリースされた時、正直、「大丈夫か…?」と思った記憶があるし、King&Queen&Jokerのときは、一般人なりに「なんか、すごいところまで来たな…。」と軽く語彙力を失った。

しかし、今となってはすべての曲が世の中に浸透し、愛されている。クリスマスになれば何気ない瞬間に「Sexy Summerに雪が降る」が流れてくるのだから。

Sexy Zoneが序盤に出した上記の楽曲はどれもポップで親しみやすく、キャッチーで耳に残りやすい。これはポップミュージックとして優れているということだと私は考えている。そして何よりファンタジックだ。浮世離れした歌詞の世界観は、聴者を異世界に連れていく。

聴くだけでひと時、現実を忘れさせてくれる作品というのはジャニーさんが求めていたエンターテイメントのひとつだったのではないかなと思う。

そしてSexy Zoneは、そんなジャニーさんのエンターテイメントや、ジャニーさんが考えるJ-popカルチャーを世に残すため、その選ばれし担い手として、若くしてデビューするという、使命を受けたのではないかと私は考えた。

Sexy Zoneがリリースしたトンチキソングたちは、若すぎて異彩を放っていた彼らに世界観がぴったり合って、変声期を超えていくが故、安定しない声質がまた、歌の不思議なスパイスになっている。また一方で、本人たちのパフォーマンス力の未熟さを可愛らしい個性に変えてしまうような意図もあっただろう。

リリースされた当時は驚きも大きかったこれらの楽曲の数々は、今となってはSexy Zoneの個性の1つとなっており、全員が成人を迎えた今でももちろん、ファンに愛され、コンサートなどでも歌われているし、きっと30代になっても、40代になっても歌い続けるんだと思う。

ここまで書いてきたことは、私の想像の世界であって、本当のことはジャニーさんしか知らない。しかし、Sexy Zoneのトンチキソングたちは、夢に溢れていて、輝いている。

これからもジャニーズを代表する名曲として歌い継がれていくだろう。

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