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嫌いだ。大っ嫌いだ。でもそんなあなたを愛してる。




ああ、大なり小なり愛を与えてくれた人にしか返せないんだなと発見した夜がある。


こんなにも愛されているんだと実感した夜がある。


与えてくれなかった人を思い出して悲しくなった夜がある。


愛を与えられなかったことに思い耽る夜がある。


愛し続ければよかったと、後悔する夜がある。


あの日、勇気を出していればこの感情を受け入れてくれたのか、と考える夜がある。



愛とはなんだと疑心暗鬼した夜がある。







人が見返りを求めないことって難しいんですよ。私は特に、愛にという膨大なテーマに関してそう思っています。でもそうでもないんじゃないかとも思っています。


愛情に見返りを求めないことは難しいといいいますか、怖いことなんだと思います。
貸すときにはあげると決めていた友人に貸した1万円が、いつか帰ってくるんじゃないかと少し期待している気持ちに似てる。そんな感じ。


私はまだまだ臆病です。
こんな浮ついた話のない私でも、好きだという感情を止められなかった過去があります。
でもそれが愛だったかはわかりません。認めたくないだけなのでしょうか?命尽きるその間際までわからないかもしれません。


一度心に痛みを感じる経験をしてしまったら、『次はどうなるかわかってる。また痛いんだ。』と避けてしまおうとするから、胸の奥で考え、誰にも言わずにしまっておくのが今の私にはちょうどいいのです。


でも、一度感じたことのある感情は気付きやすいし、どう対応したらいいのか、わかるのではないか、とも思うのです。
だからといってうまく出来ないのが人間なのですが... 
うまくやれたら楽しくない。歯痒くて脆くて、一つのことに一喜一憂してしまうのが実はしたくないようで充実してるのだと思います。



愛も恋も、知らない間に夢中になって、一人で感情の大戦争が勃発してしまうんですよね。
なんて素敵な戦争でしょうか。この恋愛大戦争でしか生まれることのない感情が沢山あると信じていますし、この戦争にはロマンがある。
それゆえ、愛ある人を見る事が私にとってはとても心地いいことなのです。


この人のこういうところが嫌いだ。意味不明で理解できない。好きじゃない。イライラするし、やめてくれないかな。と思っていても、"なんでだろうな、好きなんだよなぁ"
愛情って不理屈なんですよね。

『こいつこうだからもう嫌いだわ。ありえない。会いたくねぇ』と言いつつ、頭の片隅にはあるし、出会う前には戻れない。記憶から完全に抹消することはできない、人間の心理です。そもそもその人のことをそこまで知り得なかったらこんな感情にはなりません。
興味を持ってしまったんですね。それでいいと思うんですよ。私は賛成です。




こんなにもたくさんの人が住む地球で、意外と忘れられないのは愛してくれなかった人だったりします。でもそれはあなたが愛されて、愛する方法を無意識のうちに教わってきたからだと思うのです。意外とあなたはこんなにも愛情深い人なんですよ。してくれたしてあげたの世界ではなく、与えられ、与えてきたんではないでしょうか。



愛することを教えてくれた全ての人に感謝しています。ありがとう。




はぁ、こうして今日も
大っ嫌いだ。苦しい。と感じても愛することをやめられない夜が来ました。



時たま嫌気がさします。それでいいんです。



どうか愛することを止めないで下さい。


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