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London

みんなそれぞれ、心地のいい場所がある。

地元だったり、ふらっと寄った知らない土地だったり、旅行先かもしれない。

それが私にとっては英国、首都ロンドンである。

初めてロンドンへ行ったのは大学1年生の夏休み。
後ほどパリで合流する父を置いて、母と妹と先に日本から飛び立った。

日本とは打って変わって、その時期はもうすでに、極寒の夏だったことを覚えている。

ヒースロー空港に着いた時、何故だか初めてきた感覚ではなくて、どこか懐かしい気持ちになった。

ロンドンで見るもの全てに、胸がドキドキし、自分から湧き出るエネルギーと感情のやり場をどこへしまったらいいか分からず、とりあえず、走った。(なんで走るん)

これが、私の初めてのロンドン

翌年、急遽留学に行くことになった時もロンドンを真っ先に選んだ。

留学期間中、たくさんの人に出会ったし、さまざまな体験をしたけれど、ロンドンでの1番好きな過ごし方は学校から帰る小1時間の道を歩くことだった。

学校はKing’s cross駅にあって、
大好きなShoreditch High Streetを通りながら毎日同じTescoとWaitrose(イギリスのスーパー)で夕飯の食材を買って、Bethnal greenの学生寮までChance the Rapperの”same drug”と”No problem”の2曲を永遠リピートしながら帰った。

今でもこの2曲を聴くとふわっとロンドンにいる気分になるし、最近は匂いまでする気がする。

そして、こう思う。

“ロンドンでもう一度生活がしたい”と


日本にいる家族、友達に会えないことや、うまく英語が話せないこと、理解できないこと。差別を受けたりして、寂しい気持ちや、日本食が恋しくなることはあったけれど、

それでも、それに打ち勝つぐらい、毎日ワクワクして、世界がキラキラしてた。

キラキラが胸の中で、毎日倍増していった。

日本に帰ってきた今でも、そのキラキラは輝き続けている。

じゃあ、毎日現地の友達と遊んでたかっていうとそうではなくて、

実際、一人の時間が多かった。

その間はゆっくり時が流れてて、毎日何をしようか考えていた。

テートモダンで同じ作品を半日ずっと眺めていたり、マーケットへ行って、そこで話しかけてくれた人たちと語ってみたり、

家で引きこもってNetflixを永遠と見ていたり、知らない土地をGoogleマップを開きながら、歩いてグルグル回った。

1人を楽しむ達人だった。

留学中のスローな生活はこの街を、この国をより知りたいと思わせてくれて、この街で、何かチャレンジしたいと思わせてくれた。

死ぬまでにもう一度、この国で生活したいと強く願った。

私にとって、ロンドンという街は無限のエネルギーを与えてくれる場所だと信じているし、その感覚に間違えはないと思う。

将来必ず、ここへ戻ってくると私の五感がうったえている。

初めてのロンドンから今まで、3度足を踏み入れたが、気持ちは変わらない。

プラダを着た悪魔を初めて見た、幼きあの日から夢見るアメリカのNY。
美しく、美味しく、陽気で、厳格な街パリ。
アートと自然が混ざり合ったハイブリッドな街、バルセロナ。
歴史ある、パワーを持つ国、中国。

どれも素敵な国だけれど、

私はロンドンにもう一度チャレンジしたいと思うのだ。

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