見出し画像

口からうんこを吐く人

私は、アメリカ南部の大学に留学していたんだけど、
道歩いているだけでアジア人差別はしょっちゅうあったし、
他の寮に住んでいる、アジア女性が長期休暇中に
レイプされた。お金がなくて休暇中、いろんなところに
でかけていく友人たちを見送りながら寮に残ったからだ。
実際に日本にいて人種差別の何たるかを感じることは
少ない、命や身に危険が迫ることも。

でも、同じくらい精神的ダメージをうけることは
「性差」という意味で、日本ではしょっちゅうある。

女性であるというだけで「偏見」「色眼鏡」だと思われる
発言や、言動に嫌な思いをすることが多い。

20代は、苦笑いして通り過ぎることがよくあった。
女であることによりチャンスを与えられなかった。
女だと分かった時点でまだあいさつする前に、
顧客から担当を変えられるようなこともあった。
特に最悪だったのは、取引先との飲み会に連れていかれて、
おしゃくをさせられたり、酔っぱらった上司が
冗談で、「こいつ連れて帰っていいですよ」と
言われたりしたこともあった。もちろん、冗談でだけど。
でも、正直、冗談だと分かっていても「まじで、死ね」と
心の中で思っていた。

だけど何にもできなかったんだよね。その時は。
その場をやり過ごすということで黙認していた。
だって、そこで怒ったりわめいたり拒否ったりしても
なんも自分の得にならないから。なんか言ったって、
誤ってもらえる訳でもないんだから。

でもね、40超えてくると本当に思う。
なんで赤の他人に私の人格を侵されなければならないのかって。
なんで赤の他人の尺度で私の価値を測られなければならないのかって。

だから、精神的に強くいなければならないっておもうんだ。
強いっていうのは強がることじゃなくて、
もっと高い精神的次元で確固とした自分をもつこと。

何をやったって、または、何をやらなくたって、
他人は、批判や否定をする生き物なのだから。

たとえば、芸能人のスキャンダルを論じたりするケースも、
その芸能人に会ったことも、事細かな事情も知らないのに、
善悪を決めたり、評論したりする
(そういう会話って無責任だし、お前誰やねんというじゃない?)
つまり、他人の評価なんて、そのくらいい加減なものなんだよね。

だから、他人が言うことは、受け取っちゃだめ。
親しい友人や親の忠告は聞いてもいいかもしれない。

でも、他人がいう大半の批判や、噂なんかは、結局、だれも責任を取らない
発言なのであって、そんなものに、いちいち心をかき乱される必要はない。
「このひと、口からうんこを吐いているな」と思っていればいい
自分も口からうんこを吐かないようにといつも戒めている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?