見出し画像

#2『スウィング・キッズ』

ご覧いただきありがとうございます!

さて2回目となりました、
#try_of_girl の企画【 #土曜は映画の日 】です。

この企画についてはこちらを。

これまでも映画はみてきたし、Filmarksなどでレビューを書いたりしてきたけど、企画にする重みを感じております…どう伝えるか、何を伝えるか、日々の中で考えることが多くなりました。

徐々にでも成長していけたらいいなと思いつつ。とにかく頑張ってみます!

今回は長くなっちゃった!
そして私もリスナーさんも涙する展開になりました!笑

なんだかいろんなことを思って泣いてしまいました。

生配信の様子はこちらのアーカイブから


---------------------------------------------

2020年6月20日土曜日
ライブ配信アプリPocochaから配信
『スウィング・キッズ』について
55分45秒から企画説明
58分08秒から映画について
(ポコチャ内アーカイブ)

--------------------


映画館が閉まってしまう最後に観た映画

えとですね、2018年公開の韓国映画なんですけど、日本は2019年の2月に公開となりました。私が観たのは3月なんですけど、その頃にはもうコロナの影響でどんどん映画館が閉まり始めている時だったので、まだ本来は配信するような(配信で出すような)時期じゃないんですけど、特別配信として先行配信でアマプラ等々で1000円くらいでレンタルされています。これ、8月5日にレンタルでDVDになるみたいなので、もしよかったら観てください。劇場でつい最近まで公開されていたみたいなんですけど、ちょっとずつオープンしてるじゃない?映画館が。やってるところあったんだけどね。


リスナー[観てみよ]

ありがとうございます!みてみて!

監督は『サニー永遠の仲間たち』などで知られるカン・ヒョンチョルさん。この『サニー〜』は、広瀬すずさんや篠原涼子さんが日本版としてリバイバルしてるくらい、韓国でヒット作となった映画ですね。

主演はK−POPグループEXOのD.O.さん、ブロードウェイダンサーであり俳優のジャレッド・グライムスさんなどです。


あらすじ

1951年朝鮮戦争下の巨済(コジェ)捕虜収容所を舞台に、収容所のイメージアップのために寄せ集められたタップダンスチームの奮闘を描いたダンスムービー。
収容所で一番のトラブルメーカー朝鮮人民軍ロ・ギス、4か国語も話せる満州出身の無認可通訳士 ヤン・パンネ、生き別れた妻を捜すために有名になることを望む朝鮮民間人捕虜 カン・ビョンサム、見た目からは想像できないダンスの実力を持った中国人捕虜シャオパン、そして彼らのリーダーであり元ブロードウェイのタップダンサー ジャクソン、彼らの名前はスウィング・キッズ!それぞれ異なる事情を抱えてダンスを踊ることになり、デビュー公演が目前に迫っていた。国籍、言葉、イデオロギー、ダンスの実力、全てがちぐはぐな寄せ集めダンスチームの前途はいかに。


朝鮮戦争中の捕虜収容所の中でのお話。韓国と朝鮮の戦争だったのが、アメリカと中国が加勢することでこの大国の代理戦争になってしまって、それが朝鮮半島で行われて。アメリカ軍は北の人達を南の収容所に捕虜として集めて、その時に要するに国際社会に向けたイメージアップ、捕虜を大切にしてます、自由に楽しそうにしてますよ、ダンスしたりしてますよという対外アピールのために国籍も身分も違う人達が集められてダンスをするお話ということですね。


この映画が好き

で、これがね、結論から言うとよ、これ2回目なり3回目なり観てたわけですよこのレビューをするにあたってね。これね、この映画が超好きだなってことに行き着き、超好きって言うのもちょっと違うんだけど。

リスナー[好きなんだ]

うん好きだった、ここに込められてるものが好きだった。朝鮮戦争で起きていたことは勿論事実としてあって、このダンスチームがうんちゃらってのはフィクションなんだけど、写真が残ってるんだって、収容所に自由の女神の像が建ってるんだけど、その前で仮面を付けて踊る人達っていう写真が残ってるみたいで、それを元にこのお話が生まれたみたいなんですけど。
この戦争で大量に人が亡くなってるという事実とか、私も本当に不勉強だったんだけど今回この映画と出会って色んなことを知ったし、勉強したし、忘れちゃいけないこともあるなと思ったし、だから一概に好きって言えないんだけど、それも踏まえたこの映画に込められてるもの、テーマが私はすごい好きで。
なので、この前みたいに芝居うんちくみたいな、役者視点でもなんでもないレビューになっちゃいそうなんですけど(笑)でも観て欲しいからこれをお題にしたんですけど。


役者魂を観て欲しい

あえて言うなら、タップシーンの役者さんたちのタップにかける根性。特にD.O.さんのタップシーン、その根性みたいなものは本当に尊敬するなと思った。すごいの、ダンスが。ダンスシーンがすごくて、ミュージカルとかダンスが好きな人は絶対好きなんだと思うんだけど、この映画ね。勿論、どんなダンス映画だってみなさん役者さんが命かけてレッスンして上達してってやってらっしゃると思うんだけど。


リスナー[韓国の俳優さんたちってなんか命がけって感じするよね]

そうそうそうなんなんだろうね。でもねこれね、韓流アイドルが好きな友達が言ってたんだけど、韓国のアイドルになるとか俳優になるとか、エンタメの文化に対する国民の目も含めてものすごく厳しい世界だから命とか人生をかけてそこに向かわないとなれない、日本人が思ってる感じじゃないよって言われたことがあって。そうなん?って思ってたんだけど。


リスナー[そんなに厳しいんだね]

そうそう、全然違うらしい。ま、これは私の友達の話なんだけどね。アイドル評論家でもなんでもないんだけど(笑)でもそう思うとそこに通ずるんだろうなと思って。


命かげのダンス

で、この映画におけるダンスの役割が、別にミュージカル的要素なんですよ最初の方は。でも彼ら(登場人物)にとってのダンスというものが命がけじゃないとやれないっていうストーリーなのね。役者が役を演じるために命がけでやる、プラス、収容所の中でアメリカのダンスをするということは、殺されかねないんですよね。命がけでダンスをするシーンがあるんですけど、凄いんだよなぁ。役者としてダンスの天才役だから5ヶ月で猛特訓するっていうだけじゃない。

この人達は思想対思想、国対国の中で挟まれて生きてきて、押しつぶされそうになっている中でもダンスをやっている時だけは救われていて、タップやってる時だけは楽しくてっていう人たちのお話なのよ。ダンスで会話してダンスでケンカしてダンスに救われて繋がってる人達の話だから、なんかよく、「私は上手いとか分からないから」って謙遜する方いらっしゃるけど、そういうのも大事だけど単純にこの人達にとってダンスがなんなのかっていうのがこれを観てれば伝わってくるから、そういう位置付けのダンスだから伝わると思うの。

んでそれがね、別にダンスじゃなくても皆さんにもあると思うんだよね。何かをやってる時に救われて、何かだけは夢中になれてっていうのきっとみんなのどこかにあると思うし、私にとってはお芝居だし、っていうそのテーマに感動するっていうのが1番にあるのよ。


泣きそうになってきた(笑)

で、これを(映画館で)観たときの話なんだけど、これもう私の個人的な話になっちゃうんだけど、芝居がコロナで中止になりましたっていうのを演出家から聞いたその日に観に行ったのねこの映画を。しょうがないなって気持ち、人が亡くなっててそれどころじゃないよな未知のものだしなって頭で理解してるのと、ものすごく悲しくなる気持ちと、お芝居ってなんだろう私がやってることってなんだろう…とか…すごい色々…あ、泣きそうになってきた(笑)色々考えてる時に…観に行って…あ、思い出してきたあの時の気持ちを(泣笑)そうなんですよ、その時に観に行ったのね、これを

リスナー[私も泣きそうになってきた]
リスナー[わたしも]

それでこの人達が私と一緒、って言ったら全然私と一緒じゃないし

リスナー[ハンカチ]

ありがとう(泣笑)
一緒じゃないんだけどこの監督とか出演陣は「このお話でウキウキしてください」って言うのね。このオーラスが苦しい結果になるから正直観客はウキウキして帰れないのよ(笑)いや、ウキウキて!!てインタビューみて思ったんだけど、たぶん監督は戦争の悲惨さだけじゃなくて、私が今考えてるようなやりたいことをやる時の気持ちとか情熱とかワクワクとかを持って帰ってくださいってことなんだろうなって何回か観てて思って。

私はあの日、やりたいことが出来なくなって、誰かのせいじゃなく空から降ってきた理不尽なもので、じゃあ私がやってることってなんなんだろう、本当にやりたいことってなんなんだろうって

リスナー[ぶつけるところがないもんね]
リスナー[誰のせいでもないしね]

そうなの、本当になかったから、辛かった。でその時に観て彼らが押しつぶされそうな状況の中でダンスだけが自分の救いで、ダンスがやりたくてもがいてて、ダンスやってる時だけはめちゃ楽しそうで、でそこから友情が生まれてって話だから、もう自分のことみたいでね…(泣笑)めちゃ泣くじゃんあたし(笑)自分のことみたいで序盤からずっと泣いたのね。早々に泣いてた(笑)


ポジティブな映画なのかも

観終わった後にね新宿だったんだけど、新宿が19時なのにまぁ人がいなくて。もう飲みに行かないでとか言われてた時だったから、本当に人がいなくて、ディストピア感?これ新宿じゃないって感じも含めてすごく怖くて。そんな体験があって。

この気持ちを書きなぐってるのがブログのお手紙に残ってるので見てみてください。その日に書いたんだよね

つまり何が言いたいかというと、辛い戦争映画ではあるんだけど、もっとポジティブな映画なのかもしれないと思ってきて。自分に起こったこととその時に観た映画がリンクするってそれもタイミングだし、だから私にとって大事な作品になったんだろうなという意味で好きですと言いました。


----------------------

ものすごく長くなっちゃって、この後もまだまだ話すので、この後は要点を箇条書きにまとめました!
後半もご覧ください!

----------------------


■タップの先生(以前少しだけ教わっていた)がジャクソン役のジャレットさんとお知り合いで!先生も映画観たとのことでブログに「ジャレットくんとは〜」と書いてあって驚いた話!
そしてブログの中で「タップとは練習量=実力だ」と書いてあって、キャストや監督もそれを言っていてなるほどと思った。

■D.O.さんのスター性がこの作品のキーとなった。スターさんがこういう映画をやる意味がよく分かった。

■D.O.さんのことを調べていたんだけど、ロ・ギスが好きすぎて髪長いのより丸坊主のが好きでした!

■ジャクソンとロ・ギスのタップシーンは必見。このシーンの使い方も最高。

■ロ・ギスとヤン・パンネの2人のタップシーンで、デヴィッドボウイ 1983年『Modern Love』が使用されている。自分が置かれた状況の中でも音楽は頭の中で鳴り続けている、今に抗ってダンスがしたいと言う気持ちをダンスシーンで表現。歌詞を調べると「現代の神への愛・信仰に対し挑む、騙されない、信じない」歌詞を調べて映像と気持ちとリンクし更に感動した。

■ラストシーンがとてもいい、その後のエンドロールへの入り方も最高、エンドロールのビートルズ「free as a bird」曲もいいし、歌詞もいいし、曲の背景もすごい。

■監督のくどくないセンス好き

■役者視点の話。
舞台の劇中でも曲が使われることが多いが、通し稽古で曲が入ってくることによって感じることや発見、演出家がやりたいことなどが分かることがある。うちの花岡がそのセンスがいいから観にきてねという宣伝!!音楽って大事だよねって話。

■この映画、コメディだしミュージカルだし友情青春だしでも戦争映画だし、その緩急がすごい。主人公の旧友グァングクを演じるイ・デビッドさんの登場で一気に変わってくる。痛々しいまでの熱演、怒りがセリフに全部乗ってる。怒ってるぽいお芝居の人もいるけど、怒るって難しいよなと。彼は映画を一気に加速させる。

■冒頭の、軍人たちのダンスの相手をする為に民間人である女性たちが収容所へ向かうシーン。ハイヒールで田んぼを歩く。こういう本人たちの立場や状況や気持ちを言葉で説明せずに汚れたハイヒールや不得意な英語で表すかつコメディにする。上手い。

■ステージ直前、ジャクソンが自分の気持ちを大勢の前で話すシーンが素晴らしい。号泣。

■涙活にオススメです!

------------------------

長すぎてしまった為に後半を箇条書きにしてしまった!反省!今後改善しつつ楽しんでがんばっていきます!

応援、スキ(いいね)よろしくお願い致します!

----------------------

次回は

6/26金曜日 19:00〜
ポコチャにて配信予定

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』をレビューします!

映画館で公開中!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?