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マレーシア留学からアメリカの大学に編入できるヘルプ大学のAmerican Degree Transfer Program (ADP)の解説

はじめまして、マレーシア留学エージェントの『MY留学』を運営している山本です。

この投稿ではマレーシア留学から海外編入出来るヘルプ大学のAmerican Degree Transfer Program (ADP / アメリカ編入)のコースについて説明します。

マレーシアの大学やオーストラリア編入が3年間で卒業出来るのに対しアメリカの大学は4年制を採用しているなど、このコースはマレーシアの大学からオーストラリアやイギリスの大学に編入する過程と大きく異なるので、マレーシアからアメリカに編入したいと考えてる方のご参考になれば幸いです。

また一般的にADP・アメリカ編入と呼ばれていますが教育課程の似ているカナダの大学へもこのコースを通じて編入出来ます。

こちらの記事でも解説してるので参考にどうぞ。


1. アメリカ編入の過程

上でも書いたように、アメリカの大学は日本と同じく4年制を採用してます。そのためアメリカ編入は入学から卒業まで最低でも4年間がかかるので、進学過程としてはヘルプ大学で2年勉強したのち、アメリカの希望する大学で2年勉強して卒業。もしくはヘルプ大学で1年間勉強してアメリカで3年間学ぶ、という2+2もしくは1+3の編入が一般的です。アメリカの大学では1年目に一般教養を学び、2年目からは一般教養+専攻に関連する学問、そして3年目から本格的に自分の専攻について学ぶという流れなので、ADPコースでは一般教養科目と選択制の科目をマレーシアで修了し、専攻科目をアメリカで勉強する、という形になります。
そのためADPコースでは将来どの専攻に行くかを問わず、どの生徒もアメリカの課程に則った一般教養としての理数系科目が必修となっています。

ADPはともかく選択科目が多くかなり自由度の高いコースですが、将来的にアメリカの行きたい学部へ無駄なく単位を移行させるためにそのような選択科目もきちんと自分の専攻とマッチしているものを選んで履修していきましょう。

2.  学部・科目について

ADPコース内には大きく分けて以下の8つの学部があります。

・Arts and Design(造形学)
・Biosciences(生物科学)
・Business(ビジネス)
・Computer Science(コンピューター科学)
・Health Science(保健科学)
・Engineering(工学)
・Mass Communication(コミュニケーション学)
・Psychology(心理学)

これらは学部といってもかなり大きな枠組みになります。例えばEngineering(工学)には
Aerospace Engineering(宇宙工学)・Chemical Engineering(生物工学)など、


Biosciences(生物科学)には
Genetics(遺伝学)・Microbiology(微生物学)・Biochemistry(生化学)など、


Computer Science(コンピューター科学)には
Computer Programming(プログラミング)・Information Science and Systems(システム情報科学)・Computer Software Engineering(ソフトウェア工学)

などの細かい専攻がアメリカの大学には存在するので、自分の学びたい専攻はどの学部下なのかを把握しておきましょう。もちろん専攻は今は決まってないが工学について学びたい、という方もヘルプ大学のADPコースで勉強しながら専攻について調べ、ADPに在籍しているアドバイザーの方などと相談して具体的な進路を決めることも可能です。

以下にヘルプ大学のADPコースで提供されている全科目をリストアップします。

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上の科目表はそれぞれの学部の必修科目と推薦科目を表したものです。表中の二重丸(◎)が必修科目、一重丸(○)が推薦科目となっています。
アメリカの大学を卒業するには4年間で最低約40科目を履修する必要があるので、最初の2年間のうちに必要な修了科目数はその半分のおよそ20科目です。また※印のBasic Englishですが、これはアメリカの大学には単位移行が出来ない科目ですが、英語に不安のある現地学生や留学生などが履修する科目となります。

科目の組み合わせは、例えば工学専攻であれば必修科目は

College Writing I (英作文)
Calculus I ・II・ III(微分積分学)
Statistics for Engineering & Sciences(統計学)
Linear Algebra(線形代数)
Differential Equations(微分方程式)
General Chemistry I・II(一般化学)
Physics for Engineering & Sciences I・II(物理学)
の計11科目になります。

さらに人文学・社会科学系などから以下のような推薦科目を選びます

College Writing II(英作文II)
US History I (アメリカ史)
Introduction to Western Philosophy(西洋哲学入門)
Critical Thinking(クリティカルシンキング)
Elementary Spanish(スペイン語基礎)
Introduction to Political Science(政治学入門)
Introduction to International Relations(国際関係入門)
Principles of Sociology(社会学基礎)
Public Speaking(スピーチ)

これで必修・推薦科目併せて20科目となり1・2年次は修了となります。
科目の幅がかなり広く、哲学入門やスペイン語など、オーストラリア編入などの進学課程では受けられない独特の教科が多いのが特徴です。

また上記の8つの学部に当てはまらないAnthropology(人類学)やSociology(社会学)などを将来アメリカで専攻したいという方ももちろんADPは受け付けていますが、授業の構成などは入学希望先のアメリカの大学が要求する科目を参考にしつつ、ADPに在籍している進路アドバイザーの方と相談してカリキュラムを組んでいくことになります。

3. 編入先の大学について

ADPコースに入ったらどの専攻に行くかを固めるのはもちろん、それと同時にアメリカのどの大学で学ぶか、ということも決めなくてはいけません。ADPから編入出来る大学はなんと100校以上あり、以下にそのリストを貼ります(リスト中にはオーストラリア・イギリスの大学も含まれてますが、ADPからオーストラリア・イギリスへと編入するのは一般的ではありません)。

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このように非常に多くの大学への編入が可能ですが、注意してほしいのはアメリカの大学は「入り口が広く開かれている」のであり「編入が簡単」というわけではありません。どういうことかと言うと、たとえ提携していると言ってもアメリカの大学に3年次から編入するためにはSAT(アメリカのセンター試験のようなテスト)やTOEFLのスコアを編入時に提出する必要があります。また上位の大学では1・2年次の要求CGPAが高めなのはもちろん、学内でのアクティビティや授業外でのボランティア活動経験なども要求されます。

なのでアメリカの上位名門大学に編入を目指す方はマレーシアにいる間からしっかりと勉強をこなし高いGPAを獲得するのはもちろん、出来得る限り様々なアクティビティに参加し、積極性・リーダーシップ・周囲とのコミュニケーションスキルを磨いていく必要があります。
それほど編入条件が厳しくない大学でも、しっかりとした設備でハイレベルな授業を提供している大学もアメリカには多数存在しているので、そこを目指して勉強するのも狙い目です。
各大学によって編入条件が異なるので、しっかりと先輩やアドバイザー・講師と相談したり、自分でもリサーチしましょう。

とにかくADPコースではしっかりと勉強することはもちろん、どの大学が自分の希望する専攻科目について質の良い授業を提供しているか、そしてその大学の編入条件は自分の能力とマッチしているか、ということをリサーチしていかなければなりません。編入の手続きやSAT受験などもあるのでADPの2年目からはかなり忙しくなると思います。

4. ADPの入学条件・入学時期・費用その他について

上でも書いたようにアメリカ編入の条件は決して易しくありませんが、ヘルプ大学のADPコース入学自体はそこまでハードルは高くありません。高校の成績証明書などで英語・数学に問題が無いことを証明すれば、ヘルプ大学が提供している英語コースを卒業し、上記のBasic Englishを履修することを条件に入学が可能です。ただし、英語力を測るために入学時のオリエンテーションでペーパーテストがあります(GPAには影響しません)。

学費は入学金が10,500リンギット(約27万円)で授業料が2年間で計40,000リンギット(約105万円)となります。編入後の3年次からはそれぞれ入学したアメリカの大学が要求する授業料となります。アメリカの私立大学の平均学費が年間約300-500万円と言われているので、アメリカに直接留学し4年間学ぶより圧倒的にコストを削減出来ます。

また入学時期ですが、ヘルプ大学では1月・3月・5月・8月と年4回入学のタイミングがあります。

ADPはかなりタフなコースとしてマレーシアの学生内でも有名なので生徒数も他の学部と比べると非常に少ないです。ADP全学部の総生徒数は毎年およそ60-90人前後、留学生の数も少なく、ADPに在籍している日本人の生徒は毎年1人か2人で、多くても3人ほどしかいません。もちろん一人も日本人がいない年もあります。

少人数なので生徒同士や生徒と教師の距離も近く、かなりオープンマインドでフランクな雰囲気の学部です。またアメリカの大学にならってプロムと呼ばれるダンスパーティーなどの催し物もあります(ただしアルコール類は提供されません)。

5. ADPコースのまとめ

2+2もしくは1+3でマレーシアからアメリカ(カナダ)へ編入できる

・一般教養として理数学系・人文学系問わず幅広い科目が受講出来、知見を広げることが出来る

・編入先のアメリカの大学は100校以上の中から選べる

・ADPへの入学は比較的簡単だが、自分の行きたいところへ編入するにはそれ相応の努力が必要

・行きたいアメリカの大学を絞って、しっかりとした下調べが必要

ADPで名門大学に編入するのはオーストラリア編入よりも少々ハードルが高いですが、「どうしてもアメリカで勉強したいけど学費が高いから」と悩んでいる方にとって、最初の2年間が100万円前後+マレーシアでの生活費で済むのは大きなメリットだと思います。

またイスラム・インド・中国と多数のアジア文化を受容しているマレーシアを経て欧米の中心であるアメリカに至ることで、将来的に国際人としてのバランス感覚にも磨きがかかると思います。

6. ADPに行くべき人

最後に、web上で進学に関する情報を公開しているマレーシアのサイト、EduAdvisorより「ADPに向いている人 (Who is for ADP?)」を訳したものを引用しますので、参考にしてください。

・一つの試験だけでなく、プレゼンテーション・小テスト・レポート・試験など様々な課題から多角的に評価されたい人

・一方的な聴講学習ではなく、双方向的な対話型学習を好む人

・自分の専攻学問だけでなく、様々な異なる分野の学習を楽しめる人

・アメリカ・カナダで勉強したいという強い意志を持っている人



7.最後に

MY留学では現在、無料でマレーシア留学のエージェントサービスを行っております。
またエージェントサービス以外にも進学カウンセリングや、留学に関する様々な質問を受け付けておりますので、マレーシア留学にご興味のある方は、下記のツイッターアカウント、もしくはメールアドレスまでお気軽にご連絡下さい。


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