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『Anti Human EducationⅤ 〜Teens Revenge Edit.〜』のあとに

終演しました。ありがとうございました。

『Anti Human EducationⅤ 〜Teens Revenge Edit.〜』は東京デスロックが2019年から始めた『AHE』シリーズの第5弾。

2020年2月に中止になったはじめ塾の子ども達と作った Teens Edit. のリベンジ公演でした。

メンバーは半数以上が入れ替わってたので、また1から、4つのグループに分かれた子どもたち+大人1人or2人で話し合いながら、あれやこれや試行錯誤しながら演劇なるものを創作。

僕が担当したのは「学校の授業ってつまんないよね」という共通の不満を抱えた子どもたちのグループ。

だったらそのつまんなさの原因だったり面白い授業ってどんな授業なのよ?とみんなで話し合っていく中で、『つまらない授業と面白い授業をお客さんに体験してもらう』という内容にだんだんなってった。


先生役も生徒役も子どもなわけで、特に先生役の子は、つまらない授業の先生と面白い授業の先生を演じ分けないといけないというめちゃくちゃハードな道を自ら選ぶというストイックさ。
生徒役の子たちも、つまらない授業と面白い授業をそれぞれ受ける教室の雰囲気を作り出すべく、姿勢や声など色々な工夫を凝らしながら、かなり完成度の高い授業が2つ完成した。

話し合っていく過程で、面白い授業って先生と生徒のコミュニケーションが取れているよね?という話になって、そこから方向性が定まってった感じもあったり。

『AHE』はなかなかヒリヒリする(本当に上演できるのか…という不安)創作過程ではあるんだけど、本当に一人一人の個性によって、メンバーが一人でも違ったり、稽古の日が違ったり、稽古の時間帯が違ったりすれば、恐らく全く違う作品になっていただろうと思えるところが、すごく演劇的で、この過程を忘れてはいけないよなと思えたりする。

誰がやっても同じでなければならないことと、誰がやるかによって全く違うものになるのを良しとすること。

演劇は圧倒的後者で、その価値は、これからどんどん高まっていくんじゃないかなとか考えたり。

(だからこそ、演劇の創作過程はもっと人間が尊重されないといけない。どんな立場であれすべての人間が)

人間がいて、コミュニケーションがある。演劇も教育もそこで繋がってるんだなという改めての気付きがあったりした。

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http://deathlock.specters.net/index.php?e=96

構成・演出 多田淳之介 (東京デスロック主宰)


1時間目 ◎面白い授業を受けたい チーム 
     出演:土居あかり 磯貝和輝 川本望絹 小川宇波 滝田眞白   
2時間目 ◎裁判 チーム
     出演:川本麻照 五十嵐陸 新倉彩心 益子空良 村山楓季 和田篤宏 / 間野律子 河波恵梨
3時間目 ◎チーム This is me
     出演:梨木ビクトル 高畠陽子 川本袋之 川合陽向 落合里実 和田香穂 
4時間目 ◎大人と話し合いたい チーム
     出演:三上 将 川本悠太 滝田光叶 塚田祐久 小川美月 益子大地

ファシリテーター:間野律子 * 原田つむぎ * 松﨑義邦 * 山下恵実 (*=東京デスロック)
アシスタント:河浪恵梨  

照明:岩城 保 舞台監督:岩澤哲野 制作:服部悦子 加藤仲葉 ( ままごと ) フライヤーデザイン:細川浩伸
映像撮影・編集(3時間目):梨木ビクトル   
協力:寄宿生活塾 はじめ塾   
主催:神奈川県 一般社団法人unlock/東京デスロック

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