7才アメショ猫が尿管結石で手術した話。

うちの猫はごはんを食べない。

朝7時に置いておいても一気には食べずに
ちょこちょこと夕方くらいまでかけてなくなる感じ。もともとそんなに活発的でもなく、のんびりしている。

アハ体験みたいな感じで1→2→3…は毎日一緒にいるとわからないものだなと。1→10ならすぐわかる。今思えばどう考えてもおかしかった。

ごはんは残すな~いつもより多いか?
普段から食べないけど毎日ちょっとずつ残す量が増えていて私の感覚も完全にマヒしていた。
普段寝る時ベッドに来たりきなかったりだった猫が暖を取るように布団に潜ってくるようになった。
…さすがに変やなと思い
翌日仕事を休み病院に行った。



「元気がなく見える、ご飯も残してしまう」という内容で診察を受けた。

病院ではすぐには原因がわからないと言われた。
血液検査は異常ではないし、ただ食べていないので体重が減っているし…と、数日様子を見てもいいけど万一もあるしこれで返すのはな…と追加で費用が掛かるがエコーをしてもいいかと聞かれたのでお願いした。

エコー後、「原因はこれかもしれない」と先生。
右の腎臓がわずかに大きくなっていると説明された。元々かもしれないし直接的かはわからないけれど、尿管結石の可能性がある。腎臓系は、早ければ早い方がいい。
明日も休めるなら設備のある病院で検査を行った方がいいと、とすぐに大きな病院を紹介された。



翌日、設備が整っているB病院で検査。
全身麻酔のリスクについての書類にサインし、
1時間ほど待合室に。
全身麻酔の承諾書は、起きなければ…等が
書いてありとにかく文章が怖い。


結果はA院での疑惑の通り尿管結石だった。


淡々と事実を言っていくB院の先生。
食事や生活習慣というよりも、先天的なもので洋猫にとても多い。完全に防ぐことはできない。
今あまり動かない、ご飯を食べていないのは
痛みがあるからの可能性が高い。

金銭的なリスク(入院費込みで60万くらい見積)と、難しい場所の手術の為当然リスクはある。
合併症も0ではない。

ただこの状況で見つかっているので、両方の腎臓を助けられる可能性がある。
現在7歳という事を考えても、倍は生きてもらいたい。

この状態での発見は猶予があるがゆえに、飼い主さんが判断しなければいけない難しさもわかる。
明日すぐ死んでしまうというような可能性は低いが、これからの猫ちゃんを考えると2つ残せるなら早い段階での手術を進める。

急に決断できないと思うので、とりあえず予約を入れておいて明日までに返答をしてもらう形でいいですよ、と先生は言ってくれた。

予約が詰まっているそうな中、仮予約という形で半日考える時間をくれた。


とは言っても、ちょっと調子悪いな~で連れて行ったら翌日命に関わる手術の決断。

パニックである。

今手術すれば2つとも全快できる可能性がある。
でも今手術して合併症などがでて今より悪くなる可能性は0じゃない。
手術で何かある可能性もある。手術しなければ急にうちの猫が目の前からいなくなることはない。

自分以外の命の決断はこんなにも重い。


とりあえず先生の手術が受けられる3日後に予約を入れ(これ以降は2週間後くらいになると言われ)手術日までの2日間は一応する仮定で、A院で点滴をすることになった。
※この病院が手術/治療に特化しているのでそれまでは掛かりつけの方でといわれた。先生同士は連絡を取り合うそうだ。



翌日掛かりつけのA院へ点滴をしに行った。
顔面蒼白の私を気遣ってか、忙しいだろうに先生が昨日どうだったかの話を聞く時間を作ってくれた。

一通り聞いた後、私は手術を行うB院の先生へ聞いたのと同じ内容を質問した。


「飼い主の負担や感情は一旦置いておいて、ねこ優先なら今どうされるのが最善と思いますか?」


お金と飼い主の負担(見積約60万とその後かかる金額や病院へ通う時間など諸々)を検討材料から削除していいなら、した方がいい。
見積額よりも安くやるところはあると思うけれど、
市内であそこより腕のいい獣医が集まっている所はないと思う。中途半端なところでよりもB院を信頼している。
もちろん合併症のリスクもあるしもしかしたら手術をすることで命にかかわる事が起こる可能性はある。でもこの病気は大体の猫ちゃんがどうしようもない状態で見つかることが多く緊急性も高く命にかかわる。

この状態で見つかったのは運がいいという見方もできる。手術で両方残せるチャンスがあるなら獣医師としてはやらない選択肢はない。

かなり優しく言葉を選んでくれているが、内容としてはB院の先生とほぼ同じ見解だった。やると決めた。


手術当日までは病院へ行くため、
仕事を早上がりさせてもらった。
会社がペットに寛容で助かったし、
みんな優しかった。
わたしも誰かの大事には
どんな形でも協力しようと思った。


通院して家に帰って猫を見る。
手術でもしかしたらを考えると、
涙があふれてきてどうしようもなかった。
そして当日、たくさんすりすりさせてもらい
手術をするB院へ。


病院へ猫を預けた後、
ペットにご利益があるという
近くの神社に行った。
こんな時だけ行って神様には
怒られるかもしれないが、
すがらせてもらった。


開始から4時間ほどたち、
手術が終わったと連絡があった。
集中治療室からは出せないが、
顔を見ることは出来るらしくすぐに見に行った。

目が乾かないように目周りをベッタベタに塗られ、意識のない中ガタガタと震えているうちの猫がいて(震えは温度を下げないように体がやっている生体反応とのこと)ちょっとならナデナデしても良いということで少しだけ顔を触らせてもらった。


つらい思いさせてごめんねしかいえないくらい弱弱しい画ずらでまたこみ上げた。


翌々日からお見舞いに来ていいらしく
面会予約をした。

夜仕事終わりにダッシュで病院へ。

あの手術後の光景が
頭から離れないし不安でたまらない。

面会室へ、どうぞ~と案内された部屋には
ちょこんと座っているうちの猫が。


・・・ん?


・・・あれ?


ケロっとしとる~~~~~~~~!!!????


痛みはあるらしく(当然)、
おなかを触ったりすると気にするけど
あんな状態だった2日前とはうって変わり
日中はお気に入りの看護師さんに
ベタベタ甘えてまくっているらしい。

昨日から普通に立って動いてます。
動物って本当にすごいですよね^^
検査すると機嫌悪くなっちゃうんですけど(笑)
人懐っこいのでみんな可愛くて仕方ないです。
元気に見えても術後でまだ正直気は抜けないので1週間しっかりとケアいきます! 

と、エリザベスウェアを脱がし
傷口を見せてくれながら看護師さん。

(傷口は本当に痛々しかった、そりゃ当然だ。手術よく頑張ったね)

てな感じで順調に回復し、1週間後の退院日。
先生から手術前と後の状態の説明を聞いた。
素人でもわかるくらい手術部位の術前後写真が違った。

入院時に対応してくれた看護師さんからの日直コメントと入院中のうちの猫の写真がデコレーションされている寄せ書きももらった。(なんかすごいな)


2週間後。。。。
抜糸に再びB院へ。


今後手術の影響でまたつまりが出たりする可能性は0ではないが現状は回復していると思う。
手術のことで気になる事が出てくれば
病院まで電話してもらえば私まで繋げてもらうようにします。半年に1度くらいは掛かりつけ院で検査をしてください と。

退院日は今まで表情があまりわからなかった先生が笑顔だったのが印象的だった。

実は入院中にうちの猫を可愛がっていた…という情報もこそっと看護師さんに教えてもらった。

入院時の担当看護師さんたちがもう戻ってきたらだめだよ~~~!と猫に言っていて、看護師さんの対応もみんな素敵すぎるな~と思った。


家に帰ってきた猫。
数日様子を見ていると術前と比べて明らかに元気だし遊ぶしご飯も食べるし(それでもちびちび食べは変わらない)ああ~~~ほんまにしんどかったんだな…と。


変かなと思ったらすぐに病院に行こうと本当に思ったし、いままでそこまで気にしていなかったけれど、水分どれだけ飲んでいるかとトイレの回数チェックもしていくと決めた。

とにかく、
ほんとうに、
元気になってくれてよかった。
毎日家に帰るのが楽しみ。
朝も夜も元気な家猫見て幸せ。


それはそうと
保険に入っていなかったので
3週間で80万くらい
使ったんだよね破産しちゃう^^

沢山仕事して
沢山稼いで
たくさん猫と遊ぶぞ。

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