見出し画像

非効率を耕そう -私と対話する畑-

まだまだ続く、非効率!

前回のnoteで非効率について書きましたが、非効率について、友人2人とtwitterのスペースでディスカッションしたので、今回はそのふりかえりをしてみます。

ちなみに、友人2人とは、Newspicksが主催する農を考えるコニュニティMX LAB(こちらのnote参照)で知り合い、コミュニティ活動が終わっても月一くらいでテーマを決めて議論していこうと集まっております。イメージとしては、Podcastの超相対性理論。超相対性理論の議論が美しくて、こういう議論ができる仲間がほしいなと思っていたときに、この人達ならと思える人に出会えたので勉強会を始めることにしました。そして、勉強会を始めてから一年が経過したときに、次のアクションとしてtwitterスペースで公開勉強会しよう、となって、MX超雑談というtwitterスペースを始めております。

効率を時間軸で考える

議論の中で時間軸の話が出てきて、短期的な価値を目指すのが効率的で、長期的な価値を目指すのが非効率なのかも、という話をしました。
議論中はなるほどと思って、Next Commons Labの林さんが主催しているSustainable Innovation Labの「100年後の地球と生きる」を例に出しながら、長期視点の重要性、スピード感が重視される時代に一息ついて立ち止まり、そして、どちらにも偏らない中庸や最適な選択をする中動を目指すために考え続けよう、みたいな話を展開していきました。

短期は効率、長期は非効率。

でも、ちょっと待て。
長期は非効率、といったけど、長期目線で効率よく価値を最大化しようとしてない!?そうすると、非効率も長期的効率なのでは!?
と、twitterスペースを終えて、数日経ってから思い始めました。

非効率には時間軸の概念はない。あるのは私との対話

効率は・・・、非効率は・・・、という議論をしてきたけど、効率/非効率を問うときには目指すべきものがあり、それに対して、最大の効果をあげようとすることが効率なのかなと。短期的だろうが、長期的だろうが、最大の効果をあげようとすると効率的になる。
とすると、非効率は最大の効果をあげようとしないこと。この違いは何なのかを考えた時、効率化しようとする行為には私がこうしたい、という想いが欠如しているんじゃないかなと思ったのです。

つまり、効率という何かを最大化する行為は、私がこうしたいよりも、こうした方がよい、というものが優位になる。こうした方がよい、というのは外部要因で決まることが多く、結果、私という意志が反映されにくくなる。
一方、非効率は、最大化しない行為なので、こうした方がよい、というものがない。その結果、じゃあ、あなたはどうしたい、というのが問われやすくなる気がしました。

非効率は正解がない。正解がないから私はどうする、を問われてしまう。一旦やってみるが、正解かどうかがわからないので、また考えてしまう。この考え続ける行為こそが、私と対話していく行為そのものな気がするのです。
私はどうありたいかと。

まあるい畑

今年、借りている市民農園の畑のレイアウトを変えてみました。畝間を広くして人が通りやすいようにして、畝を曲げたり、丸くしたりする箇所を作りました。
なぜ曲げたり丸くしたりしたかというと、去年の11月に山梨県清里にある「ぐうたら村」に訪問した時、そこの畑が丸かったのです。最初はなぜ!?と思いました。でも、私には新鮮で美しく映りました。それを見てから、私の畑も丸くしようと思っていたのを実践しました。

5×6mの区画。4つの大小ある四角の畝と奥に丸と曲げた畝を作りました
ニンニクが埋まっていた四角い畑をまあるくしました。
はみ出た分は適当に移植。ごめんね

一般的な畝は、四角や縦長で一列になっていて、作業効率やスペースの効率的利用のレイアウトになっています。そして、私も今までは縦長の畝を6列ほど作っていました。畑作業だけをしてたくさんの作物を育てるにはよいのかもですが、我が家の場合は子どもが3人いるので、子どもが作業したいと言っても狭くて一緒に作業しにくかったり、狭いからすぐ畝を荒らしたりしていました。そうすると、お互いストレスで思うようにできないこともありました。

きっとこれが効率を目指した弊害で、目的が異なるもの(この場合は子ども)とコンフリクトを起こして、対立構造を生んでしまう。結果、自分と異なるものを排除する方向に流れてしまう。

今回、丸くしたり畝間を広げたことで、収量の最大化を捨てました。
その分の余白で、子どもと共存できるといいなと思っています。
そして、曲げたり丸くしたという遊びを出したことで、私がいいと思ったことを表現してみました。子どもと共存する私のある畑。
さてさて、今年はどういう農ライフになるかが楽しみです。
収穫もさることながら、子どもと一緒にどこまでできるかが楽しみです。

他者との共存
私との対話
私じゃない何かにふりまわされないために

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?