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気学の使い方~実家の方位~

意外と気になさっている方が多い問題で、実家への方位、というのがあります。

質問A:実家と現住所の方位関係が、北東~南西ラインになってしまうが、実家とはしょっちゅう行き来するので、この方位関係は心配だ。

質問B:実家への方位は見なくて良い、と聞いたが、今年は五黄殺に当たってしまう。本当に影響は無いのだろうか?

等々…けっこう、ご心配になっている方が多いようです。
これは、気学が創始された頃と全く同じことを、教科書どおりに自動的に教えたり覚え込んでしまうので、心配になってくる質問です。
今まで、その都度、ご説明してきましたが、今回改めて解説しましょう。

実家の形態

実家の方位と一言で言いますが、実家にもいろんな形があることと思います。

代々続く由緒ある家柄で、実家も広大な敷地で、使用人を置き、当然ながら長男が家督相続をして、その実家が簡単に引っ越す可能性はない、という家があります。

反面、サラリーマンの転勤族で、何年も同じ場所に住むことはまず無いので、もちろん住宅購入はせず、賃貸しの集合住宅か社宅暮らし。実家に帰るとは言っても、場合によっては一度もそこを訪れないままに、次の勤務地に引っ越したりしている実家もあります。

そのどちらも、言葉で言えば実家には違いありませんが、そこから受ける影響はかなり違います。

前者のようなお宅なんて、実際には見たことない、と思う方もあるかもしれませんが、割とザラにあります。
筆者は職業柄、いろんなお宅に伺いますが、地元でタクシーに乗って「○○さんのお宅」と言うと、即座に分かるので、道順を説明する必要なんて無い、という家は意外とあるものです。

そういう家の人達は、スーパーに買い物に行って、近所の人と顔を合わせるなんてことも無いし(もちろん御用聞きが毎日来るので)、顔を合わす機会があっても、いかにもお金持ち風な態度なんて取らないので、気づかないかもしれません。

ブランドものなんて身につけているのは、成金趣味の人達で、本当の資産家は人の恨みを買わないように、かなり控え目に過ごしている場合が多いものです。
ある程度の資産が出来てくると、皆さん割と、社会還元とか、慈善事業めいたことを考え始めるものですが、あれも一種の、保身に必要なことなのですね。

筆者が直接知っているのは、関東では野田、関西では神戸のお宅ですが、どちらも敷地内に神社とお寺を備え、テニスコートとか釣り堀なんかがあります。
代々続く資産家で、信仰心の無い人というのは見た事がありませんので、土地の資産家のお宅には、必ずと言っていいほど、神社仏閣があります。

前は財閥系のオーナーが運営するデパートでは、だいたい屋上に稲荷堂とか弁天堂がありましたね。今はあんまり見かけなくなったようですが。

そこまで行かなくても、土地に根付いた実家を持つ場合と、数年ごとに転勤で引っ越す家では、実家から受ける影響は全く違います。

実家との方位関係

当然ながら、代々土地に根付いた実家があると、なかなか実家との縁は切れません。
そうなると、ちょこちょこと、実家と勤務先近くの賃貸しマンションを行き来する程度では、実家からの影響が完全に無くなるわけではありません。
必然的に、実家との行き来に、そう神経質になる必要は無いでしょう。

しかし、数年ごとに移動する実家とか、何かの都合でまた移転する可能性のある実家だと、やはり普通の移動と同じように、方位の吉凶は見たほうが良いでしょう。

一戸建てを購入して、しばらくそこに落ち着く気配が出てきたら、ある程度、固定して考えてもいいかもしれません。

犬神家の一族、では無いですが、一言で実家と言っても、その重さが違う、ということです。

可能性を閉ざさない

今回、こんな話をする理由は、若い人と接していると、自分と関係の無さそうな事は、切り捨ててしまって興味がない、という方が、チラホラ見受けられるからです。
住宅で言うと、自分はワンルーム暮らしだ、と思っている方は、ワンルームに固定して考えがちなので、物件全体のごくわずかの部分しか見なくなります。
そうなると、せっかく風水学を勉強していても、全体像が頭に入って来ず、結果的にワンルームの長所も欠点も、客観的に把握することが出来ません。
井の中の蛙、大海を知らずです。

いろんな話を聞いても、そんなお金持ちの世界なんて、自分には一生縁が無いから、聞いてもしょうがない、と切り捨ててしまうので、見聞が広がりません。
経済的な問題があるので、現実の生活がワンルームしか選択肢がない、というのは分かります。しかし、頭の中までそこで止まってしまっていると、人間的な器とか先の可能性まで自分で切り捨ててしまい、そこで行き止まりになってしまいます。

よく耳にするのは、「副業ができたらいいと思うけど、何をしたらいいのか、アイデアが湧かない。何をしたらいいのか、どんなことが出来るのか、全く想像も出来ない」という言葉です。
それはそうでしょう。今の自分に縁がなさそうなことはシャットアウトして、自分で目も耳も閉ざしているので、見聞も広がらなければ、新しいアイデアが出よう筈がありません。
もちろん、違うことをやれば失敗もあります。でも十回失敗しても、一回成功すればいいではありませんか。
アマゾンだってアップルだって、ああ見えてずいぶん沢山の失敗を重ねて、今の業績があるのです。

ある集まりで、みんなが勝手に駄弁っていた時のこと。一人が「税金が高い!我々のような庶民から税金取らずに、金持ちからもっと沢山の税金を取れ!」と言いました。
ほとんどの人が「そうだそうだ!」と同調したのですが、一人だけ変わり者が居ました。

「俺、もっと稼いで金持ちになる予定だから、高額所得者の税金、安いほうが助かるなあ」

これには思わず笑ってしまい、いろんな視点があるもんだなあ、と思いました。
確かに、最初から自分で自分を、貧乏庶民に固定して考えているのでは、伸び代がなくて、一生貧乏庶民のままです。

この際、自分のことは忘れて、もう少し視野を広げて考えてみると、また違う可能性が出てくるかもしれません。

マンション暮らしとは言っても、ワンルームと3LDKタイプと、低層庭付き5LDKでは全く違うので、いろんなタイプの住宅を見て見聞を広めてくると、先の可能性も広がって楽しいものです。

結果的にお説教めいた話になってしまいましたが、要は実家と現住所の方位関係と言っても、実家の形態によって違う、ということ。

もう一つは、今の自分の生活範囲内で固定して考えず、見聞を広めてみると、将来の可能性も広がる、ということです。
しかしこの場合、「我」とか「私欲」というものを捨てて、フラットにモノを見る習慣をつけることが大切です。無駄に人の生活を羨んだり、そねみ、妬みがあると、人間的向上にはつながりません。そこは修行ですね。

運命学というのも、両刃の剣ですから、自分の「器」を作る為に使わないと、その場のご利益を願うだけでは、なかなか有用なものとして使いこなすことが出来ませんね。
実家の方位関係でした。

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