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和風の?色遣い

(2019 04 25 更新&図を追加しました)
使う色でイメージが変わってしまうことも多い、デザインの難所「配色」。「和風の色」ってだけで具体的な指定がないとき、どうしますか。

作るときのヒント

目的を把握します。
「何をアピールするのか」「どの層に向かってアピールするのか」。
たとえば、ターゲットの年齢層が小中学生なら、ポップでカジュアルな方がいいのかなと考えますし、高齢者向けなら、視認性のよいシックなのがいいのかなとか。
相手がある場合はその「相手」、言いたい「内容」、伝える「優先順位」をしっかり把握。

その上で、じゃぁどうするか。色。ってとき。

和の色名に直結させない

ここで、いきなり和の色名を調べたりするのは、かえって回り道をしがち(経験済)。和の色名で出したカラーは、けっこう地味目なので、そこベースにすると、なんか暗い感じになってしまうことも。

なので、RGBで出した好みの色から、少し抑えた色味にすると、ナチュラルな感じにできそうな気がします。個人的には。
(少しオレンジを入れた色味にすると温かみが出ます)

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和の色の取り合わせ

少し洋の感覚と変わる気が。

着物の場合、明らかな補色=正反対の色を使うこと、わりと多いです。
帯揚げや帯締め、面積の小さい部分に補色を配する。
華やかな赤の振袖にビビッドな緑の帯締め、よくある「王道」の組み合わせかと思います。

補色って、目が痛くなる色合わせなんですよね、本来は。
でも、そこをフォローするのが、振袖だと、すぐそばに配される帯の金色や他の色で、違和感が少なくなってる感じ。あと、生地の模様だと、白や黒が輪郭線として入っていたり。
つまり、緩和色として、「+ 金銀・白・黒」が多く使われている感じです。

補色の違和感、それをフックに使うってこともあるのかも?
着物はファッションなので、「お?」って思ってもらわないといけないこともあるんじゃないかと思ったりするんですけど。
補色って、そういう意味でも使ってたりするのかもしれないです。目立つから。
これが、「誘目性」なのかな。

補色を使うと華やか、でも分量バランスに注意。ということなのかも。
この辺は、着物のコーディネートを検索してみると、面白そうです。

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色の組み合わせパターン

和風、決まり事というか、暗黙の了解的な色の組み合わせパターンがあります。

・おめでたいなら紅白
・フォーマル(ゴージャス)にするなら金銀
・忌み事は黒白グレーに黄色
季節感は、
・春はパステル
・夏はフレッシュ
・秋は暖色くすみ+黄色 赤系
・冬は暖色+寒色くすみ、少し赤みは抜く?

季節感については、和洋問わずなところもある気もしますが。(決まっているわけではないです多分)
たとえば、下の図案は同じ梅の背景で、カラーバリエーションを作ってみました。
かなりあからさまにしてみましたけれど、季節感の違い、分かりやすいでしょうか。

画像1


それから、

節句の祭り
・イベントカラー各種。

黒+白+朱 等、漆塗りの組み合わせもよくあります。

*十二単の襲の色目、あれは感覚としてピンとこないことも多いので、あれをカラーパレットとして参考にするのはあまりオススメしないかも…
(バランスと量の感覚がわからないから応用しづらい)

でもあまりとらわれすぎない方がよさそう。
使うモチーフに合わせて色を選べば、失敗はしにくいかな。
和の雰囲気って、色だけじゃ成立しにくいから、モチーフ優先で、その強化補助に色を使う、という感じなのかも。

となると、和のモチーフの研究が必要なのかな。

あ、なんか広げるとヤバくなるやつだこれw

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「配色」のコツと「可読性」

さて、色はだいたい決められそうになってきた、でも使い方はどうしよう。何に、どこに、色を使えばいいのかな。そういう時は「配色」でググると近道かも。

▼ 配色のコツ
ここの後半の、「情報の見やすさ」というところ、私は分かりやすくて腑に落ちました。

●「見やすさ」を情報に適した色で整理する

対象物が視覚情報デザインである場合、配色には「調和」だけでなく、情報を得やすい配色が求められます。視覚情報デザインでは「誘目性/可視性/可読性」の3点に切り分けて考えると、配色を効果的に整理することができます。

伝達を前提としたものを作るなら、読みやすく分かりやすいものにする必要があるので、「読むときの読みやすさ、可読性」は重要。

その上で、「目を惹くかどうか」&「読まずに雰囲気だけでも理解できるか」、というところで、色やモチーフの力を借りる感じかなと。

なので、どんな色をどこで使うか、というの、文字を優先に、タイトル見出しが目立つように、そのあとで装飾に回す感じかなぁ。
ここも、色々悩むところではあります。


(もう少し、デザイン的な配色については。
職業的なところで実用的な解説ですので、ちょっとついていきにくいかもしれませんが。とりあえず、配色ってけっこう考えられてるものなんだなぁと。)


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とりあえず今回は、色を決める時のツールと、選び方の参考になるかもなことを書いてみました。
やっぱり一口にこうと言えるような生半可なもんじゃないですね…手探り手探り。

以下は追記というかおまけ。

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追加:カラーの組み合わせの例

こんな可愛い色の組み合わせの紹介。好きだなというメモ。


この組み合わせも、ほぼ補色に近い色なんですけど、真っ向から二色で組むのとは違って、緩和というかブレの数色が入ってるから、色味がそこまで喧嘩して見えないんですね。かえって綺麗に見せられる。
こんな色の選び方もあるんだなぁ。
和の色の時も、近似色と合わせればこういう華やかなふうにいけるのかも。という自分メモ。

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追加:「カラーパレット」ツール

▼ ツールはまとめがあるので、そこから試してみるとよさそうかも。


▼その中で、色の組み合わせを色相環でわかりやすく可視化してくれるものが、ここかな。

補色やその他、色の関係が何となくわかるし、三角や四角で表示してあるところを見ると、それが理論立ててあるというのも分かってくるから、応用がしやすくなると思います。
(ここで出てくる色の組み合わせは、試したベースカラーが濃いめの時は、組み合わせサンプル色も濃いめなので、そのまま使うのではなくて、色の明るさを変更してアクセントカラーにするのがいいかと思います)


▼あとは、これはweb向けかもですが、クリックで合わせる色を選んでいけるサービス。

これはちょっと楽しいかも。
左のブライトネス(白⇄黒)でひとつふたつくらい調節して、少し抑えるのがいいかな?

▼色とか考えるの面倒、時短したい。そういう時のツール。
画像をアップロードするとカラーパレットを作成してくれるサービスです。

使う画像素材によりますが、これは試すのも楽しいので、イメージする雰囲気のものでチャレンジですね。

色々、みんなが困るからこそのお助けツール。試してみてもいいのでは。おわり。

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