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ナゾの肌荒れ【酒さ】治療とスキンケア編

  20代半ばからナゾの肌荒れを繰り返して悩み続け、皮膚科に3年間通うも逆効果な治療を続けてしまったせいで「ステロイド外用薬による酒さ様皮膚炎」になり、3年越しに自分の症状が「酒さ」だと気がついた人のブログです。


 私が酒さだと診断されるまでの概要はこちらの記事にまとめていますので、まずはそちらから読んでみてください。

 
 この記事では、酒さと診断された私が個人的にやって良かったと思うこと【治療とスキンケア編】をテーマにして書いていきます。



※注意事項※

 ※ここに書くことはすべて私の個人的な経験を元にした体験談に過ぎませんので参考程度にしてください。責任は一切取れません

 ※自己判断のみで「酒さ」だと判断するのは非常に危険です。本記事では専門医から「酒さ」という診断を受けた人を対象想定にして書いています

 ※絶対に、専門のお医者さんの診察を受けて、相談をしながら治療を続けてください




やって良かったこと(症状の改善が見られたもの)

※下記はすべて皮膚科で「酒さ」と診断された後に専門医の診断の元で行っているものです



アゼライン酸(塗り薬)
 
酒さに効果的な外用薬として処方される塗り薬です。
刺激感など副作用もあるので、薬の詳細は検索してみてください。

皮膚科で処方してもらったAZAクリア

 使ってみた個人的な感覚としては、酸という名前の通り、塗り始めた最初の数日から一週間ぐらいは刺激感が強かったです。私の場合、酒さがひどい状態のときはかゆみを伴うこともあるため、アゼライン酸を塗った箇所は一時的に刺激感からのかゆみが少しありました(そんなときはできるだけかかずに、トントンと指の腹などで気持ちも含めて落ち着けました)


ただ、その刺激感がなくなるぐらいの日数(およそ一週間以上)塗り続けたあたりから赤みやブツブツ、火照りといった酒さの症状が落ち着き始めたように思います。


いままでの酒さの経験上、症状がたった数日で改善することなどないと分かっていたので、症状が落ち着く(ひどくならない、広がらない)効果があっただけでも本当にありがたかったのを覚えています。


また、塗り始めて一ヶ月以内のうちに第2度酒さ(丘疹膿疱型)だった箇所(プツプツを伴う赤く盛り上がった紅斑のような症状)は改善されました。

まだ短期間しか塗っていないため完治とまではいきませんが、ガッサガサで保湿スキンケアすら通さないような感覚だった肌が、少し柔らかさを取り戻すような感じです。


皮膚科で処方してもらえますが、残念ながらアゼライン酸は保険適用外です。でも、1本辺り¥2,000円前後で、使用量にもよりますが1〜数ヶ月は持つと思うので手が届く範囲かなと思います。


 ちなみに、アゼライン酸が入ったクリームなどは市販でも手に入るようなのですが、酒さには高濃度のものでないとあまり効果が見られないなどのエビデンスもあるようなので、やはり専門医に処方してもらって使用する方がいいと思います。




・ロゼックスゲル(塗り薬)

 こちらも酒さに効果的とされる塗り薬です。
ただ、こちらも副作用(刺激感、妊娠中の方は使用できない、アルコールが分解できなくなるなど)があるので自分で調べることをオススメします。

皮膚科で処方してもらったロゼックスゲル

 私はロゼックスゲルを塗っていた時期も含めて、酒さの治療を開始してからアルコールは一切取らないようになりました。

アルコールが酒さの悪因因子であることもそうですが、特にロゼックスゲルを塗っている間はアルコール分解能力が下がってしまうらしく、摂取しないようにしていました(たまに忘れてその場の雰囲気で呑みそうになりましたが)


下記で詳細に書きますが、私の場合はロゼックスゲルではあまり改善が見られませんでした。




・皮膚科でのハーフサイドテストの実施
 
おそらく、皮膚科の先生から「酒さです」と診断された場合、最初は保険適応のロゼックスゲルを処方されることが多いのかなと思います。


私も最初ロゼックスゲルを処方してもらったのですが、アゼライン酸の存在も知っていたのでその場で先生に「アゼライン酸も効果的ですか?」と聞いてみました。

すると、保険適応外だけど大丈夫かと確認されてから「両方使ってみる?」と言ってもらえたので※ハーフサイドテストを実施することに。

ハーフサイドテストとは:
右側と左側で別の薬剤を使用し、効果を比較する方法

Google検索「ハーフサイドテスト」から引用


 先生による指示の元、薬の処方時から一週間限定でアゼライン酸かロゼックスゲルのどちらがより効果的か、ハーフサイドテストを行いました。

顔右半分にはロゼックスゲルを塗って、顔左側にはアゼライン酸を塗るといった感じ。

一週間後、私の場合はアゼライン酸を塗った側の方が明らかに症状の改善が見られたので、アゼライン酸のみを使用して治療していくこととなりました(私の場合、一週間の時点ではロゼックスゲルの方は効果がほぼ見られなかったです)

ただ、これも完全に「私の場合は」ですので、担当医の方と相談して治療方法を決めてくださいね。

 また、私には効果が見られなかったロゼックスゲルですが、そもそも改善の効果が現れるまでに時間がかかるようです。なので、これを読んでどうか落ち込まないようにしてください。と言うのも、私はロゼックスゲルを一週間塗っても効果が実感できなかったので、「これもまたダメだったか……」と一瞬思ってしまいました。


もしロゼックスゲルの効果がすぐには見られなくても気長に続けてみるなり、もしくはアゼライン酸に切り替えるなど、選択肢や方法はまだ残されているので、どうか落ち込まないでください。


酒さは21世紀になった現代でも原因が不明で、これで治ります!! といった根本的な治療法がまだ存在していないので、本当にメンタルにきます。


酒さの改善や完治までは数ヶ月以上はかかる、とある程度の覚悟を持って一喜一憂しないようにすることをオススメします(言うは易く行うは難しですが)



・薬用スキンケア
 酒さと診断されてから、皮膚科で購入できる低刺激の薬用スキンケアの使用を開始してみました。「薬用」というだけあって、抗炎症作用の成分が配合されているものです。

私の場合、酒さの症状がまったく出ていなかった時期から通常スキンケアは一切変えていなかったのですが、今回の酒さの症状が出始めてからはいつものスキンケアがヒリヒリと染みるようになってきて。


ヒリヒリと染みる、ということは現在の荒れた肌の状態には合っていないという警告かなと思ったのです。


さらに酒さの症状がひどい日は、ヒリヒリと染みた後、赤みと火照りが悪化する感覚があったので、いつものスキンケアを止めてみました。

と言っても、保湿しないのはまたそれも酒さが悪化してしまうので(ここまで書いてきてアレですが、酒さって本当に難儀ですね)、それを相談した皮膚科の先生にオススメしてもらった薬用スキンケアを使用してみることに。

いくら低刺激で薬用と言っても、自分にとっては新しいスキンケアを使用することになるので、荒れないかどうか試してから……など段階を踏んで変えていきました。


薬用スキンケアは、荒れた肌には刺激となる香料などが配合された美容目的のスキンケアとは異なるものなので、酒さの炎症がひどい期間はこれを使用してみています。



 ただ、私の場合は元々とても乾燥肌なので、症状が落ち着いたら、もう少し保湿成分の高い以前の通常スキンケア(※それでもノンコメドジェニック製品)に戻したいなと思っています。

(なんだかずっと薬用を使用し続けるのも、どうかなという気持ちも正直あるので……)



 いつものスキンケアが酒さの悪化因子になっていないかを見極めるのは本当に難しいです。


たとえば、スキンケアの製品を急に変えたことで酒さが悪化した場合は、新しく使ったスキンケアのなんらかの成分が悪化因子になった、もしくは、慣れていない成分が刺激となった、なんて可能性があると思います。

でも、今回の私のように、酒さの症状がまったくないときからスキンケア自体は変えていない場合は悪因因子とは考えにくいのかなと。つまり、スキンケアが原因で酒さが再発したという感じではなく、症状が出て炎症が起こった肌には一時的に合わなくなった、という感じかなと勝手に思っています。


なので、酒さの症状がだいぶ落ち着いてもう大丈夫だろうと自己判断したら、元のスキンケアに戻すつもりです。ヒリヒリする感じとか、ピリつく感じやつっぱる感じ、肌質やいつもより若干赤いかな? とかは本当に自分にしか分からないので様子を見ながら慎重にですが。



追記補足

 ……と、ちょうどこれを書いているのは8月の夏真っ盛りなのですが、アゼライン酸による治療の甲斐もあってか症状が治まっていたので、朝の化粧水だけを薬用ではなく以前使用していた化粧水に戻してみました。すると夕方には少し赤みが。

やっぱり抗炎症成分で落ち着いてただけなのか……なんて少しショックを受けながらも気がついた夕方に洗い流して、あらためて薬用スキンケアをすると、夜には赤みがマシになったように思います。


本当に、酒さはトライ&エラーの繰り返しです、、、。



 スキンケアの商品名を知りたい方が多いと思うのですが、具体名は控えますね。私には合っていたかもしれないけれど、別の人にとっては症状を悪化させてしまう可能性もあるので。

でも、たぶん皮膚科だったら置いてある一般的な薬用スキンケアです(ざっくり)




・ノンコメドジェニック製品の使用の徹底

 上記の項目にも書きましたが、顔に塗るものはコメド(初期段階のニキビ、毛穴詰まり)が発生しにくいように作られた製品であるノンコメドジェニックを使用することを徹底し始めました。

該当製品には「ノンコメドジェニック」の表記があるので確認してみてください。


これを使っているから絶対に悪化しない、ニキビができないなんてものではありません。でも、できる限りのことはすべてしたいという気持ちから徹底してみています。


化粧水や乳液などのスキンケアから始まり、もちろん日焼け止めも、化粧品に関してもすべて見直しました。ノンコメドジェニック化粧品の大きな特徴は、油分が抑えられていることらしいです。


そうそう、メイクに関しても、私の酒さはメイクで症状が悪化するので本当にいろんな化粧品や方法も試してきました。

それはまた別記事【メイクアップ編】で詳細に書きますね。



・私の場合、とにかく引き算のスキンケア

 一般的にどんなに肌に良いとされるものでも、スキンケア用品の裏などの成分配合表には大量の成分の名前が羅列されています。

素人からは一切判断できないほど、いろんな難しい成分の名前が羅列されていて、正直、自分の酒さが一体どの成分に反応するのかを特定するのは難しいです。

だから、私は余分なスキンケアを一切しないようにしました。


いろんな製品を使えば使うほど、どの成分に自分の酒さが反応してしまっているか特定するのが難しくなるから。


 余分なスキンケアというのは、保湿パックや美容液など。

友人からお土産としてもらった韓国コスメのパックや美容液はもってのほか。それが得体の知れないブランドはもちろん、有名ブランドだったとしても。

高級な製品を使用すれば、肌にいいはずだから酒さの症状が改善されるのでは? と思ってしまいがちなのですが、高級な製品には高濃度でいろんな成分が配合されている分、荒れた肌には刺激になってしまう可能性が高いような気がしています(私は酒さの症状がひどいとき、水ですら染みる感覚なので……)

なので、一日を振り返ったときに顔に塗ったものはすべて自分で思い出せるようなスキンケアを行なっていました(今日は化粧水と乳液、アゼライン酸と日焼け止めだけだな……など)



 参考までに、酒さの症状が出ているときの私のスキンケアを書いてみます。
(本当にひどいときはポイントメイクですら一切しないので、メイク落としも使用しません)


起床後:ぬるま水で顔をパシャパシャと優しく洗って(洗うというよりも濡らす感じです)清潔なタオルで押し当てて水分を取る(絶対に擦りません)


化粧水と乳液などで保湿した後(化粧水や乳液がヒリヒリと染みないか観察しながら)、アゼライン酸を該当箇所に塗って、顔全体に日焼け止めを塗る


酒さが出ている箇所を避けて必要最低限の眉毛やアイメイクなどのポイントメイクをする(必要がない日はすっぴんノーメイクで過ごします)

日中:とにかく顔を触らない。気になるのはとっても分かるけれど、触ってもいいことはないので(むしろ擦れたりして不衛生に)


入浴前:日焼け止めやポイントメイクをしている日は、低刺激のメイク落としで軽く洗顔……と言ってもそんなに濃いメイクでもないので、擦って汚れを綺麗にするよりは、ちょっと残ってしまったとしても大丈夫という心持ちで、絶対に擦らずに乳化させるなどして軽く短時間の水多めですすぎます。

(メイクは塗った瞬間から肌にとっては汚れになってしまうので、帰宅後すぐに落とすのが良いと思うのですが、一日に複数回も洗顔と保湿をするとそれはそれで刺激になるので難しいところだなといつも思います)


入浴中:浴槽に入る場合は顔が火照らない程度まで温まり、シャワーなどの場合は顔に水圧?が直接かからないようにしています(刺激になってしまうため)
シャンプーやリンスをすすぐときも顔にかからないように上を向くなどしてすすぎます(ひどいときはシャンプーのすすぎ泡が触れるなどでもヒリヒリするので)


入浴後:顔は清潔なバスタオルを押し当てて拭く。とにかく絶対に擦らない!
服を着るよりも早くすぐにスキンケア。化粧水を塗ってから乳液。どちらも手のひらに広げて、優しく押し当てるようにつけて保湿。ここでも絶対に擦らないようにしています。そして、最後にアゼライン酸を該当箇所に塗る。


就寝前:私の場合はですが、酒さの症状が出ているときは唇が少し荒れることもあったので、唇にだけは寝る前に※白色ワセリンを塗って寝ていました。


※たまに水とワセリンだけで顔全体のスキンケア(洗浄&保湿)をするという方法も見かけますが、酒さの場合はおそらく逆効果になってしまう場合もあるので注意したほうがいいかなと思います(毛穴が詰まってしまう可能性があるため)



最後に

 個人的に効果を一番実感したのはアゼライン酸でした。症状が落ち着いたら塗る量を控えたり、塗る箇所を減らしたりと自分で調節できるのも嬉しいポイントです。

薬用スキンケアに関しては、まだ使用してから数ヶ月しか経っておらず、夏しか経験していないので季節が進んで元のスキンケアに戻せたら記事に書いてみようと思っています。

どれもこれも私個人がやってみて良かったことなので、読んでいる方に当てはまるかどうかは分かりませんが、なにかヒントだったりになれば嬉しいです。


酒さは悪因因子を取り除くことが大事と言われているので、自分の肌を観察しながら、元のスキンケアに戻せる日を目指して、その過程を情報共有できたらと思っています。

紫外線や汗など酒さには辛い季節と言われていますので、どうかみなさんご自愛くださいね。

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