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liner notes#03|‘NCT - The 2nd Album RESONANCE Pt.1,2’ - NCT 2020
NCTについて書きたいことで溢れている反面、仕事や勉強に追われてしまい下書きに入りっぱなしの書きかけがたくさんに…。ありがたいことに彼らは休むことなく走り続けてくれるので、なかなかひとつひとつにゆっくり向き合って綴る時間が取れていなかったのですが、マイペースに少しずつ書いていこうと思います。ここでは完全体23人でカムバックしたNCT 2020のライナーノーツを書いていきます。
私が感じるNCTの魅力の一つは、世に放たれていく彼らの音楽やそれを通じた活動の全てに一貫性があり、断続的でなく常に、一つの軌道を描くかのように繋がっていることだと思っています。そのため、彼らの過去の活動に遡って想いを馳せることも多いため、アーカイブの意味も込めて情報が多くなってしまっていますが、ご了承ください。
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NCT 2020は、2020年10月12日に発売された『NCT 2020 RESONANCE Pt.1』、11月23日に発売された『NCT 2020 RESONANCE Pt.2』、12月4日に発売された『RESONANCE』の計3枚22トラックで、完全体の23人で活動。本活動からショウタロウとソンチャンがNCTに新規加入した。
NCT 2020のコンセプトには、2018年の『EMPATHY(共感)』から前進した『RESONANCE(共鳴)』を通じて音楽で共鳴し合い、強いシナジーと波及力を起こすという意味が込められている。「夢」を通じて共感し「音楽」で一つになるというNCTの世界観を反映したストーリーテリングでNCTのアイデンティティとなる音楽の感性や世界観を存分に伝えている。
Pt.1は、発売から1週間でミリオンセラーとなり、米ビルボードのメインチャート「ビルボード200」で第6位、ユナイテッドワールドチャート(United World Chart)第1位、日本のオリコン週間アルバムチャート第2位、洋楽アルバムランキング第1位、中国のQQ Musicデジタルアルバム販売チャート第1位、韓国アルバムチャート第1位など、各種チャートを席巻。Pt.2と合わせて計268万枚余りの売上を記録し、ダブルミリオンセラーを達成した。
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Year Party
Teaser
1. 90’s Love
TEN、WINWIN、MARK、JENO、HAECHAN、YANGYANG、SUNGCHAN
OLD SCHOOL R&B Hiphopナンバーで、90年代のHiphopとR&Bに現代的なテイストのサウンドが調和した非常にキャッチーな楽曲。アップビートでグルーヴィーなドラムとベースラインが特徴。2019〜2020年はKPOP全体的にニュートロ(New+Retro=NEWTRO)が流行っていたが、本楽曲もニュートロの感性が存分に発揮されており、歌詞には「過去の大切なものすべては時空を超えても価値があるものだから、記憶して再解釈しNCTだけの新しい価値を創ろう」というメッセージが込められている。
作詞はKenzie氏、ダンスの振り付けはReiNa氏が担当。
KPOPと相性の良いニュー・ジャック・スウィングが取り入れられているが、それを取り入れた他のKPOP楽曲よりもアレンジがなされているところが特徴。NCTの楽曲に全体的に共通するが、どストレートに取り入れるのではなく、要素のみを抽出して取り入れつつもNCTならではの再解釈をしてアップデートさせるのがNCT流だ。この再解釈の仕方と消化力がやはりNCTが音楽性に秀でているポイントだろう。
本楽曲は2018年にBruno Mars frat.Cardi Bでリリースした『Finesse』のイントロがサンプリングされていると考えられており、『Finesse』はBell Biv DeVoe『Poison』をサンプリングまたはオマージュしたものだと言われている。サウンドや歌詞だけでなく、MVやアルバムイメージに登場するファッション、ダンス、インテリアなど様々ところに90年代のオマージュが散りばめられて作り込まれていることも注目のポイント。
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2. Misfit
JOHNNY、TAEYONG、MARK、HENDERY、JENO、YANGYANG、SUNGCHAN
90年代初めのHiphopミュージックを連想させるポップススタイルの楽曲。歌詞には、型にはまることなく新しい時代を開拓していく自信に満ちた現代社会の姿が描かれている。ブーンバップ(90年代ヒップホップに見られるバスドラムをループするストレートなビート)が取り入れられているが、世界的にトラップが席巻し、例外なくKPOPでもトラップブームな中であえて対義語的に使われるブーンバップを取り入れてきているのもNCTらしい。ビジュアルもオールドスクール感満載で大衆のみならず、時代にすら迎合しない、自分達の感性と表現を貫くスタイルが非常に刺さる。
NCTの中でも特にラップの実力が抜きん出るマークとテヨンの実力を叩きつけられたような圧巻の完成度。新規メンバーのソンチャンも高い実力を証明しており、昔からいたかのような馴染み具合で選ばれた理由に納得する一曲。言うまでもなく、ジャニ・ヘンドリー・ジェノ・ヤンヤンも高いクオリティで仕上げてきており、NCTのラップが唯一無二であることを世に知らしめる一曲になったのではないだろうか。MVはメンバーが意見を出し合いながら作り上げられたようで、ビハインド映像も要チェック。
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3. Raise The Roof
TAEIL、YUTA、JOHNNY、KUN、JUNGWOO、HENDERY、RENJUN、CHENLE、JISUNG
こちらも作詞はKenzie氏。独特なリズムとオリエンタルなサウンドが合わさったHiphopナンバーで、それぞれの力を一つに集めたら、影響力は共鳴するように大きく広がっていくという内容が込められている。ブーンバップを取り入れた『Misfit』に対してこちらはトラップベースの楽曲に感じる。楽曲の並びを見ると、ブーンバップとトラップどちらが良いとか、対義語だとかではなく、どちらも良いものとして取り入れ再解釈していくスタイルだと言っているようにも捉えられる。
4. Volcano
TAEYONG、DOYOUNG、JAEHYUN、WINWIN、JUNGWOO、LUCAS、MARK
NCT 2018の『BOSS』組が再集結。ドラムとベースサウンドが作り出す重厚感さに、優麗なボーカルと力強く印象的なラップが調和したHiphop Dance ナンバー。歌詞には熱い情熱を共に燃やそうという意味が込められている。優麗なボーカルと強烈なラップを違和感なくむしろ耳馴染みすらよく融合させてしまうのがNCT。個人的にとてもNCTらしさのある楽曲だと感じている。
5. 백열등 (Light Bulb)
TAEYONG、KUN、DOYOUNG、SUNGCHAN
アコースティックなサウンドが際立つR&Bヒップホップナンバー。NCTの誇るボーカルラインのドヨン・クンが歌う感性豊かで高い表現力の歌唱とテヨンとソンチャンのラップが美しく感性的に馴染んだ楽曲。感性的なボーカルにラップを馴染ませるにはラップの表現力がかなり問われるが、情が滲むように歌い上げられる2人のスキルは圧巻。繊細で細い糸を紡ぐような歌い上げができるのがドヨンなら、クンは繊細さを持ちながらも芯がある。高度な次元で絶妙なバランスを保って織りなされた一曲だろう。この曲はルキズ時代にテヨンとドヨンによって既に披露されていた曲で、6年越しで満を持してのリニューアルリリースとなった。
6. Dancing In The Rain
TAEIL、JOHNNY、YUTA、KUN、JAEHYUN、JUNGWOO、XIAOJUN、CHENLE
ジェヒョンが作詞に参加し、暖かい鍵盤サウンドとグルーヴィーなドラムサウンドが調和したR&B Hiphopナンバー。普段ボーカルのジェヒョンがラップを歌っているところも本楽曲の魅力の一つ。録音風景をビハインド映像で見ることができるので必見。ジャジーな旋律がおしゃれな楽曲で、歌詞には愛する恋人と一緒なら雨にあたっても幸せだというときめく感情が込められている。
7. My Everything
TAEIL、XIAOJUN、RENJUN
普段パワーボーカルパートが多いテイル・シャオジュンと、優しく繊細ながら芯があるボーカルが特徴のロンジュンの聴かせる楽曲。とにかく感性的なバラードナンバーで、愛する人を忘れられずに恋しく思う心を描いている。歌詞の持つ淡い感性をボーカル3人が三者三様に表現し馴染み合うのが耳に沁み渡る。それぞれの優しく繊細で感性的な声色に注目して耳を傾けてほしい楽曲。
8. Interlude: Past to Present
過去から現在へと時間の流れが転換する過程を表現したインスト曲。最近のKPOPアルバムにはintroduce曲はあまり入ることがない気がしているので、しっかり入れてくるあたりもNCTだなと感じてしまう。サウンドも世界観とコンセプトに沿っていて、実際にMAMAなどのステージで用いられており、ステージの全体的な仕上がりに厚みが増すように感じた。
9. Make A Wish (Birthday Song)
TAEYONG、DOYOUNG、JAEHYUN、LUCAS、XIAOJUN、JAEMIN、SHOTARO
フッキングな口笛のリフが印象的なHiphopビードをベースとしたポップダンス曲。始まりも終わりもこの口笛なところが秀逸。この楽曲はビートスイッチが多いことが何よりも特徴だが、全く違和感なく自然に聞けてしまうことがこの楽曲のすごさだ。また、この楽曲のバックサウンドはほとんどビートのみで構成されており、彼らの声で曲が成立している。インストロメンタルだけで聞くともはやリズムのみで無音の時間すらある。インストロメンタルがビートのみかつ、ビートスイッチを繰り返す楽曲をこれだけの完成度に仕上げてくることがどれだけ高度な技かは言うまでもない。歌詞には、いつでも互いにつながっていると信じて、それぞれの夢が叶うように願いをかけようというメッセージが込められている。
今回から新規参加したもう1人のメンバーは日本人のショウタロウ。圧倒的なダンスの実力でアンチを黙らせた彼のパフォーマンスはぜひステージ動画やチッケムで見てもらいたい。キュートな顔立ちに対してアイソレーションを特技とするメリハリのある力強いダンスと低音のラップが彼の持ち味。また、この楽曲で実力をさらに叩き出したのがシャオジュンだと思っている。高音で歌うソロパートは目を見開くだろう。4分近くと近年のKPOPにしては少し長め?だが全く長く感じさせない、NCTの実力と音楽性のポテンシャルを世界に知らしめた楽曲といえよう。
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10. 무대로 (Déjà Vu; 舞代路)
NCT DREAMとしての楽曲。卒業したマークを再度迎えて7DREAMでカムバック。「僕は今でも君と夢を見てる」「毎日待ち望んだこの瞬間」「僕たちだけの舞台」など7DREAM復活への喜びや思いがありったけに詰め込まれた楽曲に感じている。彼ら7人だけしか存在できない世界で互いへ愛情を注ぎ、愛おしく思い、7人でいられることに幸せを感じているような、そんな世界観。ドリムは7人でドリムであると再確認できる一曲。ぜひ歌詞を見ながら聞いてほしい。
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11. 月之迷 (Nectar)
WayVとしての楽曲で、クールで強烈な雰囲気が魅力的な中国語ナンバー。WayVは歌とラップはもちろんのことダンスも高い実力を誇る。NCT 127がNEO全開の最先端をいき、NCT DREAMが若々しくエネルギッシュなNEOを追求するのだとしたら、WayVは無機質でメタリックな近未来というNEOを徹底的に貫くおしゃれな芸術センスを感じる。この曲もまさしくそれを体現したような音源。Beyond Liveで披露しており非常に見応えがあるのでぜひ今後開始するBeyond LiveのサブスクやYouTubeなどで見てみていただきたい。
12. Music, Dance
NCT 127としての楽曲で、エネルギッシュなアフロビート(Afrobeat)ダンス曲。NCT 127、NCT DREAM、WayVのそれぞれが「ダンス」という一つのテーマをそれぞれのスタイルで表現しているのが今回の固定グループ曲の特徴。この楽曲は音源しか出ていないが、ダンスがとても難しいのが特徴で、彼らの練習動画が出ているので必見。
13. 피아노 (Faded In My Last Song)
TAEIL、JOHNNY、YUTA、TEN,LUCAS,RENJUN,HAECHAN,JISUNG
マイナーな雰囲気のR&B Hiphopナンバー。ピアノをオブジェにした歌詞で、愛する恋人に聞かせてあげる最後の演奏という悲しい感性が表現されている。
14. From Home
TAEIL、YUTA、KUN、DOYOUNG、RENJUN、HAECHAN、CHENLE
スローテンポのR&B Pop Balladナンバー。特徴は歌詞が、韓国語、中国語、日本語で構成されていること。各国から「歌手」になるという夢を抱いて集まったNCTのメンバーが、共に努力してきた時間を振り返りながら感じる感情を多言語の歌詞を通じてストレートに表現している。ボーカルライン勢揃いのNCTの歌唱力・表現力を体感できる一曲。多言語の楽曲はKPOP全体で見てもめずらしいので、やはりやることが常に最先端だなと感じる。多言語でも耳馴染みがよく全く違和感のない美しい仕上がりにしているところもさすがなポイント。
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15. From Home (Korean Ver.)
16. Make A Wish (Birthday Song) (English Ver.)
17. Interlude: Present to Future
現代から未来へと時間の流れが転換する過程を描いたインストロメンタル。
18. Work It
JOHNNY、YUTA、TEN、JUNGWOO、HENDERY、JAEMIN、JISUNG
エネルギッシュなベースラインとノリが良くリズムのはっきりとしたシンセサウンド、クセになるフックが魅力的なElectric danceナンバー。本楽曲もKenzie氏が作詞作曲。
歌詞には大切な価値に気づき、アグレッシブな未来に向けてもう一歩進んで行くというメンバーの決意が表現されている。テンポの良いディスコ風ミュージックで、一見難解な楽曲には感じないが、このコンセプト・楽曲・ダンスをここまで彼らの色に表現できるのはNCTの高い消化力ならではだと感じている。よりキャッチーに、より魅力的に作り上げた彼らの実力を、楽曲やMVで体感してほしい。
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19. 단잠 (All About You)
JAEHYUN、JUNGWOO、MARK、HENDERY、SHOTARO、SUNGCHAN、CHENLE
レトロとモダンベースサウンドを基盤とするライトなミディアムテンポのPopナンバー。ジェヒョンの穏やかで甘美なボーカルから始まりジョンウ、チョンロの軽やかで甘美なボーカルが織りなすメロディーラインが美しい。また、普段はラップのマーク、ヘンドリー、ショウタロウ、ソンチャンがボーカルパートを歌うのも新鮮だ。ラップメンバーも歌が上手いのはNCT全体に言えることなのだが、カムバック曲ではなかなかお目にかかることがないのでこう言ったカップリング曲ではぜひ注目してほしいポイント。
20. I.O.U
TAEYONG、KUN、DOYOUNG、YANGYANG、SHOTARO、CHENLE、JISUNG
個性あふれるラップとボーカルが調和したローハイ(Lo-fi)Hiphopナンバーで、初雪の降る日、告白するために走っていく少年のときめく心を表現した歌詞。まるで情景が目に浮かぶように完成された楽曲。この楽曲が面白いのは、ラップから始まり1番はボーカルのみ、2番からラップが入ってくる。ビートはそこまで変わらないがボーカルのみで聴かせるのとラップを交えて聴かせるのとでは雰囲気も変わり、そのバリエーションを魅せてくるのもNCTだなと思ってしまった。
21. Outro: Dream Routine
これから続いていく活動への抱負が込められたアウトロ曲。
RESONANCE
NCT 2020を締めくくるファイナルシングル。1年余り前の正規2集アルバム企画段階から準備してきた曲で、正規2集のPt1. Pt.2を合わせるテーマ「RESONANCE(共鳴)」をまさに体現する楽曲。メンバー23人がより大きな力と影響力を持って全世界に羽ばたいていくという抱負が込められている。
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Behind
💚EVENT / AWARDS
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💚COUNTDOWN LIVE
Album Type
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Pt.1
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NCT 2020 : RESONANCE Pt. 1https://t.co/QltvfBcQJN
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NCT - The 2nd Album RESONANCE Pt.1
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Pt.2
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YEARBOOK
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