【ビリヤニマンの南インド留学6】インド de 借りぐらしライフ(続き)
インドの寮生活③お風呂
私が住んでいた寮では、 風呂場とトイレは部屋の外にありました。
入口向かって右手にトイレが5つ(和式4/洋式1)、左手に浴室が5つ設置されています。
和式トイレでは、用を足したあとに備え付けの小さなバケツで蛇口の水を汲み、流します。
浴室には、蛇口と大小のバケツが置いてあります。
大きなバケツに水を溜め、小さなバケツで水を被って行水するスタイルです。
洗濯機がないため、行水が終わるとその日に着た服をバケツに放り込み、足で踏んで洗います。
行水するためのバケツ。
蛇口から出るのは水のみ。
お湯を浴びたい場合は、入口の近くに設置されている蛇口から汲んできます。
しかし、面倒くさがりの私は、お湯をわざわざ運びにいくことを諦め、水で体を洗っていました。
ただ、暑い季節(4~7月、28~37度)はまだ我慢できるのですが、やや涼しい季節(11~2月、22~29度)に入ると、冷水を浴びるのは辛いものがあります。
そこで、水道管が太陽で温められることによって出る温水を使って、日中に行水を行ったりと工夫していました。(そこまでしてもお湯を運びたくないんかい)
インドでは、朝にお風呂に入るのが一般的です。
起きてからトイレに行こうとすると、行水をする学生の行列ができています。
私は夜の空いている時間に行水を済ませているので、行列をすり抜け、(皆の者、朝からご苦労であるな!)と上から目線の労いを心の中で送りながら、ドヤ顔でトイレの個室に消えます。
私がトイレの中で平和な時を過ごす中、外ではピリピリした空気が流れています。
行水中の先客がもたもたしていると、「早くしろ!」と言わんばかりに、個室のドアを強めに叩かれる始末。
学生の数に対して、風呂場は各階に5つしかないので、待てども待てども順番が回ってこないこともあります。
しびれを切らした時は、「蛇口があれば水は浴びれる」という思想のもと、トイレで行水する学生も少なくありません。
インドの寮生活④行事
寮では、定期的に様々な行事が行われます。
夕時になると中庭に会場が作られ、クリスマスのミサが執り行われたり、文化交流会や講演会が開かれたりします。
会場作りの様子。学生も椅子運びなどを手伝う。
式が閉幕すると、もう一つのお楽しみが始まります。
流行りの曲がスピーカーからランダムで流れ、学生たちがそれに合わせて踊る、その名も「DJ Night」!(ただしDJは不在)
学生たちは、アドリブとは思えないほどのキレッキレのダンスを、小一時間ひたすら踊りまくります。
DJ Nightだけではなく、食事も学生にとって楽しみの一つです。
ビリヤニやアイスクリームなど、いつもより豪華な夕食が振る舞われ、学生たちは食堂の中ではなく、中庭に集まって食事をします。
寮生活で得たもの、それは...
女子寮生活を半年続けた後、留学生専用のホステルが空いたため、私とAちゃんはそこに移動しました。
女子寮生活は、これまで日本で何不自由なく過ごしてきた私にとって、初めての経験の連続でした。
インド人の学生がどのような寮生活をしているのかを知ることができたこと。
そして、決して便利とはいえない環境を乗り越えるタフさを手に入れることができたこと。
これらの学びは、今でも自分の宝です。
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