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多様な人の参画が社会を良くするスピードを上げる

今、「医療的ケア児やその家族が、旅行しやすい社会を作りたい」という思いから、人生初のクラウドファンディングに挑戦しています。

ありがたいことに、現時点で目標金額の150万円に対して半分あまりの787,000円という支援をいただいており、応援してくださっている皆さんに、感謝感謝の気持ちでいっぱいです。


とはいえ、クラウドファンディングでの資金調達はあくまでスタートであり、ゴールではありません。

プロジェクトを進めていくうえで、初心を忘れないためにも、クラウドファンディング挑戦中の気持ちを書き残しておきたいと思います。


専門家でも当事者でもないけど……

クラウドファンディングの本文にもありますが、私は医療の専門家でも、医療的ケア児を育てる当事者でもありません。

医療的ケア児をはじめとした障害のあるお子さんを対象にした、障害児保育園ヘレン・障害児訪問保育アニーを運営するフローレンスに勤めてはいますが、それを管轄する障害児保育事業部のスタッフでもありません。

ただ、「医療的ケア児」という存在は認知している、くらいでしかないのです。

正直、プロジェクトのスタート前は、これくらいの知識しかない私がクラウドファンディングとかやっちゃっていいのだろうか…と思っていました

それでも、医療的ケア児が、その障害が理由で旅行に行けない社会は変えたい。医療的ケア児を育ててるから家族が旅行に行けないなんて辛い。このプロジェクトを進めたい。

チキンハートはありつつも、最後は「わからんもんはわからんなりに勉強しながら行くしかなーい!ヤーーーー!」と心の中で叫びながら、公開開始ボタンを押しました。

フローレンスの理事でもある、立教大学の中原淳教授のブログにもありますが、私も「学びモード」を抜け出せないタイプでした。このプロジェクトを機に「ネオ学びモード」に切り替え中です)

公開ボタンを押したのは、17:30の終業後、子どもの保育園に行くまでの15分。

「支援、集まりますように、集まりますように……!」

そうやってなむなむしながら保育園にお迎えに行き、夕飯を作って子供に食べさせて…としている間に最初の支援金が入ったときは得も言われぬ感謝の気持ちでいっぱいでした。

当時のツイートがこちら。笑

多様な応援者の姿とコメントに感激する日々

こうして幕開けしたクラウドファンディング。

支援と共に、応援コメントやTwitterで励ましをいただいています。


医療的ケア児の親御さんだったり…

先天性心疾患で在宅酸素療法継続中の医ケア児の母です。 急変が怖くて外出を極力控え、病院から1時間以上離れた所へ行ったことがありません。 何のために生まれてきたのか?外へ出ると成長が止まらない… 本当にそうですよね、すごく共感しました! 看護師さんのいる間、短時間ですが保育園に通園できるようになり、世界が広がり輝く笑顔を見て、毎日感動しています。 思い切って旅行にも連れて行ってあげたいと思いました。 プロジェクト、心から応援しています!

産科医の先生だったり…

長野市で医療型特定短期入所サービスをやっています。ウチに来ている医療ケア児たちも旅行に行かれるよう、取り組みを支援します!

医療的ケア児の支援をしていらっしゃる方だったり…

こんにちは!僕たちも茨城で医療的ケア児の支援をしています。ケアが必要な子どもたちがもっと気軽に宿泊できるようになれば、本人もきょうだいも喜びます。そして保護者ももっとハッピーに。 とても大切で、あたたかい取り組みを応援します!

ご親戚がホテルを経営しているという方だったり…

親戚が熱海でホテルを経営しています。ガイドラインを使って熱海にも来てもらいたいっ!応援してます!

ご友人のお子さんが医療的ケア児、という接点から支援してくださったり…。

この「医療的ケア児がなかなか旅行に行けない」という課題に、当事者・専門家の方が支援してくださるのはとっても嬉しいです。

ですが、それ以外の、私のように「医療的ケア児との接点がそこまで多くない人」に支援をいただけていることはさらに嬉しいんです。

このクラウドファンディングを機に「そんな課題があったんだ。自分には何ができるかな」と考え、行動に移す機会を提供できたんだなぁと感じられるからです。

社会課題にも「関係人口」の考え方を

近年、地域活性施策や、移住・二拠点居住の分野で注目される「関係人口」という考え方があります。

「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。
地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。
総務省HPより引用)

この「関係人口」の考え方、地域活性だけではなく、こうした社会課題分野にも通じる部分があるなと感じています。

はじめは、その課題の認知から始まり(交流人口)、ボランティアや寄付、プロボノといった形で関わりを濃くし(関係人口)、自分のビジョンやライフと合致した暁にはそれを主軸にして活動していく(定住者)感じ。

実際は、課題の認知(=交流人口を増やすこと)と、行動に移してもらうこと(=交流人口を関係人口にすること)にパワーを要するのですが、ふと考えてみれば、私たちの周りにはいろいろな課題があふれているはずなんですよね。

長時間労働、パワハラ、マタハラ、待機児童、児童虐待、こどもの貧困、環境汚染、高齢化、労働力不足、過疎化、などなどなどなど。

こうした課題に「何とかしたいな、自分だったら何ができるかな」と自ら関係人口化していく人が増えたら、社会が良くなるスピードは増すと思います。

自分の周りにそういう課題に対してアクションを起こしている人がいなければ、クラウドファンディングサイトを覗いてみるのがいいと思います。

そうやって自ら関係人口となってくれて、自分のプロジェクト応援してくれたり、一緒になって動いてくれる人を心から待っている人たちがたくさんいます。


クラウドファンディングは後半戦へ

と、そんなこといいつつも、私もクラウドファンディングを引き続き応援してくれる方を募集しています。笑

医療的ケア児のために、当事者でも専門家でもないけど、なにかできることがないかな、と思う方がいらっしゃったら、SNSでシェアしていただくだけでも嬉しいです。


ぜひぜひ、応援のほど、よろしくお願いいたします!






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