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歴史・人物伝~太平記・倒幕編④北条氏と深くかかわっていた足利尊氏

歴史・人物伝~太平記編の第4回です。

太平記を舞台にした1991年の大河ドラマ「太平記」は、足利尊氏が主人公でした。言うまでもなく、室町幕府足利将軍家の初代征夷大将軍で、鎌倉幕府を倒した功労者の一人です。

足利家が征夷大将軍になれたのは、源氏の系統だったのが要因でしたが、当時は他にも源氏の名門家は数多くあり、決して足利家が突出した存在だったわけではありません。

尊氏は元々、高氏と名乗っていました。得宗家の北条高時から「高」の文字をいただいたからで、高氏(以下こう記します)ら足利家は、北条一族と深いかかわりがあったことをうかがわせます。

高氏の正室は、執権を務めた北条守時の妹でしたし、後に後醍醐天皇ら討幕を企図した勢力に対し、幕府の命令で大軍を任されて出兵しています。北条一族にとって足利家、とくに高氏は「身内同然」だったのです。

太平記では、「父親の貞時の喪中を理由に出兵を辞退したが認められず、不満を持った」としています。「身内同然」ゆえに、足利家にとって理不尽と思えるような命令を日常的に受けていたのでしょう。


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