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歴史・人物伝~新選組同志編①幕末だからこそ生きた天然理心流

幕末の京都で、浪士取り締まりなど治安維持にあたっていた「新選組」は、局長の近藤勇をはじめ、腕に自慢の剣士らが揃う異色の集団でした。その中核を担ったのが、江戸からやって来た「個性派」たちでした。

庄内藩浪人の清川八郎による「京都に上洛する将軍の警護を浪士集団に担わせる」との奇想天外な献策により、幕府は「浪士組」を組織します。この呼びかけに応じたグループの一つが、近藤率いる道場の一派だったのです。

近藤の道場「試衛館」は、天然理心流という極めて実践的な剣術の修練を行っていました。平和な時代であれば、無用の長物だったかもしれませんが、動乱の幕末だからこそ天然理心流の剣術が生きたのでしょう。

天然理心流の稽古で使う木刀はバットくらいの太さがあり、私も持ったことがありますが、振り下ろすだけでも大変です。これで打ち合いをするのですから、かなり厳しい稽古だったと想像されます。

近藤勇と共に浪士組に参加したのは、土方歳三、沖田総司、井上源三郎、山南敬助、永倉新八、原田左之助、藤堂平助でした。彼らは、将軍警護を立派に務め、幕臣に取り立てられることを目標に掲げていたと思います。

「新選組」として歴史に名を残す集団が、なぜ登場したのでしょうか?
「思い入れ歴史・人物伝~新選組編」では、近藤をはじめ、一人ひとりの人物像を紹介しながら、その「前史」を書いていきます。

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