見出し画像

土曜雑感 vol.144~本日のテーマは「川内優輝選手」です

15日に行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で、来年のパリ五輪日本代表が男女2人ずつ内定しました。選ばれた皆さん、次のステップへ向け頑張ってください。

さて、今回のMGCで最も注目を浴びたのが、男子の川内優輝選手でした。事前の段階では「130回目のマラソン」という話題のみ、ちょっとだけ取り上げられていましたが、終わってみれば・・・

MGCの当日はもちろん、数日間は川内選手の話題がネット上にあふれ、ヤフコメ等を見ても川内選手を絶賛するコメントが目立ちました。代表内定選手へのエールが霞むほどの勢いでしたね。

川内選手のレースを振り返ると、スタートから勢いよく飛ばし、そのまま先頭を突っ走り、単独走へ。私も最初の頃は「どこまで逃げられるかな」と興味本位で見ていました。

ところがハーフを過ぎても誰も追わず、30キロで30分以上の大差。「ひょっとして逃げ切るか?」と思いきや、35キロで追いつかれます。が、今度は集団の最後方に付け、虎視眈々と狙う構えを見せます。

そのあとも粘りをみせ、トップが見える範囲でレースを進めていきます。最後は3位の大迫選手とわずかの差での4位。解説した高橋尚子さんが「魂の走り」と絶賛した素晴らしいレースを見せてくれました。

視聴者からしても、最近の日本のマラソン(トップレース)では見られないような面白い展開でした。ぶっちぎりの先行逃げ切りと終盤のデッドヒートが両方見られ、これが本来のマラソンの面白さだと感じました。

近年では、タイムを出すためにペースメーカーを配し、30キロまでは駆け引きの無い集団走り、ペースメーカーが外れると外国人選手が揺さぶり、日本人選手はおいていかれるというワンパターンの展開ばかり。

川内選手は市民ランナーでありながらトップランナーの力を維持し、のちにプロランナーに転向しました。プロに必要なのは第1に勝つことでしょうが、同じくらい「魅せる(見せる)こと」も大事なのです。

その意味でも、川内選手がMGCで見せた走りは、まさしくプロランナーのレースでしたし、参加選手の中で唯一「銭の取れる走り」だったと思います。だからこそ、多くの人に絶賛されたのでしょう。


川内選手の話からは外れますが、今回のMGCを見ていて思ったのは「出場資格をもっと厳しくした方がいい」ということです。男子で言うならば、最低でも2時間7分台くらいに設定してほしいと思います。

仮にMGCの出場選手が10人以下であっても、それはそれで仕方がないことですし、日本のランナーの実力が伴っていない証拠でもあります。世界は2時間を切るかというところまできているのです!


★マイケルオズの著書PR 私の会社員人生晩年を振り返りながら、「第二の人生」の生き方について教訓を導いた著書です!


noteでは連載コラム、エッセイをほぼ毎日書いています。フリーランスのライターとして活動中ですが、お仕事が・・・ご支援よろしくお願いいたします!