作曲家・ANCHORさんについて(雑記)

本稿のオープニングは『キミと世界エレジー(歌唱:米澤円/作詞作編曲:鈴木大記(ANCHOR))』でお送りします。

こんばんは。作曲家のANCHOR=鈴木大記=南兎つみき=Etude'sさんのオタクこと名南奈美です。そのANCHORさんについて一回長めに語りたいなと思ったので記事を書き始めました。主な内容としては「作曲家・ANCHORの作れるジャンル」「どういうところがいいと思うか」という感じです。

ちなみにこの記事は新曲が出るたびに(私の時間に余裕のあるとき)更新されていきます。



◎ANCHORさん #とは

ANCHORさんはVIA/TOY'S FACTORY所属アーティストであるとともに、ゲーム『A3!』公演楽曲や『ドラガリアロスト』イベント楽曲の作詞作編曲、アニメ『地縛少年花子くん』などアニメソングの主題歌、大森靖子『クソカワPARTY』などアーティストのアルバム単位でのサウンドプロデュース、緒方恵美・鬼頭明里・福山潤など著名声優アーティストへの楽曲提供、アイドルマスターミリオンライブ楽曲『Silent Joker』やアイドリッシュセブン楽曲『輪舞』の制作など多方面で活躍され注目を集めている作曲家です。

2022年5月5日にVIA/TOY'S FACTORYよりメジャーデビュー&ゲストボーカルを迎えての映画『サバカンSABAKAN』主題歌担当が発表されました。

『キズナ feat. りりあ。(歌唱:りりあ。/作詞・作曲:ORANGE RANGE/編曲:ANCHOR)』

また、2022年9月21日に、ゲストボーカルを多数迎えたANCHOR名義でのEP『青春の後日』もリリースされました。

1st EP『青春の後日』収録楽曲


 キズナ(feat.りりあ。)
 21グラムの居場所(feat.ナナヲアカリ)
 とある工業高校生の日常(feat.タケヤキ翔、ツリメ、ンダホ)
 恋しいとか愛しいとか(feat.hapi)
 青春の後日談(feat.sen)

『恋しいとか 愛しいとか feat.hapi(歌唱:hapi/作詞・作編曲:ANCHOR)』


……というように映画主題歌でメジャーデビューをし、様々な方々とコラボレーションを重ねて作品を発表されているANCHORさんですが、作曲家としてはメジャーデビュー前から数々の作品に携わられてきました。次の節からは主題歌・エンディング楽曲を紹介させていただきます(メジャーデビュー後の作品や、『青春の後日』収録楽曲も含まれます)。

◎ANCHORさんといろいろな主題歌

アニメソング

『ブラッククローバー』の第七オープニングテーマ『JUSTadICE(歌唱・作詞作曲:大森靖子/編曲:ANCHOR)』

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『地縛少年花子くん』オープニングテーマ『No.7(歌唱:生田鷹司・オーイシマサヨシ(コーラス:藍染カレン・戦慄かなの・香椎かてぃ)/作詞作曲:ANCHOR(ラップ編詞:らっぷびと)/編曲:ZiNG)』

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『デカダンス』オープニングテーマ『Theater of Life(歌唱:鈴木このみ/作詞作編曲:ANCHOR)』

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『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』オープニングテーマ『ANSWER(歌唱:前島麻由/作詞:AIJ/作編曲:ANCHOR)』

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『出会って5秒でバトル』オープニングテーマ『No Continue(歌唱:鬼頭明里/作詞作編曲:ANCHOR)』

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『出会って5秒でバトル』エンディングテーマ『負けイベ実況プレイ(歌唱:15才と大森靖子/作詞作編曲:ANCHOR)』

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『組長娘と世話係』オープニングテーマ『未来のヒーローたちへ(歌唱:タケヤキ翔/作詞・作編曲:ANCHOR)』

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『組長娘と世話係』エンディングテーマ『かえりみちの色(歌唱:渋谷ハル/作詞・作編曲:ANCHOR』

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『ユーチューニャー』エンディングテーマ『バズれ!ユーチューニャー(歌唱:ヤネウラ書房 feat.パン・ルナーリフィ、イケダナナ/作詞・作編曲:Hiroki Suzuki(ANCHOR))』

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↑『ユーチューニャー』では西本康佑さんと共同で劇伴(BGM)の制作も行っております。


また、アニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』の挿入歌『鬼ノ木偶刀、かく語りき(歌唱・作詞:片霧烈火/作曲:佐藤純一/編曲:佐藤純一・ANCHOR)』、

『ケンガンアシュラ』の挿入歌『The Emperor feat.らっぷびと(歌唱:濱 健人、らっぷびと/作詞:ANCHOR/作曲:ANCHOR、Nob/編曲:ZiNG)』、

幼なじみが絶対に負けないラブコメ』の挿入歌
『チャイルド・スター(歌唱:SiN/作詞作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG、ANCHOR)』
『チャイルド・スター(告白祭 Ver,)(歌唱:丸 末晴、阿部 充/作詞作編曲:ANCHOR)』
『ナルコレプシー(歌唱:SiN/作詞:ANCHOR/作曲:ANCHOR、Nob/編曲:ZiNG、ANCHOR、瀬恒 啓)』

も手がけられました。


(『The Emperor feat.らっぷびと』は↓の動画で一部聴くことができます。)


ゲーム主題歌

『アイドルうぉーず』テーマソング「Brand New Diva.(歌唱:米澤円/作詞:鈴木大記(ANCHOR)/作曲:島田尚・鈴木大記(ANCHOR)/編曲:瀬恒 啓)」

『神式一閃カムライトライブ』主題歌『東のシンドバッド(歌唱:鈴木このみ/作詞作編曲:ANCHOR)』

『茜さすセカイでキミと詠う』3rdオープニングテーマ『百花繚乱(歌唱:高杉晋作/作詞:羽月立夏/作編曲:ANCHOR)』

『Paradigm Paradox』オープニングテーマ『Course of my fate(歌唱:8P/作詞:宮嶋淳子/作曲:岩野道拓/編曲:ANCHOR』

『メモリア~夢の旅人と双子の案内人~』テーマソング『21グラムの居場所 feat.ナナヲアカリ(歌唱:ナナヲアカリ/作詞・作編曲:ANCHOR)』

実写作品・番組

2021年末にはSla/shersバンドとしてABEMAドキュメンタリー『Sla/shers』の主題歌も手掛けられました。(ZiNGについては後述。ちなみに本楽曲はいまのところタケヤキ翔さんソロ歌唱バージョンのみ『未来のヒーローたちへ』シングルのカップリング曲として収録されております)

『1/30000日の人生(歌唱:生田鷹司・タケヤキ翔/作詞作曲:ANCHOR/編曲:ANCHOR・ZiNG)』

さらに2022年末、映画『メイヘムガールズ』の主題歌の作編曲にも携わりました。あくまでanoさんへの楽曲提供ですが、先述の『サバカンSABAKAN』と合わせると2022年は二曲も映画主題歌を担当したということになります。すごい。

『ンーィテンブセ(歌唱:ano/作詞:あの/作編曲:ANCHOR)』

(ちなみにこの楽曲ではベース演奏も担当されています)

そして2023年には、ABEMA配信のプレゼン型マンガ年表バラエティ番組、『MANGA VIBLE presented by コミックシーモア』の主題歌をプロデュース・制作しました。歌唱は声優の緒方恵美さんと鬼頭明里さん、コーラスは後述のヤネウラ書房でボーカルを担当されているsenさん、ギターは旧知の仲である堀江晶太さんです。

『マンガ=超ヴァイブル(歌唱:緒方恵美と鬼頭明里(コーラス:sen)/作詞・作編曲:ANCHOR)』

ちなみにABEMAといえば2017年に配信された『72時間ホンネテレビ』にて一部BGMを担当されたこともあります(後述のZiNGメンバー・ピエール中野さん情報)

またコミックシーモアつながりで、同じくコミックシーモア主催の『電子コミック大賞2024』公式テーマソングも手掛けられています。

『ラジカルパームダンサーズ(歌唱:緒方恵美・内田彩(コーラス:NARLOW)/作詞・作編曲:ANCHOR)』


映画・アニメ・ゲーム・ドキュメンタリー・バラエティ番組、さらに後述のボイスコミックの主題歌までもを手掛けられているANCHORさん。今後もタイアップ・楽曲提供の幅がどんどん広がっていくことに期待してしまいますね。


◎ANCHORさんとアイドル

アイドル系の仕事では特に大森靖子さんが「共犯者」であるグループ・ZOC(旧名。現在はMETAMUSE)への編曲提供をされることが多く、1stシングルの『family name』やメジャーデビューシングル楽曲『AGE OF ZOC』なども(鈴木大記名義での)編曲作品となっております。

『family name(歌唱:ZOC/作詞作曲:大森靖子/編曲:鈴木大記(ANCHOR)』

『AGE OF ZOC(歌唱:ZOC/作詞作曲:大森靖子/編曲:鈴木大記(ANCHOR))』

ライブで使用されるインスト曲『ZOC序曲』の作編曲も担当されています。

また、Appare!というグループに編曲提供をした『ダフネ』は親交のある堀江晶太さんの作曲であり、両者のポップセンスが合わさった可愛らしい青春ソングとなっているため必聴です。

『ダフネ(歌唱:Appare!/作詞:NOBE/作曲:堀江晶太/編曲:鈴木大記(ANCHOR))』

さらに、はちみつBLACKへの提供曲『ステレオタイプ』は鈴木大記名義での作詞作編曲作品であり、お洒落な雰囲気とエモーショナルさに青春らしい(そして鈴木さんらしい)詞、そしてメンバーによる熱唱が絡み合っていて個人的に是非とも聴いていただきたい一曲となっております。

『ステレオタイプ(歌唱:はちみつBLACK/作詞作編曲:鈴木大記)』

なお、『ステレオタイプ』は同じく作詞作編曲:鈴木大記での提供曲『夢というタイムカプセル』とともにアルバム『HACHIMITSU BLACK PEPPAR』に収録されています。同アルバムはサブスクリプション配信もされているため、是非お聴きいただければ幸いです。

それから、KAT-TUN上田竜也さん主演『新世界ロマンスオーケストラ』楽曲の編曲や亀梨和也さんソロコンサート『Theファースト~Follow me~』の楽曲アレンジにも携わったほか、乃木坂46の12thシングル特典『時空超越アイドル イマガール』の劇伴を担当するといった経歴を持っています。


◎ZiNG、ヤネウラ書房

ANCHORさんはピエール中野(凛として時雨)さん、滝 善充(9mm Parabellum Bullet)さん、Nob(MY FIRST STORY)さんと言った邦ロックで著名な方々と一緒にZiNGというクリエイターユニットをやっています。ANCHORさんは打ち込みとキーボード担当です。

ZiNG名義で編曲をすることがよくありますが、ギターの滝さん以外は基本的にANCHORさんのデモを踏まえてレックをしていると思ってよさそうです。(参考↓)

さらに2022年4月19日(30歳の誕生日)にはヤネウラ書房というクリエイターサークルの本格始動が発表されました。

↓こちらのツイートのリプツリーにヤネウラスタジオとしてスタッフが記載されています。

現時点ではこの布陣にて『ドラガリアロスト』提供の『ぜんぶ嘘じゃん。』やコミックシーモア作品のイメージソング企画『ONGA PROJECT』楽曲、上述の『ユーチューニャー』主題歌などが制作・発表されています。

『ぜんぶ嘘じゃん。(歌唱:sen/作詞・作編曲:ANCHOR)』

『予知視』イメージソング「#この人生はフィクションであり実在の人物や団体などとは関係ありません」

『只野工業高校の日常』イメージソング『とある工業高校生の日常』

『ただいま、おじゃまされます!』イメージソング『わたしの地球はこのワンルーム』

『腐女子の園へようこそ!!』イメージソング『腐ガール・ネクロマンサー』

『デブとラブと過ちと!』イメージソング『らんでぶぅー・らんでぶぅー』

十億のアレ。~吉原いちの花魁~』イメージソング『余命十億円』

『noicomi 鬼の花嫁』イメージソング『3分前アイロニー』

拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます』イメージソング『愛の賞味期限』


◎大型アイドルプロジェクト『ANCHOR PROJECT』

第一弾グループ『NARLOW』デビュー曲『こんな世界に為ろうと(歌唱:NARLOW/作詞・作編曲:鈴木大記(ANCHOR))』


2023年2月21日、アイドル運営などを行っているBANGMARKS株式会社と先述のヤネウラスタジオによりYANEURAMARKS株式会社が設立され、ANCHORさんがプロデューサーとして次世代のアイドルやアーティストをプロデュースする『ANCHOR PROJECT』が発表されました。

その第一弾としてアイドルユニットオーディション企画『ANCHOR PRODUCE 次世代IDOL UNIT AUDITION』を発表。同時に初期メンバーとしてパン・ルナリーフィさんとイケダナナさんの所属が発表され、話題を呼びました。(なお、おふたりは「ヤネウラ書房 feat.パン・ルナーリフィ、イケダナナ」として『ユーチューニャー』の主題歌に参加されています。)

1st teaser

2nd teaser

そしてオーディションを経て七人組アイドルグループ『NARLOW』が結成されました。

各メンバーのコメント、お披露目ライブ『ANFES』の情報などは↓の記事に掲載されております。

 ANCHOR PROJECT楽曲や映像には、先述のヤネウラスタジオのスタッフだけでなく、振付師のカミヤサキさん、映像作家のtaichiさん、レコーディングメンバーとして堀江晶太さん(ギター)・イガラシさん(ベース)・ゆーまおさん(ドラム)が携わることが発表されています。人脈を活かした布陣からは、ANCHORさんのこれまでの足跡を感じさせられます。
『NARLOW』のこれからの活躍、そしてANCHOR PROJECT全体の今後の展開にも期待大です。

動画投稿済みNARLOW楽曲(全曲作詞作編曲:ANCHOR)
『こんな世界に為ろうと』

『ぜんぶ嘘じゃん。』(ヤネウラ書房バージョンとは編曲・演奏者が異なる)

『大人に為ってしまった行儀良いわたしへ』

『No.7』(地縛少年バンド版とは編曲・演奏者が異なる)

『# この人生はフィクションであり実在の人物や団体などとは関係ありません』(ヤネウラ書房バージョンとは編曲・演奏者が異なる)

『毒舌に尽くし難し』

『なつわるくないね』

動画未投稿楽曲

アオハルマイノリティ


2023年12月追記:ANCHORさんは契約違反によりプロデューサーを解任されました。

プロジェクト始動時のインタビュー↓

ANCHOR PROJECTの公式YouTubeチャンネル↓

公式TikTokチャンネル

ANCHOR PROJECT公式サイト↓





ANCHORさんの過去の所属事務所などの詳しいプロフィールは↓

ANCHORさんの今まで作った楽曲は↓

と非公式ファンサイト『ANCHOR速報』さまのほうでまとめていただいているので、そちらにも目を通していただけると呑み込みやすいかもしれないです。

なお、ANCHORさんは多くのゲームのBGM制作(楽曲一覧参照)をされていますが、本稿では歌もの楽曲について語っていきます。

それでは本題として、これからANCHORさんの今まで作ってきた楽曲のなかからいくつか、ジャンルごとに紹介をしていこうと思います。

(本稿は、新曲のMV発表・音源リリースがされるたびに追記していきます。)

◎シンセバキバキロック楽曲

『ラブみ(歌唱:ナナヲアカリ/作詞作編曲:ANCHOR)』

『7:77(歌唱・作詞作曲:大森靖子/編曲:ANCHOR)』

『今回の騒動につきまして。(歌唱:Kotone/作詞作編曲:ANCHOR)』

『輪舞(歌唱:ŹOOĻ/作詞:松藤量平/作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG・ANCHOR)』

『RESIST(歌唱:Kotone/作詞作編曲:ANCHOR)』

要はこういう楽曲の話です。『地縛少年花子くん』のOPとして話題な『No.7(地縛少年バンド)』や、『A3!』の楽曲として人気を博している『RESPAWN(歌唱:アベル[泉田莇]・イヴァン[摂津万里]/作詞作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG)』、『Growing Pain(歌唱:二見重人[茅ヶ崎至]・新橋新[摂津万里])』でお知りになられた方には聞き馴染みのある作風なのではないでしょうか。

ANCHORさんはこういったロックな空気のシンセサイザーに重いバンドサウンドを掛け合わせた、疾走感のある楽曲を得意としています。いま確認されている限りでは最初の鈴木大記(ANCHOR)楽曲である『キミと世界エレジー』の頃からずっと、アニソン的なキャッチーさを持つ若々しいシンセサウンドは揺らいでいません。むしろ、進化さえしていっています。

同系統のANCHOR曲では、他には『アイドルうぉーず』のキャラクターソング『無敵レボリューション(歌唱:柳瀬葵/作詞:Etude's(ANCHOR)/作編曲:ANCHOR)』や緒方恵美さんへの提供『絶望性:ヒーロー治療薬(ZiNGによるリアレンジ版)』などがおすすめです。

また、TVアニメ『ケンガンアシュラ』の挿入歌として使用された『The Emperor feat.らっぷびと(歌唱:濱 健人、らっぷびと/作詞:ANCHOR/作曲:ANCHOR、Nob/編曲:ZiNG)』はZiNGならではの骨太なバンドサウンドにANCHORさんらしいシンセサイザーや予測不能な展開を繰り出す激しいロック楽曲です。その高カロリーさが私はとても好きなので、ANCHORさん・ZiNGのハードなロックに興味がある方は是非フル音源で一度聴いていただきたいと思っています(ZiNG名義でのDL・サブスク配信がされています)。

ちなみにANCHOR速報の管理人は以前『シュリセルドラッヘ(歌唱・作詞作曲:ぐるたみん/編曲:ANCHOR)』を推していた記憶があります。

ちなみにと言えばちなみに、ANCHORさんは同じアニメソング寄りの界隈で活躍をしている作曲家・堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)さんとは旧知の中であり、ファンの間ではこうしたシンセロックにおいては堀江晶太さんの影響下にあると目されています。

『人生リセットボタン(歌唱:GUMI/作詞作編曲:kemu(堀江晶太))』

『千載一遇きたりて好機(歌唱:生田鷹司/作詞作曲:堀江晶太/編曲:堀江晶太・PENGUIN RESEARCH)』

◎EDM

『断捨離彼氏(歌唱:ZOC/作詞作曲:大森靖子/編曲:鈴木大記(ANCHOR))』

『K4体操(歌唱:K4/作詞:K4・ANCHOR/作編曲:ANCHOR)』

『来・来・来(歌唱:MADKID/作詞作曲:MADKID・岡田ケイスケ/編曲:ANCHOR・TAKU INOUE)』

『Silent Joker(歌唱:真壁瑞希/作詞:中村彼方/作編曲:ANCHOR)』(動画後半にて視聴可能)

ANCHORさんの知名度は↑の『Silent Joker』で跳ねた印象があるので(当時これで「ANCHORって何者?」と言っている人がちらほらいました)、この曲が好きでANCHORさんが気になっている方も多いかもしれません。あるいは『A3!』に提供された『Professional(歌唱:葉山[碓氷真澄]・古賀[皇天馬]/作詞:ANCHOR/作曲:堀江晶太/編曲:ANCHOR・堀江晶太)』は堀江晶太さんとの共作ですがジャンルとしては同系統なので、その曲が好きな人にも刺さるかもなジャンルです。

『おはモア(*>▽<*)ゞ行進曲(歌唱:ゆさなみ♫/作詞作曲:Etude's(ANCHOR)/編曲:Etude's(ANCHOR)・Left-Movers』

『聖なる夜に鐘は止む。(歌唱:ゆさなみ♫/作詞作編曲:Etude's(ANCHOR))』

(動画内で試聴可能↓)

『GIRL'S GIRL(歌唱・作詞作曲:大森靖子/編曲:ANCHOR)』

『MAD PARADE(歌唱:B.U.H/作詞:Risa Yuzuki/作編曲:ANCHOR)』

『MAD PARADE』はフル音源では楽しげな商品説明が収録されていないため、試聴音源としてのMVよりも一層クールな印象を受けます。2020年11月14日現在、ニジストアでCDをご購入していただくほかにフル音源を楽しむ方法はありませんが、インスト音源とお好み焼き用のヘラも素敵なのでおすすめです。

(追記:サブスクリプションサービスでの配信が始まりました。

2021年3月現在はSpotify、Apple Music、iTunes Store、amazon prime musicでの配信のみのようです。)

↓ニジストア

このほかにも

『REALITY MAGIC(歌唱・作詞作曲:大森靖子/編曲:ANCHOR・Left-Movers)』

『病名不明(歌唱・作詞:もりみち病院(森千早都・道井悠)/作曲:ANCHOR)』

『Star's light(歌唱:しょーたん(蒼井翔太)/作詞作編曲:ANCHOR)』

『Instant@Heart(歌唱:久保ユリカ/作詞作編曲:ANCHOR)』

などがあり、さらに2014年にはアニメソング×EDMのユニット『EMERGENCY』の『Walkin'Loopin'Party』にて『ハッピー☆マテリアル』『You got a game?』のEDMアレンジをしています。

このようにANCHORさんはEDMも長い間制作してきているのですが、そのサウンドメイクはシンセロックよりもわかりやすく、年月を経て変化しよりいっそう洗練されてきています。近年では断捨離彼氏などに見られるK-POP的なシャープなクールさやMAD PARADEのようにヒップホップ系統のワイルドさも採り入れる傾向にあり、ここからさらにどう変遷していくのか、と期待せずにはいられません。

ちなみにANCHORさんは聖なる夜に鐘は止む。や今回の騒動につきまして。を聴いていただければわかるようにチップチューン編曲の技術にも長けています。2021年に発表された『Real Luck(歌唱:茅ヶ崎至/作詞作編曲:ANCHOR)』やZOCメジャーアルバムPvP収録の『ZOC序曲(作編曲:鈴木大記)』『ZOC実験室』『断捨離彼氏 PvP版』でもそのテクニックを発揮しているため、そういったシンセサイザーが好みな方はぜひチェックしてみてください。

ちなみにTwitterにてRESPAWNのチップチューンインストアレンジをアップしているのでぜひ聴いてください(動画もかわいいね……)。

◎バンドサウンドをピアノやストリングスでさわやかに彩るポップな楽曲

『YOU&愛Heaven(歌唱・作詞作曲:ano/編曲:鈴木大記)』

『Marine Mirage(歌唱:アイマリン・アイウリン・アイワリン/作詞作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG)』

『Get up(歌唱:MADKID/作詞作曲:MADKID・teppe from WEEK END WALKER/編曲:ANCHOR)』


これまでの楽曲はシンセサイザーによって派手で盛り上げるものでしたが、シンセサイザーではなくストリングスやピアノなどによって美しく盛り上げる編曲もANCHORさんの持ち味としてファンの間では認識されています。

ここまで紹介した以外で有名な楽曲としては、

『A3!』提供の『未完成な空で(歌唱:菊川[瑠璃川幸]・三上[七尾太一]/作詞作編曲:ANCHOR)』と『蜃気楼は奇術の夜に(歌唱:須玖キエル[碓氷真澄]・宇曽ペテン[卯木千景]/作詞作編曲:ANCHOR)』

『ナカノヒトゲノム【実況中】』挿入歌『鬼ノ木偶刀、かく語りき(歌唱・作詞:片霧烈火/作曲:佐藤純一/編曲:佐藤純一・ANCHOR)』

『茜さすセカイで君と詠う』第三オープニングテーマ『百花繚乱(歌唱:高杉晋作/作詞:羽月立夏/作編曲:ANCHOR)』

などがあります。

2018年に発表された『Marine Mirage』の間奏ピアノは特に必聴で、それまでしばらく早弾きのピアノによる間奏が聴けていなかったファン達は当時大盛り上がりしていました。

二番と三番をつなぐ間奏がピアノ主体のANCHOR曲としては、他には上述の『キミと世界エレジー』や『あしたのしおり(歌唱:米澤円/作詞作編曲:鈴木大記(ANCHOR))』、

『擬態スマイル(歌唱:米澤円/作詞作曲:織川仁/編曲:鈴木大記(ANCHOR))』

『空想ライン(歌唱・作詞作曲:ぐるたみん/編曲:ANCHOR)』

『星の帰り道(歌唱:Gothic×Luck/作詞作編曲:ANCHOR)』

それからポップというよりジャジーな雰囲気ですが

『ESCORT(歌唱・作詞作曲:ぐるたみん/編曲:ANCHOR)』

『絶望性:ヒーロー治療薬(歌唱:緒方恵美/作詞作曲:スズム/編曲:ZiNG)』

があります。

それから、個人的にとても好みな楽曲として『琅玕に唄う(歌唱:星川翡翠/作詞作編曲:ANCHOR)』があります。テレビアニメ『ニル・アドミラリの天秤』のキャラクターソングとして書き下ろされた曲で、アコースティックギター・ピアノ・ストリングスと美しくさわやかな楽器を主体にした穏やかな楽曲です。ピアノソロこそないもののANCHOR曲の綺麗な要素を凝縮したような作品だと思います。

ストリングスのアレンジは『Silent Joker』含む多くのANCHOR曲がそうであるようにLeft-Moversさんで、他の楽器が落ち着いているぶんその弦技術を存分に楽しめます。また、先ほどANCHORさんの堀江晶太さんからの影響について言及しましたが、『琅玕に唄う』の冒頭から小さく鳴っているシンセのアルペジオの音色にも、堀江晶太さんの『旅人の唄(歌唱:生田鷹司/作詞作曲:堀江晶太/編曲:堀江晶太・PENGUIN RESEARCH)』などで鳴っているシンセに近い雰囲気が感じられ、まるで一輪の花のように見どころ満載な素敵な楽曲です。

また、話題性という部分でずば抜けているのが、

『リメンバー・ミー(エンドソング)[DOUBLE TONE REMIX](歌唱:シシド・カフカ/作詞作曲:Kristen Anderson-Lopez・Robert Lopez/編曲:ANCHOR)』。

これはピクサー制作ディズニー配給の『リメンバー・ミー』の日本版エンドソング『リメンバー・ミー』が、シシド・カフカさんの『DOUBLE TONE』というCDのボーナストラックとしてリミックスしたのち収録されたバージョンです。同CDには映画で使用されたほうの音源も入っています。

なぜANCHORさんが抜擢されたのか私は存じませんが、とにかく歌詞もメロディも素晴らしい原曲にANCHORさんのピアノやポップス的な盛り上げが最高で、何度も聞きたくなる楽曲です。

◎バラード曲

『死神(歌唱・作詞作曲:大森靖子/編曲:ZiNG)』

『Yell for(歌唱・作詞作曲:ぐるたみん/編曲:ANCHOR)』

ピアノとストリングスが使えるとなれば当然バラードも作れるわけで。『死神』も『Yell for』も提供先のシンガーにとって大切な祈りや想いのこもった楽曲なのですが、そこにそっと寄り添うようなピアノやリズムがとても綺麗です。

『シンガーソングライター(歌唱・作詞作曲:大森靖子/編曲:鈴木大記(ANCHOR))』

2020年に発表された『シンガーソングライター』は、そのメッセージ性と激情に寄り添うようなドラマチックなピアノやサウンドエフェクトが詰め込まれているほか、大森靖子さんの(一部の)過去楽曲のメロディが間奏などで引用されており、「これまで」を経た「現在」だから生まれた曲ということを編曲面で補強しているようにも思えます。

大森靖子さんのバラードは他にも『わたしみ』『きもいかわ』の編曲をしていて、どちらもメッセージや歌声をより魅力的に、かつ邪魔することなくサポートする素晴らしい仕事をしています。

『I LOVE...(歌唱:鷹宮陽向/作詞作曲:藤原聡/編曲:ANCHOR)』

『RePlayers'Cover Songs Series』にてOfficial髭男dismさんの『I LOVE...』のアレンジバージョンを制作したこともあります。キラキラとした効果音やストリングスなどを取り入れたピアノアレンジで、原曲とはまた違ったアプローチで歌詞の切なさや感情の爆発に寄り添っている印象を受けます。

『Fire◎Flower(歌唱:渋谷ハル/作詞・作曲:halyosy/編曲:ANCHOR)』

アレンジバージョンと言えば渋谷ハルさんの『Fire◎Flower』のアレンジを制作したこともあります。原曲の切ない空気感を残しつつ、ピアノをアコースティックギターに置き換え、原曲よりもデジタルな透明感を意識した伴奏で始まるこの音源ですが、一番が終わってからの、原曲をリスペクトしつつぐっと惹きつける編曲展開が好きです。

また、ANCHORさんが作詞作編曲をしたバラードもあります。

『スピカ(歌唱:みやかわくん/作詞作編曲:ANCHOR)』

こちらは曲の美しさもそうですが、星や夕日といったモチーフに絡めた追慕の感情、悲しみからの逃避や恋の幸せを歌う詞に注目が集まり、ANCHORファンはもちろんみやかわくんファンからも高評価です。私もとてもすきで、「運命だとかじゃなくて きっと運が人より良かったんだね」というフレーズが印象に残っています。

『青春の後日談 feat. sen(from ヤネウラ書房)(歌唱:sen・ANCHOR/作詞作編曲:ANCHOR)』

こちらはANCHORさん名義での1st EP『青春の後日』収録曲です。提供やタイアップの楽曲でないということもあり、「青春とかインターネットに全部くれてやったんだ」「虚勢を張って見せて アルコールで愚痴を流し込んで」など鈴木さん自身のパーソナリティを感じさせる歌詞が多いなかで、ヤネウラ書房での楽曲『ぜんぶ嘘じゃん。』や後のNARLOW楽曲『こんな世界に為ろうと』に通ずる「つまんねえ大人」への捻くれた批判精神も感じられる、ANCHORさんらしいバラード曲となっています。必聴。

『ニル・アドミラリの天秤』のキャラクターソング『暗青の月明かり(歌唱:汀紫鶴)』もANCHORさんが作詞作編曲をしたバラードで、こちらはピアノではなく箏とストリングスの掛け合いが主となっています。そして切ない恋愛感情を歌った詞です。

バラードと言えば忘れてはならないのが『LINKS(歌唱:米澤円/作詞作曲:潮片秋乃/編曲:鈴木大記(ANCHOR))』で、主観ですがANCHORさんのバラードのなかでは一番ピアノが活動的な印象を受けるので、ANCHOR楽曲ピアノ派の方々には絶対に聴いていただきたい一曲です。

◎ANCHORさん編曲によるカバーアレンジ楽曲

ANCHORさんが編曲を担当されたカバー曲・リアレンジ楽曲が多くなってきたのでこちらの項目にまとめます。ついでに『原曲』→『ANCHORさんアレンジ版』の順で聞き比べられるプレイリストを作ったのでよかったら。

※ハッピー☆マテリアルには原曲の時点で色々とバージョンがありますが、とりあえず公式のOP動画にしています。

以下は動画投稿されている楽曲です。(すでに紹介されている動画もありますが一応まとめとして)

『夜明け Brand New Days(歌唱:鐘ヶ江隼弥/作詞作曲:堀江晶太/編曲:ANCHOR)』

『I LOVE...(歌唱:鷹宮陽向/作詞作曲:藤原聡/編曲:ANCHOR)』

『変わらないもの(歌唱:鷲埜瑞人/作詞・作曲:奥華子/編曲:ANCHOR)』

『Make you happy(歌唱:野沢雅子/作詞:J.Y. Park “The Asiansoul”・Yuka Matsumoto/作曲:J.Y. Park “The Asiansoul”・Lee Hae Sol/編曲:ANCHOR)』

『怪物 from Crossing(歌唱:鬼頭明里/作詞・作曲:Ayase/編曲:ANCHOR)』

『キズナ feat. りりあ。(歌唱:りりあ。/作詞・作曲:ORANGE RANGE/編曲:ANCHOR)』

『Fire◎Flower(歌唱:渋谷ハル/作詞・作曲:halyosy/編曲:ANCHOR)』

『シュガーソングとビターステップ(歌唱:星川サラ・渋谷ハル・BobSappAim/作詞・作曲:田淵智也/編曲:ANCHOR)』


どれだけ原曲に合わせるかはオーダーの違いもあるかと思いますが、原曲の雰囲気を掬い取りながらANCHORさんらしいサウンドを散りばめて新たなキャッチーさや爆発力を作り上げるセンスが私は好きです。
また、ANCHORさんが普段やらないようなジャンルも含んだ楽曲のカバー音源を担当されたときならではの楽しさというか、この原曲じゃなかったらこういう音色は聞けなかったかも、みたいな印象を受ける作品も多く感じます。
これからもオリジナル楽曲だけでなくカバーアレンジ仕事も請け続けてくれると嬉しいですね。

カバーアレンジについてのANCHORさんのツイート↓


◎なんかここまででうまく入れられなかったけど推したいANCHOR曲

そのままです。この章で最後にします。

『Zone(歌唱・作詞:ZAQ/作曲:ZAQ・ANCHOR/編曲:ZiNG)』

『Zone』めちゃくちゃすきです。ANCHORさんの曲ではあまりブラスセクションを聞けないのもあって、アメリカンなラッパでテンション上げてくる編曲がとても刺さりました。ピアノもジャジーに仕事をしているし、ZiNGのバンドメンバーの技術があってこそのアクセント、エッセンスが最高にファビュラスです。ANCHOR曲のなかではトップクラスで愛してます。

『Sea Breeze(歌唱:アイマリン・アイワリン/作詞作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG)』

『Sunny Days!(歌唱:アイマリン・アイウリン/作詞作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG)』

『Marine Mirage』のインパクトに隠れがち(主観でものをいうな)ですがこの二曲もすごくすきです。

『Sea Breeze』は『Silent Joker』に似たクールさがありつつピアノでの惹きつけ方が絶妙ですし、『Sunny Days!』も『Tresure Chest(歌唱:西明日香/作詞:ANCHOR/作曲:俊龍/編曲:ANCHOR)』というこれまた私が愛している楽曲に似た平和な雰囲気を醸しながら、ブラスセクションやタンバリンで盛り上げてくれる曲です。『Sunny Days!』の作風で何かのアニメのオープニングとかを作ったらさらに注目される気がします。期待。

『東のシンドバッド(歌唱:鈴木このみ/作詞作編曲:ANCHOR)』

この曲を語らずには終われないですよね。『東のシンドバッド』は初期のANCHORファンの多くがANCHORさんを「見つけた」楽曲であって、そういう意味でも印象深い人の多い作品なのですが、思い出補正を抜きにしてもすごい曲だと思います。

とにかくANCHORさんのバンドサウンド楽曲の疾走感・高揚感がすべて詰まっているというか、動画で言うと1:49~1:53のドラムとか嫌でもテンション上がりますし、鐘の音やらイントロのヒグラシっぽい声やらサビ前のキュウウウウウン→サビのキラキラやら、細かいサウンドエフェクトで隙間なく抜け目なく盛り上げてくれる。

私がANCHORさんの音楽のどこがすきかって毎回ちゃんと盛り上げて引っ張ってくれるところなんですけれど、『東のシンドバッド』はそういう意味でもだいぶすきです。

◎いかがでしたか?

列挙した楽曲以外にもまだまだANCHOR曲はたくさんありますし、ここで紹介しなかったからといってそれらがあまりよくないなんてことは絶対にありません。私はANCHOR曲は全部すきです(全部聴けているわけではない)。

ここまでお付き合いしていただき本当にありがとうございました。誤字脱字・認識間違いなどございましたら遠慮なく報せていただけるとありがたいです。あなたの推し語りも、いつか聞かせてくださいね。

エンディング↓

『一芸は天道に通ずる(作曲:ANCHOR/編曲:ZiNG)』




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