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【C102】コミケの売上記録の分析結果を大公開!

こんにちは。Miyagawaです。

先日開催されたコミックマーケット102にて、サークル『かわいいアヒルの子』から、ホロライブ所属のVTuberとのギャルゲ風ライトノベル『君と過ごすホロライブ ―後編―』を頒布しました。

著者 みるひおーれ
イラスト すぺる
デザイン Miyagawa

ホロライブ所属のVTuberである、白上フブキ、宝鐘マリン、天音かなた、大神ミオと学園生活を送る内容となっております。

前回の冬コミ(C101)では、前編を頒布しており、
今回の後編で、無事完結となりました。

当日は著者のみるひおーれ先生とともに、売り子を務めさせていただきました。
足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。

先日、売り子をしてみての感想をこちらの記事にまとめました。

今回、この記事では弊サークルの売上記録を分析した結果を大公開させていただきます!
本ごとの売上数をはじめとして、サークルの内情を包み隠さず赤裸々にしてしまいます!



①即売会レジで売上を記録する

まず、分析するための売上記録がないことには、話が進みません。
売上記録というと、多くのサークルでは、即売会ごとに何がどれだけ売れたかを記録して終わり、なんじゃないでしょうか?
弊サークル『かわいいアヒルの子』でもそうでした。

しかし、今回の夏コミでは、もっと詳細な記録を取りたいと思い、即売レジというアプリを活用しました。

頒布物を登録しておけば、即売会中のお会計の計算、在庫数管理ができるアプリです。
そして即売会後には、何時に何が売れたかをcsvで売上記録をエクスポートできる優れものです。
タイムスタンプ付きで記録できるのが素晴らしいですね。 

コンビニなどで導入されているPOSレジでは、商品ごとの売上と在庫を管理し、いつ、どこで、なにが、誰に売れたのかが管理されていますが、その簡易版のような感じですね。

無料で利用できるアプリなので、これを活用しない理由はないんじゃないかと思います。


②記録した売上を整理する

では、即売会レジを使って記録した結果、どうなったのか、エクスポートしたcsvがこちらです。

前編と後編の2つを頒布し、購入者37人、前編30部、後編37部という結果になりました。
10:51に初めての購入者が来て、前編と後編1部ずつ購入した、という風に見ることができます。

ここからデータを見やすくしていきます。
日付は消して時間だけにして、各時間での売上の合計を出していきます。
13:00時点で、前編が合計12部、後編が合計18部売れた、という風に見ることができます。

これを横軸を時間、縦軸を合計の売上としてグラフにプロットしたものがこちらです。

なにやら点が集中していてる盛況な時期がありますね……?


③グラフから時間帯の分析をする

売上記録を整理することができたので、準備が整いました。
ようやく本題、ここから分析を進めていきます。

時間帯を含めた分析をする上で、前提として押さえておくべきなのは、コミケのタイムスケジュールです。

今回の夏コミ(C102)は10:30開始、16:00終了。
そして、一般入場には、3種類の方法がありました。
10:30から入場できるアーリー入場
11:00から入場できる午前入場
13:30から入場できる午後入場

このタイムスケジュールをグラフに重ねて、盛況な3つ時期について考えていきます。

第1波は、10:51~11:43。コミケ開始30分後からの約1時間。
コミケの開場すぐはシャッター前サークルや壁サークルといった、大手サークルに人が集中するというのは、言わずと知れた事実。
アーリー入場者が大手サークルを巡り終わって、島中に移動し始める時間帯なのでしょう。

第2波は、12:15~13:18。12時を過ぎてからの約1時間。
大手サークルをたくさん回ったり、超人気サークルに並んで待機が長引いたりしたアーリー入場者、大手サークルを巡り終わった午前入場者が、島中に移動し始める時間帯なのでしょう。

ちなみに『君と過ごすホロライブ』の後編だけ買った人(C101で前編をすでに買っているリピーターと思しき人)は、全員第2波までに来ています。

記録ではなく、記憶頼りの印象になってしまいますが、見本を見ずに買った人(TwitterやPixivの事前告知で知って購入を決めていたであろう人)が多かった印象です。

第3波は、15:03〜15:55。終了前の約1時間。
目当てのサークルを一通り周り終えて適当にサークルを物色する人や、午後入場者と思われます。

またまた記憶頼りの印象ですが、設営を見て足を止め、本の中身を見た上で買った、その場の偶然の出会いの人が多かった印象です。


④webカタログのお気に入り登録者数から分析する

コミケにはwebカタログがあり、ユーザー登録すれば、サークルをお気に入り登録できます。
そして、サークル参加者は、自分のサークルをお気に入り登録してくれたユーザー数を確認できるようになっています(一般参加者は案外知らないのかも知れない)。

弊サークル『かわいいアヒルの子』の、webカタログでの最終お気に入り登録者は21人でした。
すでに書いた通り、購入者は37人だったので、お気入り登録者の購入率はかなり高そうな感じがします。

小説という特性上、Pixivなどでサンプル確認に時間をとって、熟考した上でお気に入り登録している、と考えると、購入率の高さに納得がいきます。
一方、マンガやイラスト集であれば、絵を見たファーストインプレッションの勢いでお気に入りしたものの、結局買わない、とかが大いにあり得そうですね。
(お気入り登録者の購入率の相場が分からないので、そもそもこの数字が高いのか低いのか、厳密にはよく分からないんですが、頒布物による購入率の違いはあるんじゃないでしょうか。)

ここで、お気に入り登録者の購入率が100%と仮定してみると、21人目の購入者は第2波の後半にあたります。

それ以降の購入者は、お気に入り登録をしていない、つまり事前のサークルチェックをしていない購入者と考えることができます。
③で書いた、第1波と第2波は、事前のサークルチェックで購入を決めていた人が多く、第3波は、その場で興味を持ってくれた人が多い、という印象と一致しており、事実と印象に大きな差はなさそうです。
(実際にはTwitterやPixivの告知を見てサークルチェックしたものの、お気に入り登録をしていない人がいるでしょうから、若干の誤差が予想されます。)


⑤購入者の内訳から購入のキッカケを分析する

③と④の分析結果を踏まえて、さらにいくつかの仮定をして、購入者の内訳を推察していきます。

④でお気に入り登録者の購入率が100%としたので、全購入者37人のうち、21人が事前にサークルチェックをして購入を決めていた人16人がその場で興味を持ったご新規さん、と分類します。
(③での印象を④で補強して、ほぼ事実としています。)

後編だけ買った7人を、C101で前編をすでに買っているリピーターさんとし、さらに、リピーターさんは全員お気に入り登録してると仮定します。
すると、お気に入り登録をした21人のうち、7人がリピーターさん14人が事前チェックしたご新規さん、と分類できます。

これで購入者を3つのグループに分類できました。
分類したそれぞれのグループについて、何が購入に繋がったのか考えていきます

リピーターさん7人は、前編を読んだ上で、続きが読みたいと思って来てくれた人です。
これは、執筆を頑張った成果です!
みるひおーれ先生がいい作品を書いたからですね。

事前チェックをしたご新規さん14人は、TwitterやPixivで来てくれた人です。
これは、告知の成果です!
Pixivでは『君と過ごすホロライブ』の前編と、後編の一部を期間限定で公開していたのですが、それが良かったのかもしれません。

その場で興味を持ってくれたご新規さん16人は、設営・本の装丁・イラストで足を止めてくれた人です。
これは設営とデザインとイラストを頑張った成果です!
設営には工夫を凝らしていて、机の高さを底上げして垂れポスターの面積を増やしたり、ポスタースタンドを新規導入したりしました。
設営を見て足を止めてもらえると、設営者冥利に尽きますね。

事前チェックしたけど、一応当日に中身を見てから購入したため、その場で興味を持った人として見えた、という場合もあると思うので、14人と16人は、ほぼ同じとみていいでしょう。
すると、ご新規さん獲得の窓口は告知と設営が半々といったところ。

ですが別の見方をすれば、過去作の影響と事前のサークルチェックによって、売上の半分以上はコミケが始まる前に決まっている、とも言えます。


おわりに

以上のように、夏コミの売上を分析してみました。
即売レジで記録をつけようと思い立ったときは、ここまで詳細な分析をするつもりはなかったのですが、記録を見てみたら分析が捗ってこうなりました

予想以上に見えてくるものが多かったので、今後も売上分析を続けていきたいですね。
次回以降、リピーターさんの割合が増えていくかな〜?とか考えると楽しみです。
分析を続ければ、分析結果をまとめた同人誌が出来上がるかもしれませんね?

次回冬コミはmiComet本の予定ですが、将来的に売上分析の本が出るかもしれない、弊サークル『かわいいアヒルの子』をよろしくお願いします!
ありがとうございました!




『君と過ごすホロライブ』について気になったら、こちらの記事も読んでみてください!

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