今日は新宿で途中下車。「大人の串カツ屋」で一杯やってかない?
「ごめ~ん!お待たせっ!」
「大丈夫だよ、じゃ行こうか」
こんな会話がそこらじゅうで交わされているここ新宿駅は、今日も今日とて大賑わい。
東京の代表的なビックターミナルと言われるだけあって、誰かと待ち合わせをしている人々は自然と目に付いてしまう。
新宿にアクセスしている路線総数は10線。さらに2016年に建てられた「バスタ新宿」も含めれば、北は青森、南は福岡まで行けてしまう。(とっ、とんでもない…驚)
そんなわけあって、誰もが集まれる「新宿」が待ち合わせ場所に使われるのは至極当然なことなのだ。
しかし、
余りにも交通の便が良すぎるために、新宿は通過点。降り立ったとしても店がありすぎてご飯難民に陥ることもしばしば…なんて人、結構多いのではないだろうか?
また、これは新宿に限った話ではないのだが、一人で食事をする分には気にすることない事柄も、相手が異性となれば心配事が次から次へと沸き上がる。
予算はいくら?相手の空腹加減は?好き嫌いはあるのかな?雰囲気のお店は良い悪い?
ふふふふふふふ
その不安、この私がまるっと綺麗に解決してあげよう!!!!
おすすめ過ぎて教えることがすこぶる渋いが、頻繁に行くであろう新宿で、誰に紹介しても恥ずかしくない店を知っていることは、きっとあなたの小さな自信になることだろう。
―
新宿三丁目駅から97m。
駅チカすぎる駅チカにこの店はある。
かの有名な伊勢丹本店横に構えるビル9階、エレベーターの扉が開くと落ち着きのある和モダンな空間が広がっている。串カツと言えば、わいわい賑やかな居酒屋のイメージを抱いていたが、雰囲気満点、これはもう「大人の串カツ屋」。
・・・ッッッッッ!!!!!
のれんの隙間から見える、完全カウンタースタイル。
これならふらっと一人で来るのも恥ずかしくない。
綺麗なお姉さんに席へと案内され、私はそわそわしながら着席した。
卓はそれぞれ3~4つほどに分かれていて、それぞれ に職人が配置されている。
ええ…???なにこれ…
目の前で揚げてくれる圧倒的臨場感〜!!!!!
「揚げる」という行程にも巧みの技が必要なのは言わずもがな。自分が揚げる体感型にもそそられるが、「楽しむ」よりも「美味しい」を追求したい時は、こういったシステムは凄く嬉しい。
席には既に3種のつけだれ(ソース、カレー、醤油)、野菜、レモン、お通しが置いてある。飲み物を注文し終えると、担当の職人ががこの店の楽しみ方の説明をし始めた。
「この店は全ての串が、200円。旬の食材を使った40種以上の串の中から、バランスの良い組み合わせ、私のおすすめ順にお出しします。もちろん苦手な食材やご希望の食べたい串が有りましたらお気軽にお申し付けください。また、付け合わせのお野菜はおかわり自由となっています。お客様がご満足いただけましたら、「ストップ」とお声がけください。その声を合図に、おまかせコース終了となります。もちろん途中休憩も可能となっておりますので、何なりとお声かけください。」
ナッッッッ、全オ任セ、ダト・・・・!?///////////
ぁあああーーーそそられる~~~~(頭を抱える)
食事ってすごく当たり前の話だけど、体の中に入れること。だからそこには食事を出す相手との信頼関係が自然と求められる。
お店としてこんな良い場所に出店しているわけだから、きっと立地に見合った物を出してくれるとは思っているが「職人のお任せコース」一択なんて、、、、
だめだ、やけてしまうぐらい期待と興奮が押し寄せる。
―
ジュワワワワワ…パチッパチ…ジュゥ~・・・・・・・・・
揚げるBGMでお酒が進む。
うん、お通しも旨いな。
「はい、お待ちどおさま〜こちらはホタテの貝柱です。端の醤油につけてお食べください。」
!?
お通しを完食するまもなく記念すべき串1本目がやってきた。
ワァオ~スピーディー・・・!!!!!!
串先に刺さる素材を、黄金色からきつね色の間に染まった衣が包む。カラリと揚げられているのが見ただけでわかるのって凄すぎる。
揚げたて……(ゴクリ)
猫舌の私は恐る恐るかぶりついた。
ガリィッッッッ
だがしかし案の定、
「ん~~~~////////!!!!!!!あふっっ(熱つ)あふいっっっ(熱い)」
火傷した。
熱、熱つ、あっ……ううううう、うっ、うっっっっっま・・・・?!!!
え・・・・?美味いんだけど・・!!!
火傷よりも美味いが圧勝。
ヒリヒリする舌すら気にならないほど咀嚼が止まらない。
なんと言っても驚きの軽さに瞳孔が平きっぱなし、私がコンタクトユーザーだったら目が乾いて死んでいる。
揚げ物と言えば重たい、油っこい、くどいなんて思いが浮かぶと所だが、繊細で弾むような食感は信じられない。
厳選された素材を使っているだけ合って、まるでお刺身のホタテ貝のような甘みを感じる。
ふん~~~~~~おいしい~~~~…//////
丁度食べ終わったタイミングで出てきたのは鱚のタルタルソース乗せ。
「こちら既に味がついておりますで、そのままお楽しみください。」
些細な点だが、一点ごとにベストな食べ方を教えてくれるのが嬉しい。
こんな組み合わせ、まずいわけが無かろう。
・・・・・っっあーーーーーーーー。
はい!!うまい(号泣)!!!!!!!!!!!!
白身魚のフライにタルタルソースは王道も王道ど真ん中!!!むしろ想像できる味わいなのにここまで感動させられるのはこの店の凄さとしか言いようがない。
あまりの美味さ体をのけぞらさせていると、なにやら名前が書かれた看板を発見した。
んんん・・・????
○○○さん79本、○○○さん102本、○○○さん、ひゃ、170…本…!!!!!?????
もしや歴代串カツ本数ランキング表!?!?!
一位に関しては次元が違いすぎて頭がくら付いたが、こんなにエアリー食感なんだ、もしかしたら私も50本ぐらいは余裕で食べれるかも知れないな(にやり)
―
その後も職人のぶれのない、自信に満ちた串カツ達はどれも美味しかった。メインとなる素材から、野菜まで。なに一つとして首を傾げる串は存在しなかった。串カツ一本一本に私の感想を述べていくと、騒がし過ぎて読み手にストレスの与えかねないため、以下の私が食べた種類紹介で割愛させていただこう。
海老大葉/黒豚バラ肉/レンコンカレー/アスパラ/ワカサギ/ウズラ/タマネギ/シメジ/ジャーマンポテト/箸休めでもずく酢/もちと海老すり身/白子/カマンベール/マッシュルームチーズ…
う、、、やばい、お腹いっぱいなってきた、、
使用済みの串を入れた筒を確認すると、15本。
ふと、さっき見た最高記録170本が脳裏をよぎり、ギョッとした。
悔しいが私はあの看板に名を刻むことは出来なさそうだ(笑)
「す、すいません、ストップお願いします…!」
「では今揚げている蟹を持って最後に致しますね。もう少々お待ちください。」
え?
カカッカカカカカ ニ!?!?!?!?!?今この人カニって言った!?、?!?!?!
蟹と言われたら食べざるおえない・・・だって蟹だもん・・←
「はい、どうぞ、蟹でございます。」
ほぅ……♡(うっとり)
やばいやばい惚れてしまう!!!!!
こんなの食べる前から白旗。絶対に美味しい。
蟹爪を持ち、贅沢に1口でかぶりつく。
ガリィ…ッッッッッッ
はぁふ・・・・・・//////////
やはり揚げたては熱いがこのザックザクの衣が癖になる。口の中でほどけるよに満ちるふわっふわの身…くぅっっっっっ…か、蟹の身が甘い、、、
―
パンパンになったお腹をさすりながら、今日出てきた中で何が一番美味しかったのかを考えていたが、どれも美味しくて一番を決めるのに頭が疲れてきたので考えるのをやめた。
デザートにまでたどり着けなかったが、蟹でフィニッシュを決めた私の胃袋は大満足。
出口へと向かうと、まだ18時だというのに長蛇の列。エレベーターまでその列は続いていた。
―
店を出ると、入ったときよりも賑やかになっている。
さすが眠らない街、新宿だ。
こんなに人がいるけれど、みんなは今日どこでご飯を食べるのだろうか。まだ決まって無いのなら、この店を教えたい。
御年20歳、思い返す物全部が美味しかった串カツ屋は生まれて初めてだった。いつもなら既に胃もたれがスタートしている時間だが、今はスッキリした気分。
1つ難点を挙げるとするならば、この店は予約を受け付けておらず、美味しい串カツをスムーズに食べられるかどうかは博打的なところがある。
知る人ぞ知る場所ではあるが、あの待ち人数を見ると、、、
うん、オープン直後、もしくは運良く閑散期間に当たらない限り、少しの待ち時間と忍耐力は必要そうだ(笑)
目の前で揚げてくれるドキドキ感、何が出てくるかわからないわくわく感を体験しに、今日は新宿で途中下車してみてはいかがだろうか。
新宿からどこかに行くのではなく、
新宿で忘れなれない時間を過ごそう。
今日行ったお店は「新宿 立吉」でした。
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