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AIC生ブログ|水と土のどっちがいい?ーレタス編①ー

マイファームは、「アグリイノベーション大学校(AIC)」という社会人向けの農業スクールを運営しています。
仕事を続けながら週末で農業を学びたい方へ向けて、農業の技術や経営に関しての知識・理解を深める、学びのプログラムを提供している学校です。

今回は、現役でそのAICに通っている、いのうえさんから寄稿いただいた記事をご紹介させていただきます。

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まだまだ第二波、第三波への警戒を怠ってはいけない状況ですが、新型コロナウィルスは現状少し落ち着いてるように思えます。アグリイノベーション大学(A I C)での講義・実習も停滞していましたが再開し始めました。自宅で育てている野菜も今のところ順調に育っています。
今回のブログでは、前回紹介したレタスの土耕と水耕のそれぞれの種植え、定植を行った結果を紹介していきたいと思います。

▼前回はこちら▼

〜種植え〜

土耕栽培
ホームセンターで購入した正方形のプランターに土を引いて種を撒いていきます。土はこれもホームセンターで購入した「まごころ培養土」という培養土を使用しました。
はっきり言って、どの土が良いとかは全くわかりません。また今回、下調べはあまり行わずにやろうと思うのでフィーリングで選んでみました。

種の植え方も至ってシンプルに、購入した種の裏面に記載されている方法で行いました。
1つのプランターに4つ穴を開けて、各穴に5、6粒の種を植えていきます。この時、レタスは好光性である為、穴を浅く、土をそっと被せるのがポイントだそうです。

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※好光性云々については、最後の「豆のめ」のコーナーで紹介します。

水耕栽培
水耕栽培の種植えは、伊藤龍三著の「人気ブロガー・横着じいさんのかんたん水耕栽培 決定版」を参考に行いました。

まず、前回用意した耐水容器に小さく切ったスポンジを10個程度敷き詰め、各スポンジの上に種を2粒ずつ丁寧に置きます。

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さらに、その上から種の乾燥を防ぐためにトイレットペーパーを被せ、霧吹きで水を吹きかけて表面を湿らせた状態にします。定期的に水を吹きかけて湿らせた状態をキープすることが大切です。

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この状態でそれぞれ発芽するまで待ちます。

〜生育記録〜

発芽

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種を植えてから、土耕は4日後に、水耕は3日後に発芽を確認できました。土耕の方は土が覆いかぶさっている分、肉眼で確認できるまで水耕と差がありましたが、生育状況としてはこの段階では、大きな差はないと思います。

発芽から二週間

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土耕の方は大きく育ち、十分定植できるサイズになりましたが一方で、水耕の方は土耕に比べて小さく、毎日観察を続けていますが発芽から10日経過した時点から、あまりサイズが変わっていません。
このまま育てていても大きくならないと踏んで、両方とも定植していきたいと思います。

〜定植〜

土耕栽培
野菜栽培の経験がないため、ざっくりした感覚で定植を行いますが悪しからず。
百均で購入した長方形のプランターに種まきの際に使った土のあまりを少し敷き詰めます。そして、その上に各レタスの苗を置き上から土をかけました。

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正解がわからないので少し不安ではありますが、この状態で生育していきたいと思います。


水耕栽培
種植えの時と同様、参考にしている資料からお茶パック栽培法を自分なりに試してみようと思います。その方法というのは文字通りお茶パックを使用したもので、容器は種植えに使ったものをそのまま使用していきます。
まず、容器から一度、種を植えたスポンジを取り出します。

次に、スポンジを植えている種の間で半分に切り分け、20粒ずつ植えた種の中で生育状態の良いものを半分ほど選びます。

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さらに、切り分けたスポンジの乾燥を防ぐために空のお茶パックに詰め、園芸用針金を巻きつけて固定します。見た目は軍艦巻きのような状態になります。

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そして、容器に軍艦巻きのようにした苗を戻す前に、生育に使う液肥を保持するため、容器の底に水切りネットとダスターを敷きます。

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最後に、スポンジを容器に戻してから液肥を容器の3分の1くらいの高さまで注いで、定植が完了です。液肥は「ハイポニカ」という名前の肥料を使用していきます。

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〜種植えと定植を終えて〜

今回、初めて種植えと定植をしてみての感想ですが、正直かなり不安です。
現在までの反省点は土耕栽培については芽の間引きで、一粒ずつ植えた方が良かったような気がします。水耕栽培に関しては、種植えから定植のタイミングをもう少し早くしておく必要があったのでは・・と今にしては思います。
次の野菜のときには、もう少し上記の点を意識したいです。

さて、次回のブログですが、定植の段階ですでに青色L E Dと白L E Dそれぞれで生育の差と収穫について紹介していきたいと思います。それでは・・・

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※農業や野菜についてより、理解を深めるためちょっとした雑学のコーナーです。

『好光性』と『嫌光性』

種植えの紹介時にも少し出てきましたが、植物の種子にはそれぞれ、「好光性(こうこうせい)」と「嫌光性(けんこうせい)」という特性があるそうです。玄人の方ならわかるのかもしれないですが、素人の自分には種の見た目で特性の違いはわかりません。

では、どういった違いがあるのか・・・

まず「好光性」について
好光性の種子は発芽する条件として光を好む性質を持っています。
光を感じることによって初めて発芽することができるそうで、種を蒔く際には土を被せすぎないようにすることが重要です。土を被せずに指で少し押さえるだけなんてものもあるんだとか。
一般的には撒いた種の上に2.3mmから10mmの間くらいの土が被さっているのがベスト!
私が行っているヴァーティカルファーミングでは、基本的にこちらの特性の野菜を育てていくことになります。

具体的な野菜の種類は、人参、小松菜、レタス、カブなどなど

次に「嫌光性」について
こちらは前述した「好光性」とは真逆で、発芽する条件として光を嫌う性質を持っています。光があるところでは発芽ができなくなるそうです。
だから、種を植える時も大体2〜3cmくらい上に土を被せてあげる必要があります。

具体的な野菜の種類は、オクラ、トマト、玉ねぎ、大豆などなど。大豆なんかは日の全く当たらないところでもやしができることから「嫌光性」のイメージがしやすいかと思います。

いかがでしたでしょうか、野菜にもインドア派、アウトドア派がいると思うとなんだか親近感が湧いてくるような気がしませんか。
夏野菜、冬野菜の季節を問わず「好光性」と「嫌光性」の違いがあるのも興味深いものがあります。皆さんも野菜を食べるときに「この野菜、インドア派か?アウトドア派か?」と考えてみるのも面白いのではないでしょうか。ではでは・・・

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