Day011.「ロン毛ツーブロック」

色々な訳あって、12歳から20歳まで1人で暮らしていた。
とは言え当時の実家のアパートの別室だったので正確には一人暮らしと「離れ」の間だろうか。

10歳で洋楽に目覚め11歳からドラムスクールに通い、中学生になってパンクロックを始めとしたアンダーグラウンドと出会ったオレの部屋には、テレビがなかった。
だからやる事といえば音楽を聴く事と読書をする事とスティックを握る事とギターを弾く事と歌う事とあとはいわゆる若者がやるアレやアレやアレなど。
小学生の頃は、みんながドラクエの話をしている時に夢中だったのはCULTURE CLUBやWE ARE THE WORLDや北杜夫。
中学生の頃は、みんながBOOWYやX(JAPAN以前)の話をしている時に夢中だったのはSEX PISTOLSやKING CRIMSONや江戸川乱歩。
高校生の頃は、みんなが長渕剛や尾崎豊の話をしている時に夢中だったのはSEPULTURAやNAPALM DEATHやBURRN!!。

ああ。なんという純粋培養。

なので当時のヒット曲はビックリするぐらい知らない。
いや、聴いた事があるとしても卒業後にバイト先の仲間とカラオケに行った時に聴いて覚えたような曲で曲名もアーティスト名も全然ピンと来ない。

そんな中で高校を卒業と同時にオリジナルバンドをやり始め、多少道を踏み外しつつ仲間とバンドに夢中になっている頃に迎えた成人式の思い出は警察署の取調室。

いや、オレが何かしたわけはなく、同級生が酔っ払って揉め事を起こした時に仲裁に入ったら、見た目も含めてかわからないけど(ほぼモヒカンのロン毛ツーブロック)なぜか「話を聞かせて貰おうか」と連行されたのだ。ひどい。

成人式を迎えると共に社会の厳しさや理不尽さを思い知らされた。

そんなこんなで新成人の皆さん、おめでとうございます。
ex.成人として大変な時代にしてしまった事を恥ずかしく思います。
厳しい中ですが、どうか必ず来る明るい未来に希望を持って生きて行って下さいね。
あと悪い事すると捕まりますが何もしてなくても見た目だけで連行される事もありますよ。理不尽です。

理不尽です。