君との時間

今日で妊娠20週を迎えた。いわゆる折り返しらしい。

春に宿った小さな君は、順調に育っている。悪阻という修行のような日々を約1ヶ月過ごし、マイナートラブルに見舞われながらも、数週間に一度の健診で君の姿を見る度に励まされ、自分の体の中に宿る小さな命の不思議を感じられずにはいられなかった。

約20週も一緒にいてもなお、まだ本当に君はここにいるのか？なんて思う日もある。日々は穏やかに、時に乱れながら、流れていく日常という日々を私たちは変わらず過ごしている。ほんとに不思議だよ。あと20週もすれば君は私の体から出てきて泣き声をあげるのかと想像できるようで、それはまるで未知の世界過ぎて実感湧かないんだよ。

だけど、日ごとに大きさの増すお腹。そして最近はポコポコ、むにゅと動く感覚。これが胎動かな？君が丈夫に育っている証で嬉しくなるよ。

私も夫も相変わらず仕事が忙しくて、君を迎える準備はボチボチしかできていないけど、この変わらない日々が私達をまっすぐ立たせてくれているように思う。君が生まれても生きていくために、朝起きてご飯を食べて、働いて、お風呂に入り夜を迎えて眠る。この人間の営みは止めることができないのだ。そこに君もあと半年弱もすれば加わるのだ。守るべき、いや一緒に成長していくべき相手として。

夫は新米パパになるべく、色々とグッズを見たり、プレママパパ教室に行きたいと意気込んでいるよ。私でも未知の世界なのだから、夫からしたらもっと未知の世界だからね。でもいつも誠実に物事に向き合ってくれる人だから、君のことも誠実に待ちわびているよ。そんなパパになるべく夫は、気が付けば膨らんだお腹に耳をあてて真剣に君を感じようとしているよ。絶対に聞こえない君の音をね…笑　（私の消化の音しか聞こえないｗ）もう少しすれば力強い胎動を夫も感じることができるかな。

まだ性別は分からないけれど、健康で育ってくれればどちらでも良いね。楽しみだよ、ただただ、心から楽しみだ。

春に宿り、私の体の中で一緒に暑い夏を迎える。夫と2人だけで過ごす季節が少しずつ過ぎていく。2人の時間を恋しく思ったとしても、寂しいとはきっと思わない。私達にしかできない宝物を宿し過ごした日々、そして家族が増えていく喜びはきっと何事にも代えられないだろうから。

大変なことも辛いことも、心配なことも山のように増えるけれど。今いるこの世界を抱きしめて、君を宿して過ごす後半戦も楽しく過ごしたいよ。出産がどうなるかはまだ考えないでおくよ！それは後半戦に取っておく。

どうかこのまま安心して大きく育ってね。