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人生のパズルピース




来週から夫が会社の研修旅行で海外へ行く。そして来月は友達の結婚式で東北まで。どちらも行っても大丈夫かな?と息子がいるからかお伺いがあった。

私はもちろんどちらも行っていいよと返答。会社の研修旅行は給料から天引きで積立をしていて数年に一度行われる行事ごと。これで息子が生まれたばかりで小さいので行けない!なんてことはむしろあってはならない。いつも思うのが、逆の立場なら?ということで、私もその立場なら絶対に行きたいし、いや行くべきだしと。そこは特に問題なかった。

でも思わず出た言葉が

「いいな~!うらやましい~」

だった。

今は息子との穏やかな時間はとても幸せ。こんな時間が人生で持てるなんて感謝したくなる時も多々ある。でもやっぱり自分の時間は思うように持てないし、今は特に行動制限がかかる。何をするにも自分よりも子供中心のスケジュールや段取りになる。

もちろん私も今だって海外や行きたいな場所に行こうと思えばきっと行ける。夫も止めたりしない人。だけど、今は息子との時間が何よりも優先したいことなんだろうなとも思うのだけど。


30歳後半まで好き勝手生きてきて、仕事でもプライベートでも国内外に飛びまくっていた私。時々、その時の身軽さがとても恋しくなる時がある。SNSで旅行や美味しい物を気軽に食べに行っている友達を見ると、純粋にいいな~と思う。隣の芝生は青いじゃないけど、そういう気持ちはやっぱり湧いてくるもんだなって。


それでも目の前で両手万歳してスヤスヤ眠る可愛い寝顔を見てると、これからの日々が楽しみで仕方なくなる。二足歩行に向けて進化している日々を近くで見守り過ごしながら、これからもっと成長していく。言葉を覚えて会話ができて、もっともっと今より外の世界や人に興味を持つ。そんな息子、家族でたくさん出かけたいところがある。それこそ大好きな自然たくさんな場所でのアウトドア、海外なんかもそう。一緒にでかける、何かをする楽しみがやってくるではないか。それが今は自分の新たな夢になり、主語は私ではなく子供と、家族になっていることにも気づいた。



Amazonプライムのドラマで「Modern Love Tokyo」というのを見た。その1話に水川あさみさん演じる母親が母乳にこだわってキャリアを続行しながら子育てをする話があった。タイムリーだなと思い見ていたら、話の終わりらへんで印象的な言葉が出てきた。


「 結局、母親は何を選んでも罪悪感を持つものなんですよ。」


1人目は母乳にこだわって育てただけど、2人目、3人目になるともうミルクオンリーで育ててるという母親に出会って言われた言葉。キャリアも続けて、唯一子供とのつながりであると信じる母乳育児にこだわり、身を削り自分を追い込んでいた主人公は、その言葉に心がすっと変わる。

これもすごく分かるなとしみじみ。良かれと思い、色々調べて選んでやっていこたとについても、選ばなかった方に後ろ髪をひかれる。やっぱりあっちがよかったのか?こっちを選んだからこうなったのかなんて。情報に左右されると言ったらそうかも知れないけど、正解のない子育てはいつも自信と不安が入り混じる。

でも子育てだけじゃなく人生においてもそうかも。そして羨ましいなと思う感情もそれに似ている。きっとみんな手に入らないもの、選ばなかったものへの想いって心の底にそっとあるものなのかも知れない。

私たちが持つ人生のピースはパズルのようにピタッとハマるものではない。形を変えながら、その時のピースを大事に合わせようとする。私だけじゃなくたくさんの物事、人がそのピースを持ってきてくれる。

私の羨ましいは誰かのピース。また私が持っているピースを羨ましいと思う人がいる。

完成系のない人生のパズルピース。どんな色でどんな形がやってくるのか。どんな感情でそのピースを手にしていくのか。楽しみに、そしてまた不安になりながら大事に合わせていこう。私だけの人生のパズルピースを。

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