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30代男女の恋愛模様

先週末、久々にアウトドア仲間の仲良しの子とお茶をした。

昨年末にデイキャンプをして以来だったので、3ヶ月ぶりぐらいだった。その最後に会った時に、私はすでに彼氏と付き合い始めていて、みんな祝福してくれて、次は誰か続こうねという話で盛り上がった。それぞれ何もないこともなく、総じてこれからが楽しみだねという状況であった。次に会った時はまた状況変わって、話も増えてるかなと言ってバイバイをしていた。

そのうちの1人、なかなか仲良しの子で、大好きな子である。私の1つ下だ。彼女の恋愛歴などそれぞれ一通り歴史を知っている。アウトドア仲間って不思議で、1泊2日とか、丸1日自然の中で過ごすものだから、なかなか深い話、それぞれの生きてきた過去や歴史までさかのぼって話をする節がある。だから知り合ってまだ数年とかだけど、妙に近しい間柄に感じるのだ。それこそ3ヵ月か半年に1度会うぐらいなのだけど。そんな彼女と2人でお茶をした日曜の昼下がり。やっぱり状況は変わっていた。

昨年、彼女は元カレとずるずるどっちとも言わない関係性が続いている状態だった。その元カレとはスポーツの趣味で知り合い、付き合はじめたのはもう3年前にさかのぼる。7つ下ではあったが、彼女のタイプでもあったのだろう。約半年付き合うこととなる。だけど、付き合っていた当時、彼女の口から出てくるのはどちらかというと不満や不安が多かった。相手は若いしねぇで片づけられる内容でもない気がして、きっと長く付き合うことはないんじゃないかと思っていたら、案の定、半年ちょっとで別れた。彼女が振られた形だった。しかし、同じスポーツの趣味の場で顔を合わせることもあり、彼女はなかなか吹っ切れなかった。極力話さないように、会わないようにしていたが、ふとしたきっかけで別れてからまた連絡を取り合うようになったと言ったのが昨年の話。友達になったことで、付き合っていた時よりも色々と言いやすくなったし、付き合っていた当時にあれは傷ついた等の話もできたという。そしてその元カレも元カレで、家族の話(ちょっと重い)などを彼女にするようになり、彼女の中でまた元カレが特別な存在になっていった。私はちょっと違うなぁと思ったので、あんまり深入りしない方がいいよ~とだけ言った。

それから昨年末になるまでの半年間、毎日連絡を取り、毎週末のように会ってご飯や買い物に行くという時期が続いたようだ。一度、手をつないでこようとしたらしいが、それは断ったようだ。なので、キスも一線も超えていない。そこで彼女はクリスマスも間近になっていたので、この毎日連絡を取って、定期的に会うという関係性を思い切って聞くことにし、付き合う気がないならもう連絡も一切してこないでと話し合いをしたようだ。やっぱりこういうどっちつかずの関係性は女性が悶々とするものだ。結果、やっぱり付き合う気はない、俺じゃダメだ的なことを言われたらしい。よくあるパターンと言えばパターンだ。私はずっとこの一連の話を聴きながら、この元カレは彼女に甘えているなぁと思っていた。年下だし若いというのもあるけれど、人間性として精神年齢はもっと低いと思った。

彼女は付き合えないと言われてから、自分じゃダメなんだと自分を責めるようになったと昨年末に会った時に言われた。家族のことやトラウマのこと話してくれたから、私が支えたいとか変えてあげたいって思ったんだけど、私じゃダメだったんだって思ったと言ってきた。あぁこういう思考ってほんとダメ男に対してどうしても持ってしまうんだよな…私も前の人に対して似たような感情を持った記憶がある。よく分からない態度を取られ始めた時、きっと今はこういう状態だから支えてあげなきゃ。きっと過去のいじめや恋愛のトラウマがあるから、私は違うって証明しなきゃとか…勝手にヒロインぶっていた節があった。しかし、蓋を開けてみれば、どうってことなくて、相手は何も考えていない、いや、相手の気持ちなんてどうでもいいような人間だったのだ。

私は彼女には定期的に言っていた。それは彼の問題で、○○ちゃんの問題じゃないよと。自分の弱みを武器にする人はあまりろくなためしがないと学んだからだ。それでもやっぱりその渦中にいる時は、自分が納得いくまで、思い知るまで離れることができないのだ。これも身をもって知った…。

そしてようやく昨年末に振られたこともあり、もう一切連絡しない、連絡先もブロックすると宣言した。ようやくここまできた~と私も安堵した。それでも自分を責める彼女がいたのだけど。人の気持ちを汲み取ることはとても良いことだけど、それが行き過ぎると厄介なことになると思う。私じゃダメだったんだ、私じゃ彼のトラウマを変えることはできなかった。次付き合う彼女はそれができる人ってことだよね…と言ってきたのだ。違う!それは違う!結局、人は人のトラウマをなくすことも、人を変えることもできない。支えにはなったとしても、変わるべきはその人自身であり、他人ができることではないのだ。「それは誰もできへんし、誰も彼のトラウマはなくせないよ。そんなんその人の問題。逆に○○ちゃんは自分のトラウマ、その人が治してくれた?過去の人で治してくれた人いた?」と聞いたら、そうか、いないな…ということに気づいた。

7つ下で若いとは言え、もう社会人でいい大人だ。寂しいからと言って、どっちつかずの元カノに自分の家族の重い話をしたり、トラウマがあってと嘆いたりとか(彼女が勝手に誇張してる可能性もあるが)、正直、我儘が過ぎる。甘えたいのなら、それなりの誠実を見せるべきだし、支えて欲しいなら、信頼関係をちゃんと築くべきであって。付き合っている時は、彼女に冷たい言い方をしてあたり、トイレで1人泣かせたこともあるような人だ。一人暮らしをしなかった彼女を責めるような形で別れを告げたことも。トータルしてないな!という男であった。それでも彼女のタイプだったということがネックでなかなか離れられなかったのだと思う。でもようやく吹っ切れたようで本当に良かったとなったのが昨年末までの話だ。昨年末は他のメンバーも新たな出会いの話もちらほらあったり、身の回りでちょっと良いことがあったりでなかなか良い感じだった。

そして先週末会った時、色々とまた状況は変わっていた。新年に良縁の神社にお参りに行き、その数日後に親から幼馴染とご飯行ってこないかという話があったそうだ。10数年ぶりの再会となったその相手。大抵の場合、親の紹介などで会う人って、ちょっと…っていう人が圧倒的に多い。私も実際にそうだった。しかし、彼女の幼馴染は違った。素敵な大人になっていたようだ。大手に勤めて、バリバリ働いていて、見た目もOK!彼女は嬉しそうに言った。

そして、ご飯に行った時、趣味の場に連れていってもらえた時も、すごく安心感があったそうだ。それが元カレと比べて圧倒的に違い、バックグラウンドも知っている(それぞれの両親同士が仲良しなので)、それでいて心地よいと。会う度にお土産くれたりと、なんせ幸福感しかなかったのだと。まぁ元カレがダメ男であればあるほど、普通という名の男性は何倍も輝いて見える(笑)私も経験済みである。それこそ自分の中の答え合わせがようやくできている感覚。彼女も彼女で昔にちゃんと想い合う恋愛をしてきただけに、不毛な恋愛に手をつけてしまうと、自分がダメなのか相手がダメなのかで悶々としたよねと。私もまったく同じことを想っていた。

と言っても、まだ連絡を取り始めて日は浅く、ご飯1回、趣味に出かけて1回と2回だけだ。しかし彼女に与えた安心感は計り知れず、彼女はすっかり彼との未来を想像してウキウキだった。そして先週末はバレンタインだったので時間あるかと聞き、飲み会があったようだけど、飲み会前に時間を作ってくれ、手作りお菓子とちょっとした贈り物、そしてメッセージカードを書いて渡したのだそう。おーぅ、やりよるな、やりよる。彼女はなかなか行動派だ。元カレにも関係性を問いただしたし。メッセージカードの内容もなかなか乙女な感じで、積極性が垣間見える、いやもうほぼ告白に近い内容だった。良いことではある、良いことではあるが…でも焦りは禁物だぞという言葉も浮かんだ。

ただ何となく彼はあまり私に興味はないんじゃないかという不安も持ち合わせていた。メールも向こうからの質問系もなく、淡泊。こっちががんばらないと普通にやりとりが終わってしまう…とのこと。彼は理工学系で、メール内容も見せてもらったが、確かに淡泊ではあった。彼女の女子感のある内容のボリュームに対しては、それこそ淡泊が際立つように見えた。しかし、それは出会った時からそうであり、それがその人だと思えば問題はないと私は思った。それは人によるし、男の子はそんなもんじゃない?と言った。いや、ほんとこれだけで人は判断できない、これは本当にだ。まぁ私の彼氏は女子並みにボリューム多い時は多いし、関西人特有のボケも入れ込むし、絵文字も多いけど(笑)どちらかというと、この彼女が想いを寄せる彼のスタイルの方が、男の子としては圧倒的に多いのではないだろうかと思う。でもまぁお互いに知っていく段階で、キャッチボールが思うようにいかないとなるのは不安にはなるだろうと思う。

とにかく、良いご縁が彼女の元に訪れたのは嬉しいことだった。しかし、しかーし、あまりにグイグイ、焦りを見せてはいけないように思った。なんでもほどよくが良い。そして焦ってる時ほど物事は好転しない。うまくいく人とはきっとうまくいく。どんなことがあっても。それは今までたくさん身近な人、色んなカップルを見てきて思えることだ。会える人とは会えるし、しっくりと一緒にいるタイミングは自然とくる。私も今の彼氏はそうだった。不思議と焦る気持ちって意外にないもので。あぁ一緒にいて落ち着くなぁというその気持ちだけが先行していた。だから、彼女にも、良いなぁと思えるご縁は大事にしながら、焦らないでいこうねと言った。それこそ違ってもいいやん、違ったら違ったで。このいいなぁって、誰かに大事にされて嬉しかったなぁという気持ちがまた持てたことだけでもいいやんと。これは私もずっと自分に言い続けていたことだ。

不毛な恋愛をした経験があると、本当に普通であることに感謝がしたくなるレベルだ。それは彼氏もそうだと言っていた。突然連絡がこなくなるとか、突然、振られるとか。それこそ近しい人とすぐに付き合ったとか。彼氏もそういう経験があることを最初に聞いていた。だから連絡を取り合うということも、ちゃんと会う日を決めることも大事だし有難く思えるのだ。

彼女にも焦らずにと願いつつも、若干、前のめりになっているの心配だけど…それこそ次会う予定を決めるのに必死で考えていた。別にサクッと時間あればご飯行こう~でいいんじゃないと言ったけど、私の彼氏とダブルデートしよう!(その彼が関西生まれなので気が合うはずと)と言い出したり、次に繋げるためのネタを必死で探していた。うーん、やっぱり前のめりだよな… バレンタインのカードですでに告白したようなものではあったし。私も今の彼氏と付き合う前にむこうの誕生日があって、メッセージカードと物をあげようとしたけど、いや、なんか重いなと思いなおし、好きなコーヒーブランドの詰め合わせを無難に渡した。それでも彼氏は嬉しくて、使ったパックの袋に感想メモを書いて置いていたというのを後から聞いて、女子か!笑って思いつつ、かわいいと思ったのだけど。これはこれで正解だったのかなと思う。

ただ人は人、人間関係というのに正解はないので、うまくいくかどうかは神のみぞ知る。そればっかりは2人のご縁による。私がどれだけアドバイスを言ったって、結局はご縁なのだ。だから私はただただ願うしかないのだ。

その彼も30代後半にさしかかろうとしている働き盛り。大手に勤めて出張も多いという。この年代は女性だけではなく男性も色々と人生について一番考える時ではないだろうか。今の彼氏と付き合うまでは、女性目線でしか考えられなかったけど、男性も、いや男性こそ、それこそ会社で働き、誠実に生きてきた人であればあるほど慎重になるものだと思うようになった。みんな何かに葛藤しながら、それでも楽しさも求め、そして責任とは何かを考える。男だから、女だからという概念もあるけれど、実はそこまで悩みや葛藤は大きく変わらないのではないかと思う。お互いの環境がどう取り巻いているか。どんな人たちと日々過ごしているのか。それぞれの考えに影響を与える要素は数えきれないほどある。その中で自分だけの答えを見つけていくのだ。だからやっぱり、焦りは禁物だ…と思う。まぁどっちやねん!みたいな焦らされる期間が長いのも女性としては良くないけれど。焦っている時に決断はしたくないと思うものである。 彼女もどうか焦らずいっておくれ。

そして次に会った時、またどう発展しているかも楽しみだ。来月はキャンプ予定なのでまた日が沈むまで語り合おうではないか。大丈夫、きっと何があっても、人は人と繋がって生きていくのだから。

30代の男女の恋愛模様よ、そして行く末よ。どうか明るく素直なものであれ。(自分たちも含む。)


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