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「なぜ中学受験するのか?」を読んだ。

父親として、長女の高校受験と長男の中学受験の両方を見る必要があるわけですが、まずは中学受験からリサーチ開始。

どうやら、中学受験業界では「おおたとしまさ」氏がオピニオンリーダーらしく、著作多数。そのうち、エントリー用として良さそうな新書「なぜ中学受験するのか?」(光文社新書)を購入し、即読了。

結論としては、読んで良かった一冊です。勉強になったほか、オピニオンリーダーだけにバランスのとれた偏りのない見解とともに、中学受験の基礎知識みたいなものも得ることができたと思います。

特に、「12才で受験するのか、15才で受験するのか」という視点は「確かに!」と腹落ち。(著者は思春期前に受験をくぐっておくことの有利性を指摘。)

また、中高一貫校で学ぶことのメリットとして、「中1から見たときに、一番の先輩が2才上の中3生なのか、5才上の高3生なのか?」という視点も「確かに×2!」と連続腹落ちでした。

あと、一番印象に残ったのは「名門校に通い、名門校を出身校とすること」の意義みたいな記述。著者はいわゆる「名門校らしさ」について以下のように論じます。

…この、実際にはありもしない「らしさ」がそのまま絶対的な誇りになる。人生に迷ったとき、「〇〇らしくあろう」と考えると、まるでそれが呪文のように勇気を与えてくれる。で、そこで改めて考える。「ところで〇〇らしさって何だっけ?」と。
卒業生一人一人にとって、あるいは同じ人でも人生の局面局面において、その意味は変わる。つまり「らしさ」は、誇りであり同時に問いである。卒業生たちは絶対的な誇りを胸に抱きながら同時に、いつまでも答えがわからない問いを抱え続ける。

自身は大学から早稲田に入りましたが、憧れて、一生懸命勉強して入った早稲田で良いこと、悪いことがたくさんあり、卒業してから現在までの20年超の中で「自身が早稲田出身であること。」を自問自答し、そこから何かを見出そうと試みた瞬間があったと記憶します。

そんな自身のルーツを自問自答する瞬間をもてること自体、非常に素晴らしいことだと思い、自分の子にも将来、そんな瞬間を持つことができる教育の機会を提供できればよいなぁ、と思いました。

良い本に出合えてよかった。

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