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息子の言い間違いから思うこと

最近、世の中を賑わせているサッカーのW杯。

注目度の高さゆえ、テレビで頻繁に映像が流れるのですが、うちの2歳児はそれを見て


「やきゅう」


と言います。


ちなみに野球を見てももちろん「やきゅう」と言いうし、昨日はバスケを見ても「やきゅう」と言っていたので、彼は球技全般を野球と見なしているようです。



で、私は息子が「やきゅう」と言った時

「うん、そうだねー」

と、とりあえず肯定しています。


理由はイヤイヤ期なので、ちょっとでも否定や訂正をするとヘソを曲げられる可能性があるからです。


もちろん、「ああ、"サッカー"だね。」ってサラッと訂正すると「さっかぁ。」で終わるときもあります。


夫は実際、間違って覚えている言葉は必ずその場で正しく教えるようにしています。

しかし、私は平日にほとんど一人で家事と育児をしているため、万が一ヘソを曲げられることがあると息子の機嫌を直すのに大幅に時間を取られてしまうため、困るのです。


でも、理由はそれだけではありません。


息子はまだ2歳1ヶ月だから、とりあえず耳にした言葉を何でも口にします。


日々、言い間違いはたくさんあるし、意味がわからないで言っている言葉もたくさんあります。


私は、息子が正しく言葉を覚えることも大事ですが、まず自信を持っていろんな言葉を発することを優先してもいいんじゃないかと思っています。


それに、いちいち訂正しなくても、言い間違いって勝手に修正されていくんじゃないかな?とも思ってて

もう少し月齢が進めば、野球とサッカーの違いが何となくでもわかってくるだろうし、幼稚園に入れば友達とサッカーをするなどといったこともあるはずです。


その段階で、「オレが野球だと思ってきたものは何だったんだぁー!!!_:(´ཀ`」 ∠):」なんてことにはならないと思うのです。


そもそもよくわからないで言っている今、わざわざ訂正しなくてもいいんじゃないかなって。


あと、これは私自身のことですが、物心ついた頃から自分が言ったことを否定されたり、人前で間違いを犯したりするのがすごく嫌でした。

でも私の両親と祖父母は、「間違ってもいいんだよ」と言ってくれる人たちではありませんでした。


数日前の記事でも触れましたが、私の両親は小学校の先生でした。


両親は、私が字を書けるようになったりラジオ体操を覚えたりすると「ここはちゃんとこうしないとダメだよ」と、まずできていないところに目を向け、正しく覚えさせようとしました。


祖父母は先生ではなく、学歴もありませんでしたが、だからこそなのか言葉の裏にいつも「親が先生なんだからあなたも立派にしてなさい。同級生より優秀になりなさい」というメッセージがあるな、と私は感じていました。


家族は別に、私を苦しめようと思っていたわけではありません。


そういう育て方しかできない人たち、そうすることが正しいと思っている人たちでした。


私は今でも、「立派で正しいことを言わないと、人に自分を受け入れてもらうことはできない」という考えが根底にあり、他人に意見をしたり自己主張したりするのがすごく苦手です。


人間関係では基本的に受け身なので、会話も聞き役に回ることがほとんどです。

(その代わり、話を聞く姿勢には自信あるつもりだけど)

私は、もし家族が少しでも自分に対して前向きなアプローチをしてくれたら、今どんな人生になっていたんだろうと思います。

そんな苦い思い出があるので、なるべく息子には自信を持てるような声がけをしたいのです。


もちろん、直すべきだと思うことは伝えています。


例えば、絵本を読んで欲しいときに「絵本、読むかぁ!」と言ってくるので、そういうときは「"読んで"だよ」と返してます。


ちなみに、息子は「お買い物に行く人ごっこ」が好きで、「いってきまーす!」と言って少し遠くに歩いて行き、戻ってきて「いっぱい買ってきたよー!」と言う、というのをよくやっているのですが、

何度教えても「ただいま」を「おかえり」と言います。


私の母は、それを見て「クレヨンしんちゃんと同じじゃん」と言いましたが、そういえばそうだったなと思い出しました。

クレヨンしんちゃんは私がちょうど幼稚園ぐらいの頃に始まりましたが、しんちゃんがとにかく下品なことやふざけたことをたくさんするので、大人に不評らしいということは子どもの私も知っていました。


それでも私は中身が結構下品なので、しんちゃんが大好きでしたが(笑)、しんちゃんが「おかえりー」と言いながら家に帰る様子はさすがに変だなぁ、現実にこんな奴いる?と、子どもながらに思っていました。


でも今、息子が「ただいま」と「おかえり」の区別をつけるのが難しい様子を見ていると、しんちゃんの言葉遣いって決して珍しいものではなかったのかもしれない、と思います。


息子は2歳、しんちゃんは5歳なので知能が全く違いますが、5歳でもまだ間違って覚えてしまうことってあるだろうし、小さい頃に間違って言ったことを大きくなっても面白がって言う、なんてことがあるかもしれません。


というか、私は息子が生まれてすぐ「赤ちゃんのほっぺってまんまクレヨンしんちゃんじゃん」と思ったこともあり↓

横顔ぷっくり

クレヨンしんちゃんって放送開始当初は大人に不評だったけど、意外に子どもの描写がリアルだったのかもしれない、と思うようになりました。


話がだいぶ逸れてしまいましたが、私は息子が生まれるまで子どもとほとんど接したことがなく(実は年齢が一桁の人にピアノを教えたことがない)、子どもの発達とか育児に関してはまだまだわからないことがたくさんあります。


また、自分自身のトラウマにより、息子に対して理不尽な怒り方をしてしまうこともたくさんあります。


できれば息子には、自分のような生きづらさを抱えないで育って欲しいと思っていますが、やはり無理かもしれないとも感じつつあります…。


だけど、なるべく息子の言葉や考えを肯定し、共感する姿勢は持ち続けていたいと、基本的には思っています。


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