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2020年の今日、出雲に行った話【1日目】

昨日まで、2019年に沖縄一人旅をした話を書きました。


今日からは、過去の旅行レポ第二弾です。


2020年1月14日、つまり3年前の今日、私は友人と出雲に行きました。



実は最近、「出雲に行った日が近づいてきたなぁ」と思ったので、旅の話を書きたくなったというのもあります。


世の中からマスクが消えて大混乱に陥る、わずか半月くらい前のことだったので、出雲旅行に行った日付のことは忘れられません。



そして現在の私にとって、まさか最後の旅行になるとは思いませんでした。



出雲旅行を夢見て臨んだ、2回目の流産手術


旅行1ヶ月前の、2019年12月。


私は2回目の流産をしました。


全く自覚症状のない「稽留流産」で、1回目同様、妊婦健診に行って突然「赤ちゃんの心臓が止まってます」と告げられました。


まさか2回も流産することになるとは思わず、この時の私の心はショックを通り越し、自分の運命に対して怒りでいっぱいでした。


手術が4〜5日後に決まった私は、本屋に行きました。


そして、出雲旅行のガイドブックを買いました。


出雲は前々から、「機会があったら行ってみたい場所」でした。


前回の流産のあとに沖縄に行ったように、また「妊娠継続してたらできないことをやろう」と思いました。



それから手術の日までの間と、手術が終わって自宅で安静にしている期間は、毎日ガイドブックを見て過ごしました。


ちなみにこの頃、別件で他県に住んでいる友達と毎日のように連絡を取っていて、「また流産したから旅行してやる」と言ったら「私も行きたい」と言ってくれて、2人で行けることになりました。


日程は、手術から1ヶ月も経てば体力的にも大丈夫だと思い、1月中に行こうと考えました。



仕事に穴を開けずに行くことを考えたら、1月14日〜16日の3日間しかなかったのです。

その期間を逃すと、2月の初めだと思いましたが、私は早く行きたかったので、1月に行くことにし、友達もその日程で問題ないと言ってくれました。


この時の私の判断は、とても正しかったと思います。


もし2月にしていたら、キャンセルせざるを得なくなった可能性が非常に高いわけですから…


無事に出発できた1月14日


1月14日、私は予定通り出雲に向けて出発しました。

友達とは、出雲空港で待ち合わせです。


私の地元から出雲へは、FDAという飛行機会社から直行便が出ていました。



ワクワクしながら飛行機に乗り込むと、なんと10人くらいしか乗客がいませんでした・・・


閑散期とはいえ、まさかここまでとは思いませんでした。

私は、たくさん乗客がいる飛行機にしか乗ったことがないので、不安になりました。


「もし、この飛行機が黙って消されたらどうしよう・・・」


「この人数だったら、もし事故とかに遭っても「被害者が少なくてよかったね」って、同情してもらえなさそう・・・」


不謹慎ですが、飛行機に乗り慣れていない私はそんなことを考えてしまいました。


飛行機は新幹線ではありません


私の不安をよそに、飛行機は離陸の準備を始めました。

この時、私は何を思ったのか、前の座席からテーブルを出し、その上に物を置いていました。

亡き愛犬を模した羊毛フェルトのマスコット(が入ったケース)と、ペットボトルの水と、万が一のための酔い止め薬。


完全に、新幹線に乗る時の感覚でした。

(新幹線には乗り慣れている)


飛行機が離陸に向けて急発進すると、その衝撃でテーブルの上の全てが吹っ飛びました。

あわてた私は何とかペットボトルを拾いましたが、愛犬のマスコットが入ったケースは座席の下から後ろの方にスーッと滑っていき、酔い止め薬は見失ってしまいました。


考えればわかることなのに、なぜこんなことをやらかしてしまったのか・・・


でも、実はこういうことって日常的に結構あります。

余談ですが、私は10年以上前に精神科で知能検査を受けさせられ、発達障がいはないし、むしろ知能が高いから喜んでくださいと言われたことがあります。

ただそういうのって、1回受けたら一生結果が変わらないものなのか、よくわかりません・・・


そして「知能が高い」とはどういうことなのか、聞いておけばよかったです。


話を戻しますが、シートベルトの着用ランプが点灯している間は生きた心地がしませんでした。


ランプが消えると、私はすぐに吹っ飛んだものたちを捜索しました。


愛犬のマスコットは、3列くらい後ろの座席の下で見つかりました。


(そこに乗客はいなかった)



ペットロスから立ち直るために一生懸命作った宝物なので、よかったよかった・・・



酔い止め薬は見当たりませんでしたが、絶対酔う体質ではないし、別に見つからなくてもいいやと諦めました。



それから少し経つと、CAさんが乗客一人一人におしぼりとソフトドリンク、ひとくちサイズのお菓子を丁寧に配ってくれました。


さらに、希望者には新聞の朝刊も渡していて、私は3つくらいあった新聞の中からFDAの本部がある静岡のローカル新聞を選んでみました。


FDAはLCCではないようですが、早めに予約すればかなり安いので、まさかこんなサービスがあるとは思いませんでした。


私はさっき「消されるかも」と思ったことなど、すっかり忘れて喜びました。


やがて、飛行機は無事に出雲空港に着陸しました。


降りる時、「こちら、お客様のではございませんか」と呼び止められ、振り返るとCAさんが酔い止め薬の箱を持って立っていました。


もう無くなったものと諦めていたのに、どこかにあったようです(笑)


私は恥ずかしくなり、平謝りしながら飛行機を降りました。


出雲に着いたよ!友達とも合流するよ!

出雲には私の方が1時間ほど早く着いたので、少しおみやげを物色したあと、空港内のラウンジで友達の乗る飛行機が到着するのを待ちました。


ラウンジ内。無事だった愛犬


栃木のイチゴ牛乳は、飛行機に乗る前に地元空港の売店で見つけたものです(笑)


1時間後、無事に友達と合流し、バスを乗り継いで宿に向かいました。


その友達と会う時はいつも「しゃべるのが一番の目的」という感じなので、合流してすぐにマシンガントークが始まり、移動中も周りの迷惑にならない程度にずっとしゃべって楽しんでいました。


出雲市駅で、出雲大社行きのバスに乗り換えます。


実は、この日に泊まる宿の場所をちゃんと確認していなかったのですが(※いつものこと)、バス路線の途中にあったので、迷わずにたどり着けました。


1日目の宿が最高すぎた件

出雲大社の近くにあります


着いた時には夕方で、真っ暗でした。


この宿、楽天スーパーセールの時に半額くらいの値段で予約できたのですが、実際に行ってみたら想像より立派でした。


チェックインして館内の設備や部屋を見て、友達と「絶対この値段じゃ泊まれないとこだ…」と、びっくりしました。


アメニティがラブリー


有料で浴衣のレンタルもあり、SNS映えを狙う人や非日常を満喫したい人にはバッチリの旅館でした。

(↑これは私です)友達はカメラアプリでエフェクトをかけるのがお好き



食事はバイキング形式で、海産物のメニューが豊富でした。


出雲は海産物がおいしいことを初めて知りました。
(↑結局、ガイドブックで出雲大社とかおみやげの写真を見て目の保養にしただけ)。


温泉も文句なしにきれいだし、本当に全てが快適でした。


部屋のテレビでニュースを観ると、この日に出雲で立てこもりか何かの事件があったらしく、そのことをしきりにやっていました。


中国で未知のウイルスがどうのこうの…というニュースも少しあったような気がしますが、まだ全く危機感はありませんでした(注意深い人や国際情勢に詳しい人は違ったかもしれないけど)。

明日はついに、出雲大社に行きます。


「神社の参拝はなるべく早い時間がいい」という友達の情報をもとに、私たちは起きる時間を決め、アラームを設定して眠りにつきました。


続く

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