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#189(Re) 教室にいる大人は、担任だけじゃない

2024.4.11.
ここのところ、時々1年生の教室に行って様子を見ている。
「〇〇くんと同じマンションなの。」「ぼくのお母さんは△△のお仕事をしててねえ…。」脈絡のない話を多方面から同時にされたりする。友達との距離感が分からず髪の毛を引っ張る子がいる。立っていたらナチュラルに手を繋いできたりする。…実に面白い。

そんな中キラリと光るのは、小1専門の支援員さん。夏休み前まで複数の方が教室に入ってくださるそうだ。
先生がプリント配りをしている間に、1人ずつ下校ルートをチェックしていた。きちんと子供たちを名前で呼び、その子の話に共感しながらも、違うことをしている子がいればそっと中に戻してあげている。
プロの技…!

今回は、教員時代の私を支えてくれていた支援員・介助員さんの話↓


◆◇◆◇◆◇

2022.11.1.

「クラス替えが〜〜で…、今年はうまくいかないかもしれない!友達できないかも!」

小学校、中学校、高校と、毎年4月私は母にこんな風に愚痴を言っていた。新しい環境への不安。私は恐らく、人に好かれたい・嫌われたくないという気持ちが人一倍強いのだと思う。

ちなみにこの愚痴はだいたい4月で終わり、みんなが5月病にかかる頃には誰よりも生き生きと学校に通っている…というのがお決まりのパターンだ。



そんな私が最近一番頭を悩ませているのは…中学校の「学年サポート」のポジションである。

先日、技術の時間が始まる前にとある男子からこんなことを言われた。

ガーーーン。

思わず聞いてしまった。
私「私のこと見張りだと思ってたの?」
男子「そうです!」
別の女子「え?違うんですか?」

ガーーーン。

自分としてはあまりそんなつもりがなかったので、生徒たちからそんな風に思われているとはショックである。

その言ってきた男子だけではない。いわゆるクラスの「やんちゃ男子」は、恐らく私の存在を好意的に思っていない。そりゃ、隙を見つけては面白そうなことに脱線していきたいやんちゃ男子にとって、見張られているのは嫌だろう。
一番目立っている子は私が教室に入ると「なんで来るんだよ」と露骨にイヤな顔をする。だから私も近づき辛い。

ああ…これ書いているだけでちょっと心が痛んでくるな…。

でもどうすりゃいいのよ!!!



というところでいつも思うのは、私が担任だったときにクラスに入ってくれていた支援員のSさんと介助員のIさんである。この時の↓

Sさんは特別支援専門員というポジションで、学校全体の支援が必要な児童・担任・巡回指導の先生・SC・心理士さんなどを繋いでくれる。幼稚園教諭としてバリバリ働いていた経験もある。
Iさんは当時介助員2年目で、基本的に支援の必要な児童について安全管理やサポートをする方である。優しくて気遣いができるし、子供たちを本当によく見ていると思う。


お2人は、学級がしんどかった時期に管理職に相談し、ヘルプをお願いしたことで来てくれたのだ。(Sさんは普段から学校中を回り、大変そうなところに入ってくれていた。)

当時私は毎日毎時間クラスのやんちゃたちと戦っていて、床に寝そべる子がいれば、紙飛行機を飛ばす子、専科の授業に行かない子、大きな声でしゃべって授業妨害する子…ことあるごとに反抗され、相当なダメージを受けていた。



そんなお2人に、私が救われたことは…

★教室に一緒にいてくれた

もうまず誰か大人が「居て」くれる。これがどれだけ心強かったか。
自分が疲弊して授業準備がままならないとき、その場でお願いして物理的なヘルプをしてもらったこともあった。
もちろん、みんなの輪から外れてしまう子の安全管理もお願いできた。そのおかげで自分は全体への指導ができたし、一旦反抗する子と離れることもできた。


★子供たちのよいところを教えてくれた

担任に余裕がないと、子供たちの問題行動にばかり目が行ってしまう。お2人はその日の勤務報告を書いていたが、そこには問題行動のことだけでなく、私の気付かなかった子供の優しい発言や行動もたくさん書いてあった。トゲトゲしていた自分の心も丸くなるし、それを材料に翌日その子を褒めこともできた。


★担任を励ましてくれた

学級経営がうまくいっていない場合、担任は心を痛めているパターンと、さほどその状況に気付いていないパターンがあるのではないだろうか。そして、大抵は前者だと思う。

自分の指導に自信をなくしているのだ。

そんな状況の私に、年度末にお2人がくれたメッセージ。

本当に先生の授業は楽しかったし、子ども達と楽しもうという姿勢がとても伝わってきました。私もたくさん悩みながらも行き着いた先は「自分が楽しめなければ子どもたちも楽しめない」でした。
正解はないんですよね、きっと…。それでも努力したことは必ず子どもたちに伝わっていると思います。
○年生になったみんなが今度はどんな成長を見せてくれるか、楽しみですね。みゃークラスは最高でした!

Sさんからのメッセージ

みゃー先生に感じないように、子どもたちには陰湿さを感じません。そういう素質を持っている子はいるのですが、先生のハツラツさが伝染している子たちで補えてます。
実はここなんです。みゃー先生の素敵なところ、ハツラツ、優しさ、ユーモア(これがすごい)、受けとめてくれる、さすがにそれはダメでしょ!、体を動かすことが好き…もっとたくさん。
これらがクラス全体に伝染して子どもたちの中で育ってきてることを先生も実感してますよね?

先生の授業は、とても楽しいです!うちの子供の担任してほしかったと思うくらい、私は先生の授業、学級経営に惹きつけられてました!

Iさんからのメッセージ

ただの自慢!
こんなにありがたい、宝物のようなメッセージもらった人いる?

年度末、退職する私に、Sさんはクラスの子どもたち全員からメッセージを集めてきてくれて、Iさんは6日間かけて書いた便箋17枚に渡る手紙をくれて、最後の最後まで、お世話になりっぱなしだった。





さて、話を今日に戻そう。

クラスに入って2ヶ月足らず、しかも週1〜2回。相手は中学生。誰とでもすぐ仲良くなって慕われるような人を夢見てしまうことがあるが、そんなにいろんな生徒とすぐに良好な関係を作れるはずがない。

だからうじうじ悩まなくてもいいし、迎合もしなくていい。自分は見張りと割り切って、どんどん注意していくのも一つの手かもしれない。距離をおいてみるのも近づいてみるのも、どちらもありだ。

「生徒のためになる」「先生たちのためになる」を軸に、自分らしく学年サポート、続けてみよう。




逆に今の立場だからこそ、担任の支援員さんたちへの対応についても反省することばかりだ。

◆子供たちに、クラスに入ってくれている方について紹介する。
◆支援員さんに、どうサポートしてほしいかをお願いする。

自分は、できていなかったなあ。
私が今日生徒に言われて「ガーーーン」となっていたように、きっと子供たちにひねくれたことを言われて傷つく人もいるだろうな。
少しでも支援員さんが入りやすい環境にして、協力して子供を見ていくことって大切だなと思う。担任の皆さん、心に留めておいて!



1年を無事に終えて、3人のお疲れ様会で食べたホットケーキは絶品♫
気付いたら5時間しゃべっていたという…笑。


あらー、2600字超え。字ばっかり。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!



#教員エッセイ
#支援員さんと介助員さん
#子供との関わり難しすぎる

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