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#202 QUIET PLEASE

2022.11.14.
教員6年目のとき、初の中学年担任(3年生)に初の異動が相まって、新たな学校生活は戸惑うことばかりだった。


新年度の始業式、体育館に2〜6年生が集まった。(1年生はこの後入学式。)異動の発表、着任した先生の挨拶や校長先生のお話、そしてみんな注目の担任発表がある。

その中でも3年生は目立ってうるさかった。まあ、ついさっき初めてのクラス替えの発表があったばかりだ。浮き足立っているのだろう。



こ、こんなみんなが集まる場所で静かにできないのは困る!今日が出会いの日だけれど、これはよくないということは伝えなければ!
と思った私。
始業式→各学級に分かれて呼名して配布物渡して握手→明日からよろしくねと一言伝えて解散。
という流れだったので、配布物を渡してから短く話をした。

これから、みんなよろしくね!でも、残念だったことがひとつあります。今日の始業式のみんなの態度…あれは、×です!まずはお話をしっかり聞けるように頑張りましょう。

と言ったのだが、なんと一部の女子を除いてその話すら全然聞いていなかった!!!笑

これは大変だ…という幕開けであった。



通常の学校生活が始まってもそんなにすぐに落ち着くことはなく、「静かになるまで待つ戦法」「しっかり聞いている子を褒める戦法」「何をする時間か、どうすべきか問いかける戦法」「短くビシッと叱る戦法」など、さまざまな方法を試してみた。
成功することもあれば失敗に終わることもあった。


そんな中迎えた春の運動会。

表現はみんなとっても意欲的に取り組み、揃っているというよりはそれぞれが生き生きと踊っているという感じだったが、それはそれでステキだなと思えた。

問題は、見ている間の態度である。

コロナ禍を迎える前の、通常通りの運動会。私も得点係になっていて、いつも子供たちの側にいられるわけではない。飽きてきてしまっても騒がず他学年の演技を見てほしい…。

そして一番の心配は、短距離走の召集だ。前の学年が演技を始める前に入場門に走順で並び、演技中は静かに見るなんてことができるだろうか…。

当日のイメトレをした。保護者もいる中で大声で指示を出したり注意したりしたくないな…。

何かいいアイデアは…

何か…

!!!!!


これだ!

ということで、印刷室にあった「裁断した残りの画用紙」を利用して、「折り畳みお静かに」を作成。

家に折り紙しか無かった…甘い再現



これが…非常によかった。
結果的に、入場門で大声を出す必要は全くなかった。走順に整列させ、座らせてガヤガヤしているところでおもむろに「折り畳みお静かに」を出した。何人かがすぐ気付く。そして周りの子に声をかける。

こちらから「お静かに」を出しているんだけれど、見つけて子供たちが声を掛け合って。こちらは声に出してはいないので、一応言われなくても自分たちで静かにできた、ということになる。そしてそこについて褒めることもできる


ということで、味をしめてその後お出かけなどの時にも「折り畳みお静かに」は活用されたのであった。





ちなみにみんなで道路を歩くときの合言葉で

私「この道は〜」

子供「我が道にあらず!」
(性格には我らだけの道にあらず、だが、リズムの関係で。)

と言って事前指導したこともあった。笑




#教員エッセイ
#お静かに
#中学年指導

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