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#191 私が武将なら、とっくに領土を取られてる

2022.11.3.
5ヶ月前にメモしていた下書きより。なんだこの題名。でも実は、これは私がちょくちょく考えていることなのだ。


歴史の学習…戦国時代、政略結婚、下克上、謀反、明智光秀、小早川秀秋…そんなことを学んだとき。

世界戦争についてもう少し学ぼうとNHKスペシャルを見て、イギリスの三枚舌外交というものを知ったとき。

ウクライナ侵攻において、どんな立場でどんな動きをするのか、各国の対応が分かれたとき。

いやもう、大人でもみんなめちゃくちゃ嘘つくし出し抜くし、何でもありなんだな!ルールとか破っちゃうんだな!ということに驚いた。


そういう時に思う。
「もし私が武将だったら、とっくに領土を取られてる。」
そんな風に私がいうと、たいていそれを聞いていた人は
「大丈夫、あなたは武将じゃない。」
というのだが…そういうことじゃなくて、武将じゃなくてもそれって大事な能力じゃない?

私は改善や工夫が得意だ。もし世界大戦下の日本にいたら、「どうしたら美味しく節約した料理が作れるか」とか「防空壕での楽しい過ごし方」とかを編み出して周りに紹介したりするのだろう。だが、この戦争って本当に意味があるのか?とか、日本は間違った方向に行っているのではないか?とか疑問をもって考えて動く、みたいなことはきっとできない。

それは私が「人から与えられた枠組み・ルールの中で生きてきたタイプ」の人間だからかもしれない。

・試験範囲が示され、決められた時間内でいかに点数を取るか。
・募集要項をよく読んで、その意図に沿った素敵な作品を作り上げる。

義務教育の中の優等生として生きていくならそれでいいかもしれない。だが、生きていく上で本当に大事なのは多分そんな力じゃない。




普段からそんな思いを抱いている中で、先日こんな音声配信を聞いた。

またもやちきりん。ぜひ実際に聞いてみていただきたいが、簡単に言うと…

イギリスの首相、Google、Microsoft、IBM、Adobeなど名だたる大企業のトップにインド人やインド系の人が就いている。なぜこれほどの躍進が見られるのか。
◆考えられる理由①/インドの理数系・英語の能力
◆考えられる理由②/混沌の環境で揉まれて身に付けたサバイバル力
特に②については、家庭環境や教育環境、何もかもが整っていない状況で、15億人とも言われる人口の中生き抜いてきた力が、グローバル企業で必要とされているのだ。

数学ができる、英語ができる、当たり前。
混沌の中でもメンタルをやられたりしない。
「ママー、どうすればいいの?」「先生、どうすればいいの?」みたいなことを言わない。
約束守らない人ばかり、お金払わない人ばかり、そういう中でもビジネスをガンガン前に進めていける逞しさが必要だ、ということに今世界が気付き始めている。
voice of ちきりん #667 より

これ!自分が足りていない力ってこういうもの!武将の話はこういうこと!

整った、御膳立てされた環境でしか能力を発揮できないなんて、社会に出たら通用しないのだ…。





音声配信は、できるだけ若いうちに混沌の世界に身を置くと良いという内容で締めくくられていた。

じゃあ、子供たちにそういうサバイバル力を身につけさせるために、小学校教員にできることって何だろう?そもそも、教員の人たち自体が整えられた環境で育ってきた人が多いように思う。そんな私たちが、サバイバル力を身につけさせることなんてできるんだろうか…?

…すっごく難しい気がしてきた。

これまで自分が色々やってきた手立ての一部は、環境を整えて、逆に子供たちのサバイバル力を奪ってきたのではないかとも思えた。




で、今のところの結論としては…
いやいや!今の日本の小学校を混沌とした環境に変えるなんて無理!
だってここ日本だし!

でも

自分の意識の一部をちょっとだけ変えてみたらどうだろう。

・学ぶことの楽しさを伝える。
・主体的に学べる仕組みを作る。
・トラブルを成長のチャンスと捉える。
・自分で考えることの大切さを伝える。
・挑戦や失敗を価値づける。
・子供に任せ、見守る。

って、これまでもやってるー!

混沌を作り出すことはできないけれど、混沌を楽しめる、転んでも立ち上がれる、自分を信じられる、そんな子供たちの土台を作るのが…小学校のできること…かな…?

と、思った次第である。




ちなみに自分も、正規の教員を辞めて、自分に何ができるかやりたいかを探す、プチサバイバル中。本当に小さな小さな混沌だが、少しは自分の成長の機会になっているだろうか…?

まとまらない記事で申し訳ない!
記事が混沌だー!



#教員エッセイ
#サバイバル力
#生きる力

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